091話 戦争前夜
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宣戦布告があって場所が決まってから十八日目の夜、戦争まであと三日だ。
俺達の準備状況を確認する。
まずは、カエデに頼んでいた非殺武器の準備をたずねてみた。
カエデが何バカなこと聞いてるの? と言わんばかりの顔をしてこっちを見ていた。俺から頼まれた武器は、あの日から三日で作り上げていたとのこと。
時間があったので限界までエンチャントをつけてみたとの事。俺がお願いしていたステータス上昇と防御上昇をつけた上に、あいている容量の分ギリギリで手加減というエンチャントをつけていた。
武器にステータス上昇は分かるだろうけど、防御上昇は防具につけるものではと思うの方もいると思うが、この世界ではなぜか防具にはつけられないエンチャントらしい……誰に説明してんだよ!
それと武器という相手を攻撃する物に、手加減なんてエンチャントがつく時点で何かおかしい気はするけど、このエンチャントは模擬戦用武器で間違って相手を殺さない様にするために開発されたものだった。
手加減とは攻撃が弱くなったりするわけではなくて、相手の体力が〇になるような攻撃をしても、ある一定以上の体力を保った状態で気絶させるものらしい。みんなが力加減に苦労する事はこれでなくなったな。
武器については本当に有能だよなカエデって……でも度々せまってくる痴女的なことはやめt……イテテテ。カエデ何で俺の事つねってるんだ?
次は娘たちの状況チェックだ。
みんなのレベルは平均一五五・・・予想以上に高くなっていた。ステータスもおよそ平均で一〇〇〇くらい増えていた。気持ち上昇率が高いな、ダンジョンのおかげだったりするのかな?
スキルも体になじんできたようで、思うように動けるようになっているようだ。初めはスキルに振り回されることもあるだろうが、ステータスが高いわけだから体の動かし方が分かれば、身体能力で何とかできてしまうのだろう。
全員がAランクの冒険者の中位程の実力になっているようだ。ステータスで見ればAランクの上位に匹敵するのだが、何せ経験と狡猾さが足りないので、Aランクの上位に入る実力の持ち主には歯が立たないだろうとのこと(レイリー談)
シュリに関しては、この前のシングル冒険者のリリスをわずかに超すステータスになっていた。ステータスだけ追いついても、ガチバトルして勝てるわけじゃないんだけどね。
うぬ、みんなの仕上がりは問題なさそうだな。俺はっと、
レベルは一九四まで上がっている。召喚できる魔物も増えているが、条件はやはり分からなかったので、自分のレベルを上げる際は魔物を討伐して上げよう。
何気にMMORPGをやっている気分なので、単調なレベル上げも召喚した音響で好きな歌を聞いたり、適当なアニメなどを流したりしながら行っていた。俺もスキルに負けない様に体を動かすが、娘たちのように体が動かせない事が多い。
ステータスはみんなより高いのだがなんでだ? 俺が別の世界の人間だからスキルが体に合わないとかあるのかな? シングル冒険者クラスがいない事は確認できているから、一対一で負けることはないだろう。
数の暴力といえどそう簡単にどうにかできる差ではないし、俺たちは状況に合わせて逃げることも、攻めることもできるわけだから問題ないだろう。
最後に従魔たちだが、正直やりすぎた感が否めない。だって全員のLvが二五〇越してるぞ。ステータスを見ればシュリの五割増し位で高いのだ。魔物だからステータスの伸びが、人間種とかより高くなったりするのかな?
ニコに関しては武器防具がつけられないがスキルの強化が見られている。物理耐性が八〇パーセントになっており、一部の魔法に弱かったはずが弱点が消えていた。ハク・ギン・クロに関しては、俺が特製の装備を作ってやっている。
3匹共に牙にアダマンタイトのコーティングと、足にアダマンタイト製のクローを作ってやっている。カエデが動きを阻害しない様に要所を守る感じで、アーマーを作ってそこにコーティングを施していた。
ここで分ったことだが、クリエイトゴーレムで色々なものを成型する場合は、素材と変形させる体積と時間で魔力の消費量が決まることが分かった。初めて剣を作った際には全体にかけていて、イメージに慣れていなかったのでかなりの消費量になっていた。
リビングアーマー用の鎧を作る際には、自然回復の魔力量でおよそ八日間かかっている。次に弾丸を作っていた時は、大きな塊から拳大の塊にしてそこから弾丸のサイズにいじっていたため、無駄な魔力を使っていたようだった。
で今回のコーティングでは、一欠けらから全体に薄く貼るイメージで行ったら弾丸を作る時より大分少なかったのだ。以上の事から、素材・体積・時間で消費量が変わると結論付けた。
ついでに俺の防具も更新してみた。このきっかけになったのは、リビングアーマー用のアダマンタイト製フルプレートを作った際に全部クリエイトゴーレムで作ったからゴーレム化もできるのでは? と思い魔核をつけてみたところ、どういう原理かはわからなかったが動くことができたのだ。
この発想を元にしてクリエイトゴーレムで、リビングアーマーに使っていたミスリル製の鎧でミスリル繊維を作って、そこから布と言っていいかわからないが、布を作ってカエデの力を借りて服に加工し、体にフィットするエンチャントをつけてもらったのだ。
服に加工してエンチャントをつけても、クリエイトゴーレムで作ったモノであれば魔核が有効だったので、ファンタジー世界の行動アシスト付きパワードスーツが完成した。
本当はミスリルじゃなくてアダマンタイトを使いたかったが、カエデが加工もエンチャントもできないためミスリルにしたのだ。
おそらく、この戦力なら王都以外の街は俺たちだけで落とせるんじゃないだろうか? こんな感じでやりすぎた感はあるが、みんなの安全は守られるべきなので反省も後悔もない!
みんなにカエデの作ってくれた武器を渡し、武器の特性を説明した。その代わりにみんなからメインに使っている武器を預かり、カエデに修理してもらってからアダマンタイトをコーティングしていく。
準備が終わり今日はゆっくり休んでもらい、明朝に戦場への行動を開始する。フレデリクの街の兵士たちは十日ほど前に戦場へ向っていたが、俺たちにはウォーホースとハイテク馬車があるので、移動にそこまで時間はかからずに目的の場所までたどり着けるのだ。
戦場についたのは指定日の前日のお昼過ぎだった。ここら辺一帯をエリア掌握し両軍の様子をうかがってみたが、前に得ていた情報と大した違いもなく一安心する。食事はシルキーたちが下準備してくれたものを、みんなが簡単な調理をして食べていた。
夜になりみんなと一緒に装備の最終確認をする。その中に骨伝導スピーカーがあった。情報伝達の手段を準備していなかったことにフレデリクを出発した夜に気付き、某段ボールマニアのゲームに出てきた骨伝導スピーカーを召喚し全員に配布していたのだ。
寝る前に今回の作戦目標を伝える。
・両軍の兵士は可能な限り非殺
・両軍の貴族は戦後処理をさせるために必ず捕虜にすること
以上の二点だ。後は怪我しない様に注意してね、と伝える。
確認も終わったため、全員寝るように指示して戦争に備える。夜は従魔たちに見張りを頼んだ。
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