634話 今後の事
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俺はチビ神との話が終わってから、クリエイトゴーレムでアダマンタイトを加工して、剣を作ってみた。武器は使いにくい蛇腹剣をチョイスした。魔核をはめて、魔力を込めると縮まって、魔力を止めると伸びる仕様にしている。
使い方次第ではかなり有用だが、使いこなせるスキルをとっている人間は、おそらくいない。ダンジョンマスターで配下に強い人材がいれば、宝珠とかを使って十全に武器として用をなすと思う
それでも剣と鞭のスキルを持っている奴など、まずいないだろう。習熟するまでには時間がかかる武器だ。
他にも、電気を流せたり炎を出したりできるようにしているため、敵に渡ったらそれだけで、厄介な武器にはなってしまった。チビ神の言った事、普通に忘れて趣味に走っちまったな。一応この武器がどのくらいのDPに、還元できるのか調べてみよう。
四八〇〇〇〇〇DP
四十八万? 思ったよりやす……ちょっと待った! 四八〇万DPってどういうことだよ! アダマンタイトのインゴットなんて、五〇〇DP位で、それに使った魔核で一万DP位の、手持ちの奴だったから、四八〇倍くらいの値段になってる。
材料費のほとんどが、魔核の値段だけどな! これで適当な付与行っても、値段が上がるなら儲けもんだな。今度調べよう。だって、魔力使いすぎて若干気持ち悪い……
予想以上のDPになることに、若干ひきながら俺は今後どうしようか悩む。DPはどのくらいあればいいのか分からんが、無駄遣いはせずに貯めていこう。俺の身体を作り替えるのにかなり使っちまったからな。
キワモノ武器一本で四八〇万DPもするのか。これ一本でAランクの魔物がどんだけ買えるんだか……とりあえず、晩飯の時にでも皆にダンジョンの話をしてみるか。
魔力を大量に使って気持ち悪いので、スライムたちを呼び寄せて、クッションになってもらい少し寝る事にした。
気持ちよく寝ていると、俺の事を探しに来た年少組の、サーシャとレミーが俺の事を起こしに来てくれた。
「ご主人様~、夕ご飯の準備ができました。早く起きてください!」
「ん? もう夕食か? そんなに寝てたのか? 何か重いと思ったら、ハクが俺のお腹の上に寝てたんだな。早く食堂に行かないと、シルキーたちの飯を食いそびれちゃうぞ! ハク起きろ! スライムも行くぞ」
ハクとニコは定位置にスタンバイして、俺に移動を任せるつもりだ。
俺の後ろにはスライムたちが並んでいる……あれ? スライムの数増えてないか? 何か見覚えのない、赤と紫の間のワインレッドみたいなやつや、青は青でも水を思わせる薄い青だったり……確か全部で八か九いたと思ったけど、今数えたら十三はいるな。他にもどっかに隠れてたりしないか?
夕食の前に食べ終わったら話がある事を伝えて、妻たちには残ってもらう事にしている。食事も終わり嫁達にチビ神から聞いた事を話していく。
「……という事で、すぐじゃないけど、神のダンジョンを攻略するかしないかを、決めたいと思う。今すぐ決める必要も無いから、二週間くらい考えてもらってから、みんなに聞いてもいいかな? 個人的にはどっちでもいいと思ってる。理由は簡単で、危険だと思えば、引き返せばいいだけだしね」
俺の言葉を聞いてみんな納得している。攻略に行ったとしても、必ず最後まで攻略する必要は、無いからと納得の様子だ。危なければ逃げる、ただそれだけだ。
二週間は、土木組の様子を見ながら、レベル上げをしていこうかな? あの子たちも三〇〇までは、引き上げておきたいしな。俺たちが初めに使ってた、レベル上げのダンジョンを使うか? それとも安全を確保して、パワーレベリングか? ここら辺は、レイリーあたりに相談するか。
「レイリー、夜遅くにすまんな。ちょっと相談したいことがあってな」
「シュウ様、寝るまでにまだまだ時間がありますので、問題ありません。こんな事でも謝罪するなんて、シュウ様らしいですが……それで、どういった内容の相談でしょうか?」
「えっと、土木組のレベルについてなんだけど、俺たちが昔使ったレベルを上げるダンジョンを使うか、俺らが引率してパワーレベリングをするかで悩んでるから、レイリーの意見を聞きに来た」
「ふむ……パワーレベリングとは、どういう意味ですか?」
レイリーがパワーレベリングって言葉知らんわな。レイリーに簡単に概要を説明すると、
「そういう事ですか……適正レベルで時間をかけるより、一気に上げて余った時間で訓練をした方が、あの子たちのためになると思いますね」
「確かに、同じレベルまで上げるのに時間がかかるから、早く上げて訓練した方がよさそうだな。年取った後に実力がないのに、パワーレベリングしても意味ないけど、あの子たちなら色々吸収できるから話は別か」
「そうですね、実力のある人間ならパワーレベリングをしても、問題ないですから。あの子たちのレベルを上げるのですか?」
「一応その予定だけど、何か拙い事はあるか?」
「いえ、攻撃手段はどうするのかと思いまして」
「それならあの子たち、俺の作った杖が買えるだけのお金を貯めて、高性能の杖をゲットしているから、魔法中心で問題ないぞ」
「あの子達は土魔法に特化してませんでしたか?攻撃魔法も使えるのですか?」
「あれ? レイリーは、土魔法の攻撃力知らないんだっけ? 土魔法も馬鹿にならない位、打撃力が強いんだぞ」
「そうなんですか?」
「それなら実際に見せてみようか。一緒にダンジョン農園に来てくれ」
レイリーを連れてダンジョン農園に入っていく。魔法の試射場として作ったが、全く使われていない広場に来て、俺は杖を取り出す。
「よく見ておいてくれ。【ロックバレット】」
俺から発射された弾丸程度の石が、金属でできたカカシを貫通してダンジョンの壁にめり込んだ。
「え? なんですかその威力は! 火なら燃やす、雷なら痺れさせるといった効果があり、攻撃魔法として使えると思っていたのですが……」
「レイリーに俺たちの魔法戦を見せてなかったのは、間違いだったかな。もう一個おまけと言えば、【ロックショットガン】」
目の前に大量に小さい石つぶてが生み出されて、それが散弾銃の弾のように的へ向かって飛んでいく。一発一発は、ロックバレットには遠く及ばないが、総合的にはロックバレットを上回るダメージが期待できる魔法だ。俺のオリジナル魔法だ。もちろん、妻たちや土木組にも教えている。
「確かにこの魔法があるのであれば、格上でも問題なくダメージを与えられますね。しばらく副官に街を任せて、私もそのパワーレベリングとやらに、連れていってもらっていいですか? 軍隊としても有用なのであれば、土魔法も推奨していこうかと思います」
「ちなみに土魔法の場合、工作員としても有用だぞ」
「そうですね、あの子たちを見ていると、それがメインに見えていましたが、攻撃魔法としても優秀なんですね」
そのままレイリーと、土木魔法の有用性を話してから解散となる。
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