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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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610話 鬼ごっこ再び

アクセスありがとうございまず。

 綾乃は昨日、明日中には納品すると言っていたが、まさか朝一で納品してくるとは思っていなかった。昨日のうちに綾乃に渡すデータを、準備しておいてよかった。


 こっちから無理を言って作ってもらったので、一週間ほどは緊急の仕事でなければ、受けなくてもいいと伝えている。もし何かあるんだったら、俺の所に連絡するように言っていいと綾乃に言っておいた。ゆっくりと新作を楽しんでくれ。


 昨日気になった事を確認するために、ダギアにいるスカルズのメンバーに、地竜モドキを殺さずに血だけを採取して、そのまま魔法で凍らしてこっちに送るようにお願いした。


 これでAランクの魔物の血を使った実験ができるな。ドロップ品じゃないのに、魔法薬に使えるのかは分からないけどな。


 よし、他には、何するんだっけ? こうなるからメモしておこうと思ったのにすでに忘れてるから、優先順位のつけようがないな。Aランクのマナポーションが手に入ったんだ、土木組に渡しておこう。


 念のため一人五本ずつ位は渡して、エリクサーもCランクの奴があるから、それを五本ほど渡しておこう。


「お? 出張から帰って来たのに、みんなはもう勉強をしてるのか?」


 土木組が活動している家に行くと、教室に使っている部屋で勉強をしていた?


「シュウ様だ!」


 自習のような形で勉強をしていたが、俺を発見して集まって来た。


「シュウ様! 今日は平日だから勉強するのは、当たり前だよ?」


「確かに今日は平日だけど、みんなは街の外でずっと仕事をしていたんだから、こういう時は休んでもいいんだよ? 街の外に出ている間は、休みも関係なく働いてたんだからさ」


「え~なんで? 平日だから勉強しないといけないよね。それにお仕事してる時は、移動してる時しかお勉強できなかったから、勉強が遅れちゃう!」


 ディストピアでも休日を決めたのに、なかなか守られてないからな。孤児たちの境遇を考えると、自分の力で生きてかなければいけないって子が多いからかな? グリエルの報告書に、そんなようなことが書いてあった気がするんだよな。


 休みをなかなかとらないのは、孤児や片親の親子とかって話だからな、自分たちの力で何とかしなきゃいけない人たちが、なかなか馴染めないんだろうな。無理して倒れられても、困るんだけどな。


「平日だけど俺が今日は休み、って言ったらどうする?」


「ん~休みで自由にしていいなら、勉強かな?」


 誰かがそうつぶやくと、みんなが頷いてしまった。ん~みんなにも、ゲームや漫画を読める場所を準備しているのに、勉強がしたいのか……


「休みってわかったら、ゲームとかしたりしないの?」


「え? だって夜になれば、ゲームできるよ? 本も読むことできるよ? 休みって言われても、何していいか分からないし、勉強は好きだから」


 考え方が違うな。ニートみたいな生活をしている俺は、果たしてこれでいいのだろうか? って考えてると、グリエルはいざって時に動いてくれればいい、って感じだからな。中小企業の経営陣って、こんなタイプの社長もいるのかな?


「みんなは、無理するくらい頑張ってるから。よし、今日はみんなで遊ぼう! 年少組の子たちも呼んで、遊び倒すぞ! みんなとはしたことがなかったけど、ご褒美付きの鬼ごっことかしようか」


 ご褒美付き? よくわからない様子だが、俺と遊ぶという事になったら、みんなが勉強の道具を片付けて、運動しやすい格好に着替えて、集まってくれた。


「そうだ、みんなに渡しておくものがあった。収納の腕輪持ってるよね? 一人ずつ取りに来て」


 本来の目的だったマナポーションとエリクサーを、みんなに渡していく。渡した後に、使う時はしっかり使う事を言い含める。


 そんなことをしていると、準備の整った年少組も集合してきたので、前に作った森の中で遊ぶためのダンジョンで、鬼ごっこをすることにした。広さは半径一キロメートルの円形のダンジョンを選んで、そこで鬼ごっこすることが決まった。


 もちろん俺が鬼で、みんなを追いかける事になった。よほどひどい攻撃魔法以外は何でもありで、捕まったら負け! とシンプルな鬼ごっこだ。


 マップ先生の使用は禁止なので、発見するのは大変だ。時間がお昼を挟んで、おやつまでの五時間あるので、何人かは捕まえれるだろう。くまなく動き回って索敵と視認に頼って、探すしかない。


 年少組が土木組の子たちに、ご褒美付きの鬼ごっこの説明をしていた。簡単な話ある程度の我がままなら、聞くよと言った内容である。年少組が八人、土木組は今、十六人なので合計二十四人だ。


「みんな、注目! 今回の鬼ごっこは、俺と君たちのチームの勝負にしよう。俺は二十四人中十ニ人、半分捕まえたら俺の勝ちで、半分捕まらなかったらみんなの勝ちという事にしよう。


 全員を捕まえるのは、おそらく無理だからこういう形にさせてもらうね。もしみんなが勝ったら、つかまっている子たちもみんなが勝ちね。みんなで協力して逃げても大丈夫って事だよ。俺も全力で追いかけるから」


「ご主人様、しつもーん!」


「どうした?」


「鬼ごっこは、このダンジョンから出ない、捕まらないがルール?」


「後、過剰な攻撃魔法は無し、っていうことくらいかな?」


「作戦タイムが欲しい! みんなで方向性を決めたい!」


「もちろんいいよ。作戦会議は十五分までね。そこから五分後にみんなが逃げ始めて、その十分後に俺が追いかけ始めるから、四時間三十分くらいが鬼ごっこの時間だよ! あ、皆にこれを支給しておくね。前にみんなで作ったおにぎりだよ。お昼に食べるといいよ」


 十五分後には話がまとまったようで、逃げるまでの五分間体をほぐし始めた。入念とは言い辛いけど、しっかりとストレッチをしている。


 時間になるとみんなが逃げ始めたが、四人のグループに分かれて逃げ始めた。魔法を使って妨害することを考えると、ある程度人数が多い方が、有利だという事だろうか?


 五分位すると、魔法の気配をいくつも感じた。妨害工作でもしてるのだろうか? 確かに逃げるだけじゃなくて、妨害も立派な作戦だな。


 鬼ごっこ開始の時間になった。


 ダンマスのスキルを使って、このダンジョン内に声を届ける。


「みんな、時間になったから探しに行くよ!」

読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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