406 どうかしてるぜ!
『異形の悪魔』はオーナー殿の兄上が『彼の者』に戻したから、
サイコさんに成り代わるのは不可能になったわけだが……
『いや、だからそれはさっきも言ったけど
×:【『異形の悪魔』を生成素材に戻した】
〇:【『異形の悪魔』を生成素材の姿に変えただけ】
なんだってば!』
あぁ、そんなこと言ってたっけ……
『っていうか、
『僕の魂魄』と同化してる【英知の守護神】が
『次代の護り手』に引き継がれた時点で、
『僕の死』は明白なんだから、
『異形の悪魔』を生成素材に戻しても、
『魂魄の抜けた僕の亡骸』にしかならない事も明白なのに、
『僕は意識を失っていただけですぐに目を覚ました』
と皆が思ってるんだから、どうかしてるぜ!』
「……あのさあ……」
『うう…… マナトの視線が僕の亡骸よりも冷たいよ……』
……コイツ、マトモなこと言ってるかと思えば、
ちょいちょい余計な一言を放り込んできやがって……
「で? 『亡骸』にしかならないハズのお前が
『意識を失っていただけですぐに目を覚ました』
ことになってるのはなんでだぜ?」
『だからそれは、そもそも僕の身体でも『亡骸』でもなくて、
【生成素材の姿をした『異形の悪魔』】
だって言ってるじゃないか!
僕の姿の『異形の悪魔』が、
僕に成り代わって目を覚ましただけの事だったんだよ……
……って、なんでだよ!
『異形の悪魔』は『サイコさんクローン』のくせに、
なんでサイコさんではなく僕に成り代わるのさ?!』
……知らんがな……
-それはね、
【『異形の悪魔』を『生成素材』に戻しちゃったから】だよ-
「え? アニーには分かるのか?」
-そりゃもちろん。
なんなら、さっき【英知の守護神】が言ってた、
【【ダメ絶対】をやらかすと、
【それを咎めるかのようなナニカ】が生成される】
ことも含めて【英知の守護神】よりも詳しく説明してあげようか?-
『へぇ……『僕よりも詳しく』だって?
面白い! ならば説明してもらおうか!』
え? 次回、守護神VS自称女神?




