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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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407/2519

407話 お前からの仕事はいらん!

アクセスありがとうございます。

 やってしまった……みんなで開始したためか、歯止めがきかずに徹夜。その上、次の日も食事をして、すぐにゲームにみんなで没頭してしまった。


 現在五日目、誰もブレーキをかけるものがいなかった事、一ヶ月は俺たちがいなくても、ディストピアが問題なく回る事、衣食住の心配をしなくてもいい事などが重なり、俺たちはゲームをやりすぎてしまっているのだ。


 さすがに今のままは拙いと思い、夕食時にみんなに注意することにした。


「みんな、俺も人の事言えないけど、いまの状況は拙いと思うんだ。いくら問題ないからと言って、ゲームばかりしている状態は健全とは言えない! だから、オンラインゲームができる時間を決めようと思う! 異論は認めません! しっかり働いてしっかり遊ぶ事にしよう」


 もっと抵抗があるかと思ったが、極一部(綾乃)以外は何もなく話が進んでいった。


「オンラインゲームができる時間は、平日は十八時から二十四時、土日は終日OKという事にしようと思う」


 反対意見は、極一部(綾乃)以外からは出てこなかった。


 この世界における一週間は、地球と同じ七日間なのだが、この世界の人間には休日という考えがないらしく、年中働いているのだ。王都とかにある学校には、休日は存在しているようだが、それ以外では基本的に休みたい時に、数日休むというアバウトな感じであった。


 ディストピアでは日本と同じように、月火水木金土日と一週間の日付に曜日をつけて分かりやすくした。扱いは日本と同じで、月火水木金の五日間を平日と定義して、土日を休日と便宜上言っている。今の所使っているのは、俺たちか学校に通っている子供たちだけだ。


 農家や冒険者が多い世界で、休日はつくっても意味が無いのだろう。農閑期の様な時期はあるだろうが、基本的に働けば働いただけお金になるような形で、娯楽が少なければ仕事しかすることは無いもんな。


 だからディストピアの人たちに、休みの概念を伝えるのは困難だったので、今のところ住人には自由にしてもらっている。その代り子供たちの勉強は大切なので、平日の十時から十六時までの六時間は、必ず学校へ来させるようにしている。


 中には人手が! といって子供に働かせようとしていることがあるので、そういうのを発見した際には、厳しく注意している。本当に人手が足りないのであれば、違う労働力を準備なんかもしているのだから。


 いかんな、話がそれた。


「綾乃は、ぎゃーぎゃー言う前にまず働け。ここに来てまだまともに働いてないだろう? 反対意見を言うのは、仕事をしっかり始めてからだな。今さっきまでの様な意見であれば、仕事してても却下だけどな」


 綾乃はこの世の終わりと言わんばかりの顔をしていた。地球でのことはよく知らんからあれだけど、おそらく地球にいた頃より、充実した生活を送っていると思うんだけどな。それなのに文句を言うかこいつは。


「今日がちょうど金曜日だから、後二日は全力で遊んで、来週から仕事を頑張ろう! と言う事で解散!」


 夕食も終わり、土日は遊べるという事になったので、みんな食事の片付けをして入浴しに行くようだ。すること済ませてから遊ぶって事だろうな。俺もみんなに合わせて、この時間にお風呂に入ってしまうか。


 この家の男風呂を利用するメンバーなんて、俺、レイリー(久々に出てきたが今は軍の総指揮官の立場にいて兵士達をしごいているそうだ)、ノーマンにガルドの四人しかいないので、いつでも快適に入れる。女風呂は、男風呂の十倍は大きく作っているので、混雑もないだろうけどな。


 あ、そういえばたまに男風呂に妻たちが入ってくるから、四人ってわけじゃないか? 痴女とかいう意味じゃないぞ? 基本はレイリーがいなければ、何の問題もないみたいだから、隙をみつけては入ってくるからな。精霊はお爺ちゃんみたいだから、気にしないと言われていた気がする。


 そんなこんなで、あっという間に土日が過ぎてしまった。


 月曜日の朝を迎え食堂に行くと、一人足りないな。何となく予想はしていたけど、ここまで見事に的中すると笑えん!


 裏口から外に出て、綾乃を呼びに行く。


「綾乃! 早く起きて食堂に来い!」


 部屋の扉をちょっと開けて、


「働きたくないでござる」


「ござるってなんだよ。どこのニートだ。別に働かなくてもいいけど、働かないならさすがに、ゲーム機とか全部取り上げるからな?」


「ん~すがすがしい朝だね! こんな日は仕事が楽しくなるってもんよ!」


「めっちゃ曇ってるけどな! 綾乃にとっては、これがすがすがしい朝なのか? それより、仕事をする気になってくれてよかったよ」


 すごく不本意! と顔に書いてあるような表情で、部屋から出てきた。さて飯だ飯!


「みんなは今日、何するんだい?」


「私たちはみんな、自分の持ち場に行くつもりですね。わかりやすく言えば、私なら学校、アリスやライムは魔道具開発、ってところでしょうか。他にも勉強を教えるのが得意なメンバーは全員、学校の臨時教師をやっていますよ」


 知らなかった事実が判明した。アリスとライムは何となくわかっていたけど、他のメンバーで知っているのは、三幼女だけなんだよな……俺の監視。それ以外のメンバーって教師をやってたりするんだな。他にも何をしているか気になるな。今度機会があれば見学に行ってみるか。


「今日俺がする事って、何かあったりするかな?」


「ご主人様の仕事ですか? ご主人様は指示を出す側なので、自由でいいのではないでしょうか?」


 えぇ! そんなこと言われても、することがないのは困るな。綾乃、俺をうらやましそうな顔で見るな! 俺は一番偉い人で、金(DP)を稼いでるから問題ないんだよ!


 金がなければ召喚して、給料出すんだから問題ない! 今まで給料払うのに、召喚したことないけどな。だって、カザマ商会の稼ぎがやばいからな。


「ご主人様は、私たちと街を散歩……じゃなくて、視察しに行くのです! そうすれば、それがお仕事になるのです!」


 シェリル、本音が出てるぞ! 俺と散歩したいだけなのか? それにしても、毎日これだとすることなくて、またどっかに冒険に行きたくなるな


『ちょっとあなた、そろそろ仕事しなさいよ!』


 おっとチビ神の登場だ。

読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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