521話 出陣!
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「サイレントアサシンね、何か見た目は、人間の影みたいな形が立体的になった感じだろうか? 能力的に考えれば、今回の俺のしたいことにもってこいだな」
ある程度は姿を変えられるようだ。色々と使い道があるかもしれんな。感覚共有とかして、偵察にも使えるな。妻がいない昔なら、こっそりと女性の裸を覗いたかもしれない。
「お前たちにスキルを覚えてもらうからな、お前たちは武器は使えるのか?」
俺がそう質問すると、全員が腕を剣状に変化させて俺に見せつける。剣が使えるのな。剣術の宝珠も出しておくか、ついでに最近召喚できるようになった、魔法剣と二刀流も面白そうだから覚えさせてみるか。
覚えさせたスキルはもちろんLv十まで上げている。Lvは三〇〇まで上げておいた。ダンジョンを作った時以外に、ここまでのDPは初めて使った気がするな。、と言っても俺のDPの総量から見れば微々たるものだけどね。
使い心地を確認してもらうために、ダンジョン農園に移動して、かかしを相手に使ってもらう。どうやら、魔法スキルがないと使えないようで、魔法スキルをサイレントアサシンに覚えさる。何というか、魔法剣は本当に見たままだった。
特にわかりやすかったのが火だ。だって剣がメラメラ燃え盛っているのだから、わかりやすい。水はよくわからないけど、属性剣的な扱いなら、炎系の魔物に有効ってことだよな。
土は剣の周りに岩がこびりつき、大剣みたいになった。これはあまり使えなそう? 風は見えないから、とにかく分かりにくかったな、でも切れ味が上がっているようだったので、有効かもしれない。
こうやって見ると、魔法剣は付与とは大分違うんだなって感じた。
「さて、強くなってもらったお前たちの任務として、フレデリクに行ってもらおうと思ったのだが、移動方法を考えてなかった!」
そんなことを言うと、サイレントアサシンが何かを俺に伝えてくる。伝わって来た内容を口に出してみる。
「外じゃなくて建物の中や洞窟? みたいな所で暗ければ、高速移動ができる? であってるか? あってるみたいだな。その高速移動なら、どれくらいでフレデリクに着けそうだ?
マップ先生が見たい? これなら、簡単につけるのか? お前たちは日中でも行動できるのか? 問題ない? でも戦闘力が少し下がっちゃうのか? 影に隠れられるなら五匹呼んだし問題ないだろ?」
まわりから見ると、よくわからない会話をしつつ行動方針を固めていく。
「今からフレデリクの街まで、つながる通路を作って明かりを消すから、そこを通って行ってくれ。一応向こうに着いたら、商会の支店に顔出しておいてくれ。向こうに伝えておくから、あっちで指示受けてくれ。
基本はゴーレム系の数を不自然じゃないように減らしてほしい。後は、オーガキングにやられないように遅滞戦闘をしてもらいたいな」
サイレントアサシンが敬礼のようなことをして、ダンジョン農園を去っていく。俺もダンジョン農園を出ると、もう馬車の準備が整っていた。ミリーに選ばれた冒険者が、四十五人かな? が並んで待っていた。俺の事待ってたのか?
「シュウ君、準備できてるよ。出発しようか?」
「了解。冒険者のみんなも急な招集に集まってくれてありがとう。俺とミリーがお世話になった、フレデリクの街がモンスターパレードに襲われてるので、外部からの支援として俺が緊急クエストを出させてもらった。
あの街には俺の商会の支店もあるので、無理のない程度に頑張ってもらえればと思います。ただ他の街に被害が出てない事が不思議だけどね。みんな注意してくれ。そのまま馬車に乗り込んでくれ」
俺の指示に従って、俺の妻たちとシルキー、土木組、冒険者が乗り込む。そう! 今回シルキーが全員ついてきたのだ。ブラウニーのみんなにディストピアを任せるそうだ。今ブラウニーって何人いるんだろう?
連絡会みたいなのが出来てるくらいに、人が集まっているのだろう。四大精霊でも眷属以外は召喚させてないから、精霊に関しては基本俺が召喚している。召喚しすぎて、訳が分からんけど、シルキーたちがまとめてくれてるから、問題ないだろう。
俺たちの四台と土木組の一台、キッチン馬車一台、六台を連結させてウォーホース8頭で引かせる。冒険者組はちょうど、五パーティーだったので五台に分かれて乗っている。一応、各馬車の中には低反発マットを準備しているので、快適に寝れるだろう。
「シルキー、ちょっといいか」
「なんでしょうか?」
「食事の準備は大丈夫か?」
「問題ありません! 三十人が一〇〇人になったところで、私たちの作業が遅れることなどありません! それに私たち四人だけじゃなく、みなさんもいますからね。土木組にもこういった事に慣れて頂かないと、自分たちでどこかに行った時に困るから、しっかりと仕込んでおきます!」
「お前たちすごいんだな。三十が一〇〇になったら三倍以上だろ? そんなに増えても、特に問題なく作れるとかありえんだろ。問題ないならいいか。しばらくよろしくな」
「ご主人様に仕えるのが、私たちの喜びですから、なんの問題もありません! 明日の仕込みがあるので失礼します。もう少ししたら飲み物を持ってきますので、少しお待ちください」
スカーレットはキッチン馬車戻っていく。さて、ディストピアの冒険者たちとはいえ、パソコンとかは見せるわけにはいかないかな? ポータブル系のゲーム位はいいかな?
「みんな、今日は映画やパソコンは無しね。後ろの冒険者の人たちに見えないようにして、ポータブル系のゲームとブッ君はOKだよ。土木組の子たちは日中に勉強があるからよろしくね」
俺の話を聞いて、みんなが返事をかえしてくる。
「ウォーホースもよろしくな! この通路がフレデリクの近くまで行けるから、お前たちの頑張りで被害を軽減できるからよろしくな」
三日位かかるかなって思ってたけど、この移動速度なら……明日の夜には着くかもしれないな。移動に慣れてきたせいもあるかな?
さて、俺はちょっと仕事でもするかな。マップ先生を見ながら状況を確認していく。
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