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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
第一部・第三章
130/1016

番外 108裏 いざ、勝負です!

「マスター、もうすぐミラさん来ちゃいますよー」


この後、美の魔導士たる母の墓前でミラさんと試合です。

決して負けられない女同士の戦いです。


と言っても、男の取り合いじゃありませんからね?

我がマスター(ジーク)はその戦いのための武器を用意してるのですが、

いやはや、時間がかかりますねぇ…しょうがないマスターです。


マスターと言っても、マスター(御主人様)ではなくマスター(ギルドマスター)ですよ?


『男なんて、こっちが猫被って「お帰りなさいませ御主人様」とでも唱えれば、

 皆喜んで“美の魔導士の下僕(萌え萌えキュン)”になる』


って母が生前言ってました。


なので、この“美の魔導士”を継ぐ私が、例え《隷属の首輪》の支配を受けて、

マスターの奴隷の身に堕とされようとも、

マスターを決して御主人様なんて呼ぶわけないじゃないですか?

ええ、呼びたいとすら思いませんとも…御主人様だなんて!

だから、私はマスターをマスター(ギルドマスター)と呼び続けるのです!

生涯、御主人様なんて呼んでやりませんとも!

大切なことなので3度言いました!


「はぁ……できたッス…」


ようやく《隷属の首輪》のデザインチェンジが完了です。

私は、すぐに鏡に映してチェックしました。


…技術点はマナトさんに遠く及びませんね…


「…やっぱり、さっきのに戻してください。あれが一番マシでした」

「とほほ…厳しいッス…」


厳しくて当然です。

美の道は長くて険しいんですよ?

それにしても、本当にマスターのデザインセンスは致命的に個性的ですねぇ。

この程度のデザインができるようになるまでだけでも、ホントに苦労しました…

主に師匠(オネーサマ)がですけどね。


「二人とも~、ミラちゃん来たわよ~」


おっと、その師匠が私を呼びに来ました。

我がライバルがついに来ましたね…


「あ、はーい。では師匠、行ってきまーす」

「じゃあ、自分もアニキを迎えに行ってくるッス」


私たちは颯爽と雑貨屋をあとにしました。

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