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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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797話 面倒な奴ら

アクセスありがとうございます。

 妻たちもあの訓練に参加しているのは、ちょっとやめさせたいのだが、みんなが進んで参加するため拒絶はしにくかった。なので、適当に理由を作って参加できないようにしようと考えた。俺はする事が基本的にないので、妻たちを連れて行くような仕事がないかグリエルに相談しに来た。


「おぉ、それならちょうどよかったです。今ミューズで面倒が起こっていたので誰に行ってもらおうか悩んでいた所です」


「ん? ミューズって聖国側の中立都市だよな? そこで何があったんだ?」


「えっと、それはですね……」


 そうやって話し出した内容は、あきれる内容だ。


 ミューズ側は聖国に面しているため、嫌でも聖国の司祭たちが何度も来ているそうだ。初めのうちは、聖国でも扱いに困る馬鹿共を送ってきていたようで、向こうの代わりに()いていたようなものだ。


 全員犯罪の称号持ちだったので、始末していたそうだが、最近犯罪の称号がない司祭がちらほら来ているようだ。その司祭たちが、こちらの取り締まりギリギリのところで活動していて、ミューズでは禁止事項なのだが、現場をとらえる事が出来ずに罪に問えないでいる状況だ。


 マップ先生を何で使ってないのかと思ったら、ミューズに配置されている人間には、マップ先生を使えるメンバーがいないそうだ。


 俺たちは、マップ先生を当たり前のように使っているが、使える人達も簡単に使わないし、その存在は隠されているのでマップ先生を使った捜査はできないため捕らえられないらしい。


 そこで、俺たちはちょうどいい人材だったが、俺たちに頼むにはさすがに微妙な内容だったようで、人材を選んでいた所に俺が来たようだ。


「じゃぁ、その司祭を俺の権限で全員ひっとらえればいいのか?」


「本来ならそうしたいところですが、さすがにそれをしてしまうと、聖国への対応が面倒なので、現行犯で捕まえてもらえると助かります。一応、把握している所でこの4人が問題ですね。


 他の司祭は、ギリギリの活動はしていないので、何の問題もありませんね。あの活動で教徒になってしまうのであれば、どうにもならないと思います。それでも強引な布教をすれば処罰対象ですが」


 ん~、やっぱり宗教は好かんな。別に他人に迷惑をかけなければ問題ないんだけど、こういう質の悪いのが出てくると面倒だな。こういう奴らは、自分が悪い事をしているとわかって、やっているから手に負えないんだよね。本当に嫌になってしまう。


「あれ? そういえば、あのアンデッドバンパイアに抗議してないのか?」


「それなのですが、あの宗教も一枚岩では無かったという事ですね。もともと、少数派の強硬派とでもいうのでしょうか? あのアンデッドの方針もかなり酷かったのですが、それ以上? と言いましょうか。


 とにかく自分の利益だけを追求する、金の亡者みたいな存在ですかね? そのせいか、状況をみて動くのが上手いので面倒なんですよね」


 なんだかな、面倒な奴らだ。


「まぁわかった。あんまり大人数で歩くと警戒されるよな? って事は、少数でチームを組んで生活する感じがいいか?」


「そうですね。ですが、パターンとしてミューズの行政系に出入りする人間が、ターゲットになる事が多いですね」


「了解。そこらへん情報共有をして、捕まえるために頑張るわ」


 妻たちを集めて、ミューズの状況を説明して、大体4人1組の冒険者として行動する事にした。


 年少組・年中組・年長組を基本1名ずつ、そこに余った俺や姉御組、年長組と年中組の1名を入れる形だ。3人のチームが1つできるが、そこのチームにはシュリがいるので、戦力的な問題はないだろう。合計8チームが完成した。


「会話は魔導無線で問題ないし、遠隔で話せる魔導具も存在していないので、普通に会話しているように見えるから大丈夫だろう。だけど、さすがに全員が同じ宿は拙いよな。俺たちの息のかかった宿ってあったっけ?」


「ゼニスさんに確認するのがいいと思います」


 そうピーチが言ったので、ゼニスにミューズの宿について聞いてみた。


 商会の資本で運営されている宿が8つもあるようだ。2軒1組で近くに宿があるようだ。特別な部屋は無かったが、1階の1室だけを俺たち専用にする事にした。全部を地下通路でつなげ、そこに俺たちの部屋を作っている。毎日ディストピアまで帰るのが面倒だからな!


「じゃぁ、しばらくは日中は別行動で冒険者活動をしながら網を張ろう。もしターゲットから違法な勧誘があったらその場で制圧してくれ。


 その際に注意してほしいのは、できる限り他のターゲットにばれないようにしてほしい。近くの空き家とか、俺たちと関係のある場所に入って指示を待ってくれ。そうすれば、地下通路を作るからな。無理しないように頼む」


「ねぇねぇ、ご主人様。何で極秘に捕まえたり、暗殺したりしないの?」


「そうだな。暗殺とかだと聖国側からうるさいからな。治安維持もできないのか! とかね。それに色々言われるし、あいつらの行為がグレーゾーンとはいえ、犯罪の称号が無い人間を裁くと問題があるからな。


 こいつらの嫌らしい所は、犯罪の称号が無いところなんだよ。ああいう奴らは、現行犯で捕まえて裁かないと、称号はつかないんだよ」


「そうなんだ。面倒なんだね」


 年少組のメンバーも納得してくれたようだ。まずは宿に行ってゼニスの伝言を伝えて、地下で繋げないとな。名目上はしばらく俺たちが借り上げる形だ。それで出入り禁止にする形だ。俺らが使い終わった後は、要人の脱出経路として作り変えてもいいしな。


「じゃぁ、面倒な仕事だけど、俺たちの街を守るために頑張ろうか!」


 俺達は、本当に久しぶりに冒険者風の装備に着替えてミューズの街へ向かう。ガチ装備だと、冒険者の装備なのだが、高価すぎて見る人間が見たら異常だって分かってしまうからな。それっぽい装備にしている。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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