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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第六章
524/1014

閑話 名探偵ヴィエラ(娘さん)

※執事喫茶セバスちゃん 屋内テラス

「――てな感じに、俺は収拾がつかなくなる前に

 『いろんなおかしい』の回収に乗り出したワケだが、

 その『いろいろおかしい』は

 主に『引きこもり部屋』で発生していることもあり、

 それならば、当時『引きこもり部屋』に居た

 『オーナー殿の兄上』に話を訊くのが一番と考――」


「マナトさん! 私、わかっちゃいました!」


娘さんが俺を遮って、したり顔でそんなことを言いだした。

……あまりいい予感がしないが、何がわかったのだろうか?


「そりゃもちろん『おかしいその3』の真相がですよ!」


『おかしいその3』というと、

【『彼モドキ』が『引きこもり部屋』から姿を消した謎】

の事だな……


って、ちょっと待って娘さん!

今ちょうど、その件について語ろうとしてるところだかr――


「現場は『引きこもり部屋(巣窟都市管制部)』なんですよね?

 だったら【『ワープドア』が設置してあった】んじゃないですか?

 『ワープドア』があれば『おかしいその3』だけでなく、

 『おかしいその2』の、

 【『らび・らいふ』が移動できたのに『封印』が健在だった謎】

 も『ワープドア』で説明ができるんじゃないですか?」


あああ! 言っちゃったよ! 正解だよド畜生!


忘れている人は居ないだろうが念のため説明しておくと、

『ワープドア』は、この世界(作品)で一番最初に登場した魔道具で、

『異なる2つの扉』を『1つの扉』として繋ぐという……

いわば『移設できない転移門』という感じの『巣窟都市の生成物』だ。


【『引きこもり部屋』での出来事は、

 『オーナー殿の兄上』に話を訊くのが一番】


と考えた俺は、

オーナー殿にお願いして『くろいぬ(兄上殿)』を紹介してもらい、

『兄上殿』の当時の記憶を覗き見たところ、


【兄上殿を発症させて、

 『引きこもり部屋』の扉から普通に出て行く『彼の偽者』の後ろ姿】

と、

【『彼の偽者』が扉を閉めた直後(・・)

 その扉(・・・)が開いて、オーナー殿とカシスさんが入って来る光景】

が見えたにもかかわらず、

【両者が鉢合わせした様子がなかった】

ことから、


『あれ? これ『ワープドア』じゃね?』

という結論に至り、

その辺りの話を今からジークと娘さんに披露しようとしていたのに、

娘さんに遮られた挙句、先に言い当てられてしまった……というワケだ。


「アニキ? 言い当てたら何かマズかったんスか?」


マズいなんてもんじゃない!

マズいなんてもんじゃないんだよ、ジークよ……


考えてみろ?

この謎を、俺が語るより先に言い当てられてしまったら……


「『くろいぬ(兄上殿)』の出番が丸々カットされちゃうじゃないか!」

「……何の問題もなかったッス……」

「っていうか、オーナーの兄上(そんなモブ)の話なんかどうでもいい……」


うーん……哀れ兄上殿……

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