最終話 「なろう」に彩りを(挿絵あり)
さて、これは戦国時代の地図です。
(注)縮小してあります
「攻城戦」、戦国時代の架空戦記では山場のひとつですね!
左は寄せ手の「やる気のなさ」が、右は守備側の「大ピンチ!」感が伝わるでしょうか。
ちなみに左は一齣500人、右は800人。作中の敵の数を再現してみました!……妙なコダワリですけれど。
これは内容が違っても、今までに挙げた地図と同じ系統のものです。……まぁ作者が同じですから。
でも地図には全く違う地図も、もちろん沢山あります。
想像してください。
郊外の小高い丘に登りました。眼下には町があり、川が流れ、道が伸びています。遠くには山と森が見えます。
……その風景を絵にして地名を記せば地図になります。
そう、絵心があれば地図の世界は一気に広がるんですね!
もちろん、地図を作るためにまず風景画を、などと言うつもりはありません。それは画家やイラストレーターなど「プロ」の仕事です。むしろ地図の印やアイコンを小さな小さな絵で描く感じ。手作り感たっぷりの暖かな地図になります。
展望台の案内板とか観光地のパンフレットとか、場所によっては街中にも、「絵地図」はたくさんあります。ググれば一発ですし。見ているだけで面白いし、自分で地図を作るならとても参考になります。
ひとことで「絵」といっても「写実画」や「抽象画」や「水墨画」などいろいろあり、「イラスト」も同様です。どれを地図にしてもそれぞれ趣の違う面白い出来上がりになると思うのですが、素人が試してみるなら「簡単なもの」。これが鉄則です。
さて、ここで皆さんにぜひご覧いただきたい地図があります。
これは あやゆめ様作「ちびっこ賢者、LV1から異世界でがんばります!」からお借りしたものです。「織田さんちの八男です」の著者のあやゆめ様です。今回は快く使用許可をくださり、ありがとうございました。
題して「ユーリが描いた世界地図」。
描いたのは、賢者ユーリ、御年8歳。
もうね、目からウロコが落ちまくりです!
地図ってそれ自体が観賞の対象にもなるんですね!もちろん、成分は地図1割、絵画9割で絵のほうが観賞の対象なのですが。立派に地図してるところがまた素晴らしいです!
そしてもう1枚、「ユーリが描いた魔の森の魔物分布図」。
いかがですか皆さん!
あやゆめ様はこれらを投稿なさったあと、お仲間から「画伯」と呼ばれたそうですが、むべなるかな。……いえ、むしろ足りません。噛めば噛むほど、もとい、見れば見るほど味が出る。私は心からの賞賛をこめて、「スルメ画伯」とお呼びしたいと思います!
「なろう」の小説の中に「挿絵」があると、読者は喜びます。それが「地図」なら解りやすくなるし、「キャラの絵」なら親近感が増します。もちろん、小説の作風に合うのか?という問題はあるのでしょうが。
戦記物の本に地図があり、ライトノベルにキャラ絵があるように、「なろう」の小説にも地図や絵があるといいですよね。むろんあちらは「プロ」の仕事。同じような質は望むべくもありません。というよりも、それを望むと高確率で「ドツボにはまる」のでその方向を目指してはいけません。「なろう」の持ち味はむしろ素朴な手作り感。洗練されている必要はないのです。書籍化された小説と「なろう」の中の小説の違いと同じです。……「なろう」の小説が書籍化する時には、改稿作業が大変なようですよ?
(特にファンタジー小説の)作者様。お手空きな時に地図を作ってみませんか?
読者の皆様。絵を描いて作者様に送ってみませんか?
地図作者仲間が増えるなら大歓迎ですけども……いるかなぁ?
挿絵は活動報告に載せることもできるのです。
もちろん今でも地図や挿絵を作中に載せていらっしゃる作者様はお見受けしますが、やはり少数派ではないでしょうか。
「なろう」に彩りを。もっともっと増えていくといいなぁ、と思います。
最後まで読んでくださって、本当に、ありがとうございました。
あやゆめ様は彩戸ゆめ様と改名されて、「織田さんちの八男です」は「信長公弟記」と改題され書籍化の運びとなりました。おめでとうございます!




