396話 ゴーストタウンでデート?
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すぐに話が済んでしまったので、久々にゴーストタウンに行ってみる事にした。従魔を連れて行っても問題ないので、護衛兼癒し要員でスライムズを連れていくことにした。もちろんハクも連れて行くぞ!
久々のニコとハクの定位置に納まっている。ニコが俺の頭の上、ハクが俺の腕の中だ。それにカエデが赤、ミリーは黄色、リンドは青を抱いていて、残りは四匹は俺たちの足元で護衛のつもりだろうか?。
城の下にある出入り口からゴーストタウンに入っていく。
「久々に来た感じがするけど、思ったよりにぎわってるな」
「シュウは、ここができてからまともに来てなくない?」
「そういわれたら、そんな気がするな。結構長くかかわってたから、来てた気分になってたけど見て回るってことは、ほとんどしてない気がする。せっかくの機会だからデートして行こう」
街の中を歩いていると俺たち以外にも、従魔を連れている人が何人かいた。その多くが飛行系の小型の魔物だった。伝書バト的な扱いかな? その次は、オオカミや犬系の魔物が多かったな。これは主に索敵に使っているのだろう。変わり種でクマを連れている人もいたな。
そんな中を最弱の魔物と呼び高い、スライムを連れている俺たちを蔑むような視線で、見てくる冒険者は多かった。
次に多かったのは弱いスライムを連れている俺が、ドラゴンの子供を連れているという事実を知って、どうにか手に入れられないだろうかと思う者の視線。最後に少数だが、俺のドラゴンに欲望に塗れた視線を行う者などがいた。
その視線に気付いているので、たいした相手ではないのだろう。一応三番目のよからぬ事を考えているやつらは、マップ先生にマーカーで色を付けて、スプリガンの皆さんに伝えている。仲間らしき人間がいたら、色違いのマーカーをつけてもらうようにお願いしておいた。
二番目の選択肢は実力行使ではなく、交渉によって手に入れようとしているので、現状違法な手段ではないから気にしないことにした。
どんなに金を積まれても、どんなものをもらえるといってもハクを手放す気はないので、放置していておいても問題ないと判断している。実力行使になった際に、一番危険なのがハク本人だからな。
屋台も多く出ているようで、冒険者たちに人気があるようだ。いい匂いがしているな、ディストピアから調味料や香辛料が大量に入ってきてているので、食の質もかなり高い物になっている。
買い食いをするとシルキーたちがいい顔をしないけど、今日くらいはいいよな? シルキーたちの指導を受けて、ここに屋台を出して市場の動向を探る人材が出している屋台だし!
「よし、あのクレープ屋で間食しないか?」
「あ、クレープね。私はいいけど二人はどう?」
「シュウ君がそういうのでしたら、もちろん行きます!」
「私も甘いものは嫌いじゃないから、もちろん行くぞ」
カエデ・ミリー・リンドの順でクレープ屋によることに賛同してくれる。まぁ甘いものが好きな三人だから、断るとも思もってなかったのでそのまま進んでいく。行列の最後に並んで会話を始める。
「みんなは何を頼む? 俺はチョコバナナを頼む予定だけど、ハクも食べたいのか? 同じやつでいいか? わかったよ! みんなどうする?」
「私はイチゴね!」
一番初めに決めたのはカエデだった。一切迷わずに注文を決めていた。続いてリンドが、
「モンブラン」
「じゃぁ私は、ミックスベリーにしようかな」
全員の注文するものが決まり、その後は雑談している。待っていると俺たちの順番がきた。
「チョコバナナ二つと、ストロベリー一つ、モンブラン一つ、ミックスベリー一つでお願いします」
「毎度! 準備しますね」
この瞬間にも欲望にたぎった視線を向けてくる人間もいるが、この街の兵士は犯罪に甘くなくほぼ確実に断罪している。だから心配する必要なないだろ。ほぼというのは、断罪されたくないがために、自殺してしまった者がいるためだ。
色々考えていると、クレープができたようでみんなに渡されていく。最後に店員が俺に渡すときに一緒に『よろしくない冒険者につけられていますよ。兵士も見張っているので大丈夫だと思いますが気を付けてください』と。俺も一言『気付いてるから大丈夫』と伝えておく。
視線が増えたと思っていたら兵士たちだったか、不快な視線じゃなかったから気にしていないけど、そういう事だったか。
発見したからノリで作ったゴーストタウンだけど、思ったより栄えているようでうれしいな。俺は整備以外ほとんどしていないけどな!
武器を隠しながら近付いてきているやつがいるな、こいつらここに来てまだ間もないのかな? こんなことしたら大変なことになるのにな。俺一応領主みたいなものだからな!
っと俺に近付く前に兵士に捕まったな。『まだ何もしてねえぞ!』とか騒いでいるが、知らないとはいえ武器を持って、一応領主みたいな俺に近付けば捕まるわな。ドンマイ冒険者!
色々見回ってから城に戻って、ここ城主の老ドワーフの顔を見に行ったのだが……工房にこもっているらしいという情報を得たので、工房へ向かい仕事しないなら工房を取り上げる! と言うと慌てて執務室に戻っていった。
慌てるくらいなら、普通に仕事してから鍛冶仕事しろよ!
することも終わったので、みんなの集まる場所に戻ると年少組と綾乃が、わーきゃー言いながらゲームを楽しんでいるようだ。昼食まではまだ時間があるので、家の件でみんなを呼んだ方がいいのだろうか?
「カエデ、一応みんな呼んだ方がいいよな? 呼んだらすぐ集まると思うか?」
「そうだね~、呼んだら来ると思うけど、多分今は午後と明日一日の調整や確認してると思うから、お昼に集まった時に話をすればいいんじゃないかな?」
「それもそうか、じゃぁ俺たちもあの輪の中に入るか。みんなもゲーム機持ってるよな?」
「「「もちろん!」」」
三人の声がシンクロしていた。嫁たちにも好きのレベルはあるけど、全員嫌いという事はなく娯楽として楽しんでいるので、俺の趣味が共有できるのは本当にうれしい限りだな。
あっちのメンバーはクエストが始まっているようなので、俺と姉御組は綾乃に合わせるために下位の装備を作るためにクエストへ出発する(ゲーム内で!)。
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