031 さあシリアスを始めよう
俺はギルドを出るとすぐに
“誰も俺を認識できない”と念じながら【認識操作】を行使し、先ほどの街はずれに向かった。
街はずれではオッサンが絶賛ぶっ倒れ中の団員を介抱して回っていた。
その中には最初に敵襲だと駆け込んできたアイツの姿はない…
あたりを見回すと……
居た!森の木陰から自警団の様子を遠巻きにうかがっている。
俺は近づきつつ【神眼】を行使した
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街人:を自称するナイフとスカーフをこよなく愛するケチな盗賊。
盗賊団でも一番若い18歳の下っ端。
いずれは盗賊団の頭領にもなれる優れた才能を持っている。
能ある鷹を気取って優れた能力を隠していたために、
役立たずと思われて、口減らしのために団を追い出された。
スパイとして送り込まれたことになっているが
アジトは既に破棄されている模様
所持技能:《スリ》:とても鮮やか。被害者がスラれたことに気づかない。
…が、この街では大した収入にならないため使ってない。
《空き巣》:すごく手馴れている。
どんな家でも侵入の形跡を一切残さない。
…が、この街では侵入したところで金目のものがない。
《鍵開け》:開かずの金庫開錠番組に出演できるくらいすばらしい。
…が、この街ではオネーサマしか持ってない。
なおオネーサマを敵に回すとどうなるか…
《短剣戦闘》:多分オッサン以外の団員全員一度に相手にできる。
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やはりか…予感が的中した。
なぜ怪しいと思ったかは後で教える。
今はとりあえず…
俺はコイツの背中に回ってその首を引っ掴む。
その首に触れた瞬間に【認識操作】が解けて、コイツに気づかれた。
直接掴めば、そりゃ認識できるようになるか…
「なっ…てめぇ…いつの間に!ってか何してやがる!離せ!」
気付かれたところで、もう遅い。
…俺が当然、何をするか、もうおわかりだろう。
《隷属の首輪》行使!
…これ、ぶっつけ本番での使用だが、おそらくはテンプレ通りの効果を持ってるはずだ。
ってか、認識操作→隷属の首輪のコンボ凶悪過ぎじゃね?
「ぐあっ」
俺の触れている場所にバチッと電流のような衝撃を感じ、驚いて手を離してしまったが、コイツの首にはしっかりと首輪が巻きついている。
「な…なんだこれ…首輪?てめぇはずしやがれ!」




