表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

694/2519

694話 ゴーストタウンの進化

アクセスありがとうございます。

 ガリアからダンジョンを作ってほしい、拡張してほしいと言われてから二日が経つと、準備が整ったと連絡が入り、指定の場所に入り口を作って、ダンジョンを作成することになった。


 ダンジョンの入り口は、街の中心地から少し離れている場所にあった、資材置き場という設定だ。資材を他の場所に移す最中に、地下への入り口を発見する……という流れだとの事。


 悪くない設定だろうか? ゴーストタウンはダンジョンの一部であるため、基本的に綺麗に整地されているので、邪魔な岩とかがない。なので、岩を退かしたら入り口が見つかった、という事にはできなかったのだ。


 他にも街の整備が進むにつれて、倒壊していた家も綺麗に撤去されてしまい、瓦礫の下からという事も難しくなっている。今回は、ゴーストタウンが見つかった当初から、資材置き場になっていたところに入り口を作る事になった。


 入り口の場所が分かったので、農園となるダンジョンを作り設定をいじり始めたが、ふと思う事があった。普通に考えて、ゴーストタウンと同じサイズの農園を作って、全員分の食事を賄えるのだろうか? という疑問に突き当たった。


 いくら食材をドロップするダンジョンを作るとはいえ、数万人規模の街を維持できるとは思わない。フレデリクやリーファス、ジャルジャンにリブロフも、街の規模の数倍の農地が街の近くにあるのだから、街のサイズより大きい農地は必須だろう。


 気になったのでガリアに聞いてみると、そこらへんは問題ないと言われてしまった。疑問に思っていると、クツクツとガリアの笑う声が、魔導無線から聞こえてきた。


『シュウ様。よく考えてください。ゴーストタウンの広さをお考え下さい。そこの全域に人が住んでいたら、住人は数万人ではすみませんよ? もし住んでいたと仮定すると、数十万人は軽く住めるくらいの広さはあります。


 それに輸入は八割位だと言いましたよね? 残りの二割は、何処からきていると思いますか? 分かっていただけましたか。ゴーストタウンにも、他の街と一緒で農地があるんですよ。シュウ様は、ゴーストタウンが出来てから、外縁部に行かれてませんよね? だから知らなかっただけですよ」


 と言われた。マップ先生には、農地は普通の地面みたいに表示されるため、俺にはそこから判断することはできないのだ。あれだけ広いゴーストタウン全域に、人が住んでれば数万人では済まないのは明白だった。農園の入り口は、大きな柱を中心に螺旋階段のように降りる形で作った。


 農地になる場所は、天気が自動で山の外と同じようになる様に設定している。ダンジョンの中に、太陽の光も差し込んでくる謎仕様だ。それに長年放置されて、雑草まみれになった風に作成している。


 余計な詮索はあると思うが、無駄につつかれるような何かを残すのは、やめようと考えたためだ。長年放置された農地みたいになって居れば、ゴーストタウンが正常に運営されていた時にあった、農地と言えなくもない。


 色々弄った後に、肉や野菜などをドロップするダンジョンを、ディストピアから見て反対側の壁付近に入り口を作り、ランダムダンジョン作製を行った。農園の入り口はゴーストタウンの中心と、食料ダンジョンの入り口の、中間あたりに存在している。


 他にも、もしかしたらダンジョンを増やすかもしれないので、大きな岩石をいくつか不自然に設置しておいている。簡単に壊せないように、クリエイトゴーレムを使って魔核まで埋め込み、修復するようにしている。


 完成した所で、ガリアやグリエル、農業の担当の人間を別の入り口から案内して、簡単に状況を説明している。


「シュウ様、本当にありがとうございます!」


 ガリアが俺に頭を下げてきた。


「それはいいよ。だって俺の街なんだし、何かをしてあげないとね。それより、長い時間放置された感じで作ったけど、農地としての効果が薄まってないか、確認してもらっていいかな? 最悪土木組を動員して、土の改良をしなきゃいけないかもしれないけど……どうかな?」


「ちょっとお待ちください」


 農業担当の人物があれた畑に足を踏み入れて、色んな所にスコップをいれたり、臭いを嗅いだり、薬品に土をいれたりして、フムフム言いながら独り言を言っていた。


「すぐに農地として使うのは難しいですが、一度大豆あたりを作って、肥料とか腐葉土あたりがあれば、特に問題ないと思いますので、土木組の力は必要ないかと。それに、あまり施しをするのは良くないです。


 ここまで状態がいいのですから、多少の苦労はさせておくべきでしょう。シュウ様が考案した農具は、かなり便利ですからね。他にもゴーストタウンの専属としてこの農地に入るのであれば、農耕機を貸し出してくれるんですよね?」


「ん? そうなのか?」


「シュウ様には言ってませんでしたが、魔道具も発掘されたという事にして、以前シュウ様が作ってくれた、あれを使おうと思います」


「あ~あれね。ネタで作ったのはいいけど、使う場所がなかったからな。ディストピアの畑にはすでにワームたちがいて、精霊たちが指示して耕してくれてるからな。本当に使う場所が無くて、困ってたやつだよな。ちょっと新しすぎないか?」


「いえ、人の来ない使わない所に置いていたせいか、見た目の劣化が激しかったので、ちょうど良さそうになってます。それに、整備として綺麗にすれば、問題ないですからね」


 そんなものかと思い、ダンジョンの偵察は終わった。後は全部ガリアに任せるので、俺のする事は終了だ。冒険者ギルドが先行して入り、周りを偵察してくれるようだ。頑張ってくれ!


 準備ができてから一週間後に発見され、二週間後には一フロア目、農地とする場所に危険がないことが分かり、探索の最にダンジョンへの入り口が発見され、どんな魔物がいるのかの偵察が始まっている。


 深くまでは潜れなかったようだが、一ヶ月後にはこの空間は、ゴーストタウンの食糧庫として使われていたと判断された。

読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ