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女神(自称)の御業の後始末  作者: ゆんど
序章
12/1015

序章・後5

「…俺…何してたんだっけ…」


俺は唐突に薄暗くも見覚えのある空間にいることに気が付いた。

離れで、二人の首輪に触れたところまでは覚えている。


が、その後がよく思い出せない…

代わりに、初めてこの空間に来た時のことを思い出し、慌てて自分の体に視線を向けた。

…今度は手も足も体も見えた。顔が見えないからわからないが、少なくとも先ほどまでの体とは違う気がする。


周囲を見回しているとやや離れた場所からハイテンションな声が聞こえてきた。

この声は…あの女神の声か…

声の聞こえてきた方に近づいてみると


『間に合った!間に合った!やたー!!』


空間に映像が浮かび上がっていて、それを繰り返し観ては、はしゃいでいるようだ。


その映像では、男がおそらく先ほどの離れにある寝室で

二人の女奴隷の首輪を外し、しばらくそこに匿う旨を伝えていた。


どうやら解放に成功したようだが、なぜか記憶がない。

そのまま、続きを観てみよう。


映像の中の男は、しばらく二人の様子を眺めていたが、睡魔に襲われたようにベッドに横たわり、静かに眠りに落ちたようだ。


そこで映像が切り替わり、初めのシーンに戻りループする。


―しかし、本当によろしいのでしょうか?―

『ん?何が?』

―主は明確にこの二人を葬りました―


二人?…どういうことだ?

俺は、二人と聞いて奴隷の二人の事かと思ったが

アニーが示しているのは映像に映る男だった。


『私は直接手は下してないし。それにこの男も()()()()でどうにかしないといけなかったし。

 まぁ、マナトには悪いと思うけどどうせ寿命迎えたじいさんだし、レイを解放できたし成仏してもらいましょうよ』


二人って、俺とあの体の人物のことかよ

なんかとんでもないこと言ってやがるな…


「どうにかってどういうことだ?」


俺は、怒気をはらむ声で問いかけるが、ハイテンションな女神は声の主に気づいていないのか、アニーからの問いかけと勘違いしたように、すらすらと答える


『アイツが戻ってくるまでに、できる限りあたしの関わった転生者をおとなしくさせなきゃいけないのはわかってることでしょ?』

「アイツとは?」


俺がさらに女神に近づいて、その背中越しに問いかけると


大主(おおあるじ)に決まってるで…しょ…?ってなんでマナトがいるのよ!』


女神がようやく俺に気が付いたようで、答えながら振り向くとすぐにハイテンションっぷりが吹き飛んだ。


「いや、なんでと言われてもなぜかここにいたわけだが」

『はぁ?!…』


女神は、わけがわからないとばかりに驚いているが、わけがわからないのは俺のほうだ。


「そんなことより大主ってのは誰だ?」


もう一度俺が女神に問いかけると、俺の後ろから返事が返ってきた


『私だ』

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