013 はじめての【創成】
俺は【神眼】で、ないよ?だからないってば!と言われてしまった
技能や魔法を習得するべく【創成】を行使した。
…のは何時間前の話だったかな…
創る技能創る魔法がことごとく既存で一度も成功しないのだ。
あぁ…一応創れそうなのはあったっけ。
核爆発<エラー:【創成】行使力不足>
ICBM<エラー:【創成】行使力不足>
うん。失敗の連続でむしゃくしゃしてやった。成功するなら何でもよかった。結局失敗だったので、今も反省していない。
―マナト、まだできないの?―
どんな能力でも生み出せるような能力は最強のチート…
そう思っていた時期が、俺にもありました。
モノに溢れた飽和社会では、新しいモノなんてそうそう生まれないようです。
溢れるモノにまみれた人間は一度断捨離で原点回帰をしてみるのはどうでしょうか?
断捨離<エラー:既存>
…断捨離も満足にできないほど、人生世知辛いようです。
―もう新しいのは諦めてどっかからパクってくれば?―
「アニーよ…仮にも神に属する者がパクってこいとは感心しないぞ」
技能奪取<エラー:既存>
「ほらな?」
―創ろうとしといて、ほらな?じゃないよ…―
「っていうかこんなのも既存かよ…誰がどこで使うんだよ!」
「おもに、技能を悪用した犯罪者の無力化に使用します」
なるほど、そういう事もあるか。
―それに【与奪】でも奪う事だけはできるよ?―
「付与した能力のはく奪だけじゃないのか?!」
―付与したの以外に使うと時間がかかるし修得値がリセットされちゃうんだよ―
今度試して…いやいや他人のモノ奪うのダメ絶対。
―じゃあパクるんじゃなくてコピるのは?―
「アニーよ…仮にも神に属する者がパクるだのコピるだのとは…」
《模倣》(技能)<成功:対象の技能、魔法を即座に最低修得値で取得する>
あ、出来た。
やったぞ!成功したぞ!だからアニー、その蔑みきったジト目はやめてくれ…
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《模倣》修得値:ぜんぜん似てないよ
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【神眼】よ…せめて修得値くらい数字で表記してくれ…
それに最低修得値じゃ普通に修得するのと変わらないな…
―コピるのダメとか余計なこと考えて創ってるからだよ―
それもそうか…コピー万歳!のイメージで創ってみるか…
人気漫画にうってつけの能力があったっけな…写で始まって眼で終わるやつ…
《完コピ》<成功:対象の技能、魔法を時間をかけて修得値ごと取得する>
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《完コピ》修得値:普通に覚えた方が早いよ
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よし出来た!だからアニー、著作権協会に通報するのは勘弁してください…
これで速度が出れば良いんだがな…




