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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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526/2519

526話 呆気ない結末

アクセスありがとうございます。

 目が覚めると、大体四時間位経っていた。時刻にすると深夜〇時と言ったところだろうか? マップ先生を見ると、大半の魔物の動きが止まっているようだ。


 動いているのは、冒険者がいる拠点の部分と生物じゃない魔物? と言えばいいのだろうか、ゴーレムやパペット、よくわからないが人型のアンデッドもちらほらいた。アンデッドはアンデッドで亜人じゃなかったはずだけど、モンスターパレードだと話は変わるのかな?


 そんな数少ない夜活動できる魔物も、サイレントアサシンの力には抗えず、殺されているのが光点の数を見ているとよくわかる。夜に活動するサイレントアサシンは、やばい存在だな。


 物理的に移動不可能でもない限り、針ほどの隙間から侵入できてしまうため、かなり危険な存在だ。密室殺人ですら、容易にこなしてしまう逸材だろう。消してほしい奴がいたら頼むか?


 っと話がそれたな。妻たちは、隣のテントに集まっているようだったので、俺も行くことにするか。


「みんな、休ませてくれてありがと。この後はどうする予定かな?」


 ピーチが代表して説明を始めた。


「まず初めに、ご主人様に雷魔法を使ってもらうのは変わりませんが、いくつか追加で案を取り入れています。最初の予定通り、ご主人様の雷魔法で周りを行動不能にしていただき、土木組に協力してもらい大規模な落とし穴を一気に掘ってもらう予定です。


 魔物がその中に落ちますので、そこに魔法組が拠点で使ったあの魔法を、再び使ってもらう算段になっています。それだけでは、Lv三〇〇オーバーのオーガキングのを倒せないと思いますので、最後は私たちが直接処理に降ります」


「土木組をつかうのか?」


「はいそうです。間違えないでいただきたいのは、あの子たちが自分の意志で協力したいと言ってきたので、私たちが戦いやすいエリアを構築してもらう、手伝いをしてもらう事にしたのです」


「そっか、あの子たちの意志なんだな。もちろんピーチが作戦に練りこむ位だから、あの子たちの身の安全は、保障されるとみていいよね?」


「もちろんです。ご主人様が先行して召喚したオオカミたちを、土木組に付けてスライムたちにも、協力してもらう手はずになっています。スライムたちは土木組の家によく出入りして、かまってもらっているようなので、仲良しみたいですよ」


「ディストピアにいる時に、最近俺の部屋に襲撃をかけに来ないのは、そういう理由だったのか。俺の護衛は?」


「ハクとニコですね。ギン、クロ、ソウ、コウは土木組の子たちを守ると、いき込んでいます」


「あいつら、本当に俺の従魔なのだろうか? ハクとニコがいるなら心配する必要は何もないか」


「ご主人様に魔法を撃ってもらったら、安全な場所に待機してもらいますので、十分な戦力かと思います」


「それは認められない。お前たちが行くなら俺も行く、魔力がなくても戦えるから、一人だけで安全な場所に隠れるつもりはない」


「了解いたしました。ご主人様の魔法で大半の魔物が行動不能に陥ると思いますので、大丈夫だと思いますが、自分の身を一番にお考え下さい」


 ピーチだけに関わらず、妻全員にいえる事なんだけど、オフの時と態度が全然違うんだよな。特に年長組なんて、ベッドの上だとね……


「ご主人様? 何かよからぬことでもお考えですか?」


 おっと!? 俺の考えが読めるのか?


「いや、そんなことないよ。多分だけど自分の身を一番に考えてても、皆に何かあった時は意識せずに飛び出していくと思うよ。こんな事してもらってるけど、可能な限り傷ついてほしくないからね」


 俺がそんなことを言うと、年長組が顔を赤くして若干もじもじしていた。かわいいな~もぅ!


「ご主人様の状態はどうですか? できれば動きの鈍い夜のうちに、奇襲をかけたいのですがどうですか?」


「そうだな、寝させてもらったから魔力的には問題ないかな。多分最大値の九割以上はあるからいけるよ」


「わかりました。後三十分後に開始したいと思いますので、いったん拠点に戻って土木組と合流しましょう」


 ピーチの指示に従って妻たちが全員動き出す。試験農場は今の所問題が無いので、クロスボウを置いておき、対応させるだけで問題ないだろう。領主の息がかかっている人間が来た時は、無茶をせずにさっさと渡すように言っておく。捕られてもすぐに奪い返しに行くからな。


 拠点までの移動は、地下通路を作っての移動になった。魔力を無駄使いするわけにはいかないので、DPで地下通路を作成して放棄している。


 準備が進んでいき、ピーチとライムが土木組に最終説明を行っており、これが終わったら突入することになるようだ。オーガキングはここから二キロメートル程離れた場所で動きを止めているので、おそらく休んでいるのだろう。遅滞戦闘してたはずなのに、近い位置まで来てるな。


「皆さん、オーガキングを退治に行きましょう。この拠点の周りには、ほとんど魔物はいませんので、走ってオーガキングの所まで行きます。ある程度近付いたら魔物が動き出しますので、そのタイミングでご主人様の魔法で相手を行動不能にしてから、土木組に力を合わせてもらって大きな落とし穴を作ります。


 穴に入る前に魔法を使って取り巻きを処理してから、その中でオーガキングを倒し撤退します。土木組は落とし穴を作った後は、一緒に降りて脱出口を作ってください。最終確認は以上です、行きますよ」


 ピーチの号令で行動を開始する。走り出すと俺の近くにカエデ、ミリー、リンドの三人が来た。どうやら護衛の様だ。


 約二キロメートルを三分かからずに踏破した。残り三〇〇メートル程の距離になったところで、俺は練り上げていた魔力を開放するように、【マルチプルサンダースネーク】を解き放った。


 狙い通り大半の魔物が行動不能に陥った。残り一〇〇メートル程になると、今度は土木組が練っていた魔力を同調させて、半径一〇〇メートル程の落とし穴を作成する。


 魔力の扱い方に無駄はあるけど、オリンピック選手も真っ青なスピードで、二キロメートル程を走り抜けてから使った魔法にしては、十分すぎる結果をもたらしている。それにしてもこの世界のステータスってすげえな。


 そんなことを考えていると魔法組が、初めに見せた合体魔法を使って穴の中の敵を焼き尽くす。規模的には初戦に使った魔法より小規模であったため、余裕があるようでそのまま続けて、穴の中の温度を急激に下げた。


 そのまま穴に突入していく。俺の装備は盾と剣のタンクタイプだ。何かあった時に対応しやすいのは、この装備だからな。と言っても穴の中で動けるのは、タフなオーガキングだけであり、他の魔物はドロップ品なるか動けずにもがいている。タンパク質? が燃えた臭いがして若干気持ち悪い。


 オーガキングはシュリに釘付けにされ、背後からシェリルとネルの攻撃が決まっている。痛みの感じからして、スキルを使っているんだろうな。生物には有効な【浸透勁】を使ったと思われる。口から血が出ているので、内臓がめちゃめちゃになっているようだ。


 二人が離れると両手剣を構えたアリスが、オーガキングの首を一閃する。ゴトリ……え? もう処理が終わってしまった。君たち、攻撃に参加できなかった、物理攻撃系の妻たちが消化不良な顔をしてるぞ!


 不満が爆発する前に俺は、


「オーガキングを倒したから、一旦拠点に帰ろう」


 と言ってこの場を撤収する。

読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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