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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
序章
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序章・前4

は?助けてほしい?


「どういう事だ?」


女神に事情を促すと、どうやらレイが他界する際にその魂を召喚し転生させたらしい。


レイは病弱で10代のころから薬漬けの生活で、当時本人がその副作用で

心身ともにボロボロだと言っていた。

その後もなんやかんやで20年弱で急逝した。

…俺にとっては60年以上も昔の話だが、その時の悲しみは去年の事のように覚えている。


『さっきあなたはチートはもらえるのか?と言ったわね?

 まぁ、チートかどうかはわからないけど、一応それなりの能力は授けられるわ』

「ちなみにレイには何を授けた?」

『あのコは病気に負けない健康な体を望んでた…それ以外は何もいらない…と』

「で、その通り健康な体を与えて転生させた…と?それがどうして助けてほしいという話になるんだ?」

『…それは…』


女神が言うにはレイを健康な体にするにあたり、

薬漬けの副作用が積もる前まで若返らせ転生させたそうだが、

転生先は奴隷の居る世界のようで、レイも人買いに攫われてそのまま売られることになったらしい。

売られた先は薬術師を抱える金持ちの家だそうだが、

この二人、いわゆる下種の部類のようで奴隷の使い道は、夜のお相手やら薬物の人体実験やら…

聞くに堪えない虐待で、被害者となった奴隷は通常、精神か身体のどちらかを壊してようやく苦行から逃れられるらしい。

だが、レイだけは女神の授けた「病気に負けない健康な体」とやらがアダとなり、精神も身体も壊すことができず、永い地獄の日々だったようだ。


『そこで、私の能力で貴方をその時間に転生させて、あのコが犠牲になる前に解放してあげてほしくて貴方を呼び寄せたのよ』


そこまで黙って聞いていた俺だが、二つの疑問を女神にぶつけた。


「あんたが直接助けられなかったのか?それに今まで放置せずとも他に頼む相手は居なかったのか?」

『転生先に私が直接手を出す事はできないのよ…そして転生させる人間にもいろいろと条件があって

 …その条件を満たす貴方が天寿を全うするのを待ってたら今になっちゃって…』

「最悪もっと早いうちに俺を事故にでも巻き込めば良かったんじゃね?」

『そんなことしたら私が破滅するわよ…もちろんあのコを救う事無くね』


まぁそうなった時、俺も素直にこの女神に従うかはわからんな…


「その時間に転生…というのは、この際そうできるのだと思っておこう。ちなみにその、転生させる人間の条件とは?」

『一番大きいのはあのコに縁があるってことかな…縁もゆかりもない人にこんなこと頼んで、助けてくれないでしょ?』


確かにな。


『もちろん、貴方にも望む能力は授けるし若い体も授けるから…』

「わかった」


俺は即答した。

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