003 大自然に囲まれて1
『ここは周囲が森で囲まれているから、きみ以外に誰もたどり着けないよ』
おおマジか…
振り返れば結構な大きさの建物があった。
さながら高原の大型ペンションと言ったところか…。
『改めて中を見てみると良い』
言われるままに玄関のドアを開き、中に入る。
ドアを確かめるとノブの上にプレートがある。
『プレート操作で最初の部屋に戻れるよ』
一応確かめておきたいが、今はそれ以上に屋内の方が気になる。
玄関ホールを抜けるとリビングがあり、最低限の家具類も用意されている。
「風呂とかどうなってるんだ?」
というかこの世界の入浴文化ってどうなってるんだ?
ラノベでも大抵は女主人公モノや、ハーレム展開のサービスシーンくらいでしか描かれないからな…
実はそれ以外の作品は、入浴文化がないんじゃないかと半ば本気で思ってる。
もっとも男の入浴シーンばかり出されても困るがな。
―きみの元の世界に合わせて、自慢のバスルームを用意してあるよ―
おお、あるのか…
声に案内されてバスルームのドアを開いた光景は…
「普通だな…」
外国歌手がPVで部屋の真ん中に置くようなバスタブと言うと伝わるだろうか?
そんな感じのバスタブが一個ちょこんと置いてある。
「…自慢のバスルーム?」
『ここのドアにもあっただろう?プレートが』
「つまりさっきと同じようにすればいいのか?」
言いながら一度ドアを閉め、再度開くとそこには…
「露天風呂か!」
『自慢の天然温泉、源泉かけ流しだよ』
「うおおおおおお!」
やることすげぇな…ファンタジー万歳!
何を隠そう、俺は大の温泉好きなのだ。温泉万歳!
今すぐ風呂に飛び込みたい誘惑にどうにか打ち勝つと
屋内の散策の再開だ。




