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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第六章
332/1016

268 超必殺!ミラ・マシンガン!

「さて…ミラ殿。何があったのか説明頂けますか?」


隊長さんがミラに説明を求めると、

ミラは素直にその求めに応じ、()()()()()説明しはじめた。


「隊長殿に報告致します。

 我が主が受付職員殿の求めに応じ、冒険者登録証を提示した際、

 そちらの『冒険王』殿が受付職員殿と結託し、

 我が主が所有する『冒険者登録証』を模した

 『オリハルコン(神の金属)のインゴット』を強奪。

 聡明なる隊長殿におかれましては、これなる登録証の価値は言うに及ばず。

 敢えて申し上げるならば、世界に二つとない希少なもの也。

 故に我が主が『俺の登録証返せよ!ぅわ~ん!』と相成りまして候。

 我が言に疑いあらば、

 『冒険王』殿のその手にある登録証を、検め頂きたき所存」


そう!久しぶりの『虚実混じりの口上(ミラ・マシンガン)』さく裂だ!


…そうか…俺は

『受付嬢とボーケンオーの結託』による

『オリハルコンのインゴット』強奪の被害者だったのか!(驚愕の新事実)


俺の体感とは随分と違う気がするが、一応嘘は言ってな…

いや、ちょっと待て!

『俺の登録証返せよ』は言ったけど『ぅわ~ん』までは言ってないよね?!


隊長さんも、

『怖かったですね…泣かないでください…よしよし』

みたいな暖かな眼差しを俺に向けるんじゃない!


一方、驚愕の新事実を叩きつけられたボーケンオーは、


「お、おい!『オリハルコン強奪』ってなんだよ!

 …俺、知らねえよ!

 俺が奪い取ったのは『むしけら』の登録証じゃねーのかよ!

 『神の金属』だなんて知らなかったんだよ!

 ホントだって!

 大体『神の金属』の『むしけら』の登録証なんてふざけたもの、

 普通あるとは思わねーし、

 そんなもの知ってて奪おうものなら重大な野盗行為じゃねーか!

 返す!返すよ!返すに決まってるだろ!」


などと、大慌てで登録証を丁寧に俺に差し出してきた。


普通の『『むしけら』の登録証』は、

ぶっちゃけ『ただの紙製のスタンプカード』だから、

例え嫌がらせで破り捨てたとしても、いくらでも再発行可能なシロモノだ。


それを『貴重な神の金属』の強奪犯に仕立て上げられたとあっては、

さすがのボーケンオーも全力で否定しつつ、

大慌てで俺に登録証を返却したがるというものだ。


…まぁ、さっき一度返ってきたのに、ミラがわざわざ投げ返したんだけどな…


まさかミラは『登録証をボーケンオーに奪われた』状況を作り上げる目的で、

登録証をボーケンオーに投げ返したのか?


…ミラ…恐ろしい子…

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