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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第六章
319/1016

256 マナト大失言

うわお!先生が

『『オネーサマの愛(トンデモ魔法)』に頼らずに、全部『物理で対処しやがれ』』

とか言い出した!

「そもそもマナトくんが当初の予定通り、

 雑魚のくまさんを連れて来てくれていたなら、

 私が生活魔法で対処する必要が無かったんですよ?」


そう言えば、最初の計画はキャンプセット(物理)を使用した、

サバイバル訓練だったっけ…


…っておい!ちょっと待って、先生!

事実の捏造はよくない…


「先生が『テント(物理)』でなく『生活魔法〔天幕〕』を使ったのは、

 ()()()が『先生がド素人』だとか罵ったからじゃないか…」

「『むしけら』こそ捏造は止めたまえ!それは隊長のセリフ…」

「副隊長も『わたしのセリフ』とか捏造しない!

 そもそも誰一人として、先生を『ド素人』なんて言ってませんから!」


さて、冗談はここまでにして、

先生が言うように『全部物理で対処』となると、

そもそもテントに逃げ込むところからもう対処法が違うじゃないか…

仮にテント(物理)に逃げ込んだとしても、今度は薪木の用意ができないし…

よしんば薪木の用意があったとしても、

焚き火(魔法でない)では、くまさんを丸焼きにできるような火力は出ない…


「やっぱり『仕方なく生活魔法で』とか『全部物理で』とか言わずに、

 素直に『先生が安定の生活魔法で対処してくれました』でいいじゃん!」


そんな俺の訴えに、先生は悲しそうに首を横に振った。


「…マナトくんは『オネーサマの愛(安定の生活魔法)』に頼り(溺れ)切ってますが、

 もし、生活魔法が使えない状況でキャンプを張ることになったら、

 物理で対処するしかないんですよ?」


ん?…『もし()()()()()使()()()()()()でキャンプを張ることになったら』?


「その状況なら、俺はそもそも物理キャンプ(危険な野宿)なんてしないぞ?」

「なんですってぇー!」


そりゃだって、そんな危険な状況に陥るようなら、

素直に人里に戻って宿屋に泊まるなり、

転移門でおうちに帰るなりするに決まってるだろ?


「マナトくん…それを言われてしまったら、

 今日一番のお楽しみ企画となるはずだった、

 『物理によるサバイバルキャンプ実習』が企画倒れになるじゃないですか…」


あぁ…先生が()()をつくりながら、へたり込んでしまった…

そんなに物理キャンプがやりたかったのか?


「もういいです…物理キャンプなんて無駄なこと、もうにどとしません…」

「いや、先生!無駄じゃないから!やりたいなー!物理キャンプ!」

「……」


あぁ…先生が完全にいじけてしまった…


「今のはマナト殿が悪いです…」

「これだから『むしけら』は…」


ぐっ…

こんな時ばっかり、隊長副隊長が絶妙なコンビネーションを発揮して

俺を責め立てやがって…


よ…よし分かった!こうしよう!

ここからは講師交代で、

『むしけらマナトのプロ冒険者のための安全で快適な物理キャンプ(野宿)講座』

を開催し、物理キャンプが決して無駄なことじゃないと、先生に示すんだ!


お忘れかもしれないが、俺も一応『オネーサマの愛』は使えるんだからな?


「…貴様、物理キャンプと言いながら

 『生活魔法』に頼る気満々ではないではないか…」


…うん、とりあえず黙ろうか副隊長。

ということで…まずは生活魔法〔キャンプファイヤー〕の使い方から…

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