383裏 『地域の長』の『食糧危機』対策案
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・『動植魔物食材』は『獣化病』の発症リスクを高めます。
・『動植魔物に宿る欠片』の検出漏れにご注意ください。
・『モドキ種食材』は安全にコントロールできてます。
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マナト:『動植魔物食材』ってのは『動物、植物、魔物』の事だろうけど、
まさか『植物』まで『獣化病』になるとはなぁ…
アニー:『マンドラゴラモドキ』は『植物』だよ?
マナト:そういや、そんなのもあったっけな……
兄の実験記録に従うならば、
この街の内外で手に入る食材は『モドキ種』を除き、
【すべからく『獣化病』の発症リスクが高まる】
食材だとという事になる。
発症リスクをゼロにするためには、
全食材の『スカタン解析』を実施し、
『核の欠片』を含有しないものを選別するだけで良いのだが、
食材の『欠片含有量』によっては、
『スカタン解析』をすり抜ける場合があるとのことで、
そうなると、
『食材の『獣化病』発症リスクをゼロにする』
ことは現状では『不可能』ということになる。
これはもはや『食糧危機』以外の何物でもなく、
ワシは取り急ぎ『学校長』とともに、
『地域の長』に報告し、その判断を仰いだところ、
【『動植魔物に宿る欠片』は微々たるものならば、
直ちに人体に影響が出るわけではない】
【そもそも『核の欠片』が『光の奔流』の産んだものならば、
『欠片の全体量』が今後増える心配は無いし、
『獣化病』発症時に『欠片』が失われるのならば、
『欠片の全体量』は、むしろ減る一方なのだから、
これまで通りに『動植魔物食材』を食用にしても問題は無い】
という長の判断が下された。
確かに、ワシの研究における、
『光の奔流によって生み出された『欠片』の予測全体量』と、
『獣化病発症時に消滅した『欠片』の予測最低量』
から導き出される『現存する『欠片』の予測最大量』によれば、
【仮に、現在『欠片を宿さぬ住民』が、
生涯を『欠片含有食材』のみで過ごしたとしても、
『獣化病』の発症に至る『欠片摂取量』には達しない】
と思われるので長の判断は
『正解ではないが、間違いとも言えない』ものではある。
ただし、
【なお住民に『一連の食糧危機問題』を公表すれば、
『モドキ種』の存在や、その発生の経緯……
すなわち『獣化病の発生』にまで話がおよぶこととなる。
故に『モドキ種は存在しないもの』として扱うべし】
などと『地域の長』が極秘通達を出した挙句、
【『一部の街の有力者』には優先的に『モドキ種食材』を納品せよ】
などという極秘の指名依頼を、
このワシに出してさえいなければの話だが……
娘さん:住民には『問題ない』とか言いつつ、
食糧危機やモドキ種を隠しておきながら、
自分たちには『極秘で『モドキ種』食材を優先的にまわせ』とか……
ジーク:『長とその仲間たち』が、
『『モドキ種』以外の食材は『問題あり』』
と認めてるようなものッス……
マナト:いっそ清々しく思えるほどの下衆の集団だよな……




