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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第一章
19/1016

001 ついに始まる異世界生活1

ようやく本編までたどり着けました…自分が

「いよいよか…」


俺はバルコニーで頭上に広がる満点の星空を眺めて独り言ちる。

明日、俺はレイを救いだす…


そのために必要な準備を重ねてきた。

やり残したことはないはずだ…


「この世界にも随分慣れたな…」


あの時、俺はレイの転生よりも前の時間への転移を願った。

俺が思っていたのと違ったが、おかげで随分と余裕を持った準備ができた。


俺は目を閉じ、異世界転移から今日までの事を思い返していた…


************************************************************


俺を包み込んだ光が消えていく…


どこの部屋だろうか?

RPGなどで出てくる宿屋――そんな感じの部屋だ。

ベッドが一つに小さなチェスト。キッチンはなさそうだ。

部屋の窓から外を見てみると、家々、草原、森、林…のどかな光景が広がっている。

都市に発展することも寒村に衰退することも、どちらもありえそうな中途半端な感じだが、

一応街と呼べなくもない、そんな光景…

今いるのは2階の部屋か?

再び部屋に視線を戻して周囲を見回していると、俺の後ろから男性の声が響いた。


『この部屋はきみがこれから生活する住居の一室だよ』

「大主ってついてきていいのか?」

『まあ短時間程度なら問題ない』

「短時間ってどれくらい?」

『ほんの数十年くらいかな…』

「長いよ!」


大主は俺のツッコミを華麗に受け流しつつ、俺の前に出ると両手を広げて振り返り


『この部屋を、きみの望んだ生活環境のひとつとして自由に使っていい』

「なんというか住居と呼ぶには…うん、狭いな」


短期間の寝泊り程度ならこれでいいが、生活となるとちょっとな…


『お気に召しませんか?』

「あぁいや…まぁ…もらえるだけありがたいよ」


街から離れた道端やら草原のど真ん中にいきなり転移させられたり、

どっかの城の王の前だったりするよりは、はるかにありがたい。


『正直に言ってくれて良いのだよ?』

「定住できる環境が欲しい」


うん。ありがたいとは思うけど、欲しいものは欲しいのだ。

こんなイメージでお送りしております

挿絵(By みてみん)

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