370話 ホモーク再び
新年あけましておめでとうございます。
今年もゆるく書き続けていこうと思います。
可能な限り毎日更新をしていこうと考えています。
娼館ができてかなり性犯罪は減ったが、違う部分での犯罪が目立つようになっていた。酒を飲んで暴れたり、お金の問題であったりと頭が痛くなることが多かった。娼館だけでは発散しきれない、ストレスや何かがあるのだろうか?
地球でストレス発散といえば、やっぱりギャンブルかな? カジノ的な何かがいいのか、競馬のようなものがいいのか? ん~悩ましいな。こういう時は一人で考えても意味がないので、いろんな人間を巻き込んで考えてみることにした。
妻たちはマンガやアニメでギャンブルやカジノの知識はあったが、だいたいそういったマンガやアニメは一癖も二癖もある、濃い物語が多いのでいい印象がないようで、微妙な顔しかされなかった。そんな目で俺を見ないで!
次に相談に行ったのは、四大精霊の所だ。こいつらも俺が召喚しただけあって、少しは俺の知識が書き込まれているので、ギャンブルやカジノがどういった物なのか理解はしているが、俺があまり好きではないので消極的な賛成だった。
次はディストピアの行政府にいる、グリエルとガリア、老ドワーフたちだ。ここのメンバーはギャンブルやカジノの概念がないので、一から説明しないといけないのだ。これはこれでめんどいな。この世界にはかけ事のようなことが行われていなかったのだろうか?
簡単な概念を説明すると老ドワーフたちは、娯楽に飢えていたのですごい食いつきだったが、グリエルとガリアは苦虫を噛み潰したような表情でこう言われた。
「ギャンブルやカジノにのめりこんでしまって、散財した人たちがお金で問題を起こさないでしょうか?」
地球でもそういった人種の人間がいたよな。やっぱりいい案ではなかったか? グリエルの言葉で、う~むと悩んでいたら、ガリアが続けて話し出した。
「ですが、ギャンブルにのめりこんだ人間に金を貸し出して、奴隷するとかであれば話は変わってきますが、ゴーストタウンでそこまでやる意味があるのかどうかといわれると悩ましい所ですね」
「そういう考えもあるのか、そういえばゴーストタウンってだいたいどの位の人間が住むことできるんだ?」
「えっと、どこにあったかな……」
グリエルが資料を探していると、秘書のような娘が『これです』と資料を手渡している。
「この前試算した時の資料ですが、何も考えずに人を詰め込めばおそらく五十万人以上の人間が、現状でも住めると思われます。
お店などの配置や現状の比率のまま大きくするのであれば、約三十万人ほどではないかと考えています。後者の数字は冒険者や外からの人間を数えない数字なので、実際は三十五万人くらいはゴーストタウンに入るのではないのでしょうか?」
「数字的にはこんな感じですが、ご主人様の世界の建築技術を使えば数字は変わりますし、何よりご主人様の力であればすぐに街を広くする方法はいくらでもありますので、考える必要なんてあるのでしょうか? クリエイトゴーレムとダンマスの力を使えば、後出しでも住む場所なんていくらでも作れますよね」
「そういわれればそうだな、まぁ現状でどれだけ頑張れるかを、考えるのもいいんじゃないかな?」
その後も色々話をしてカジノやギャンブルは作ることが決定したが、フロアを変えて作ってほしいという結論になった。
施設の管理を考えると娯楽エリアときれいに分かれていた方が楽であり、分かれていれば夜騒いでも問題ないという事だった。ついでに娼館や宿も併設をすれば管理が楽になるんだとさ、確かにその通りだよね。
競馬だけでは芸がないので、最近出番の少ないウォーホースや新しく魔物を召喚して、いろんなレースをしようと思っている。日によっては障害物競争もありかなと考えている。さすがにトラップ系は八百長がみたいなことがうるさい可能性があるので採用はしていない。
競争にでる魔物たちは、狩猟エリアを作ってそこで自分で成長して一位を目指してもらう予定だ。年間通して一位になれば、何かプレゼントや報酬を出してもいいかなと考えていた。
ゴーストタウンの構想がどんどん加速していく。俺は依頼されたらそのエリアを作る予定なので、それまで暇になったな。ピーチはみんなの統率で忙しいだろうから、シュリとアリス、ライムと従魔たちを連れて汁男ダンジョンにいくか。
三人の予定を聞きに行くと問題ないとの事だったので出発しようとしたが、それを三幼女に見つかってしまい連れて行ってほしいとねだられた。
でも、あのダンジョンにこの娘たちを連れていくのは嫌だったので、断腸の思いで残るように言うと涙目で訴えられてしまった。シュリとアリスが俺の思いをわかってくれて一緒に説得してくれた。帰ってきたら団子になって一緒に寝ることを約束させられた。
さて、準備ができたので出発して汁男ダンジョンに到着した。ホモークが生まれた階層まで外縁階段を使って降りていく。
「ブ、ブ、ブヒィィィィィ!!」
「ンモォォォォォ!!」
あかん、この叫び声はあれだな。ホモークが汁男たちを掘っている最中の相手の悲鳴だろうな。魔物の叫び声なのに、心がえぐられるような悲痛な叫び声が、俺の何かを削り取っていくのが分かる。
階層に入ると、お尻をおさえて黒いオークから逃げている汁男たちの姿が目に入る。ホモークがこちらを見て、俺を見て目が光った気がしたが、近くにいるシュリたちを見て興味をなくして、汁男たちをまた追い始めていた。
ちょっと安心したな。でも隷属させないといけないんだよね? 近付くの嫌だな。
「ご主人様、ボコボコにして連れてきますので隷属させてください。ハク・ニコ、あなたたちはご主人様をお守りしなさい。他は捕まえに行きますよ」
従魔たちを連れてシュリがホモークを追いかけていく。十分後には、目の前にワイヤーでグルグル巻きにされたホモークが三匹転がっていた。こんな状況なのに俺を見て発情している目をするな!
キラキラした目をしているホモークを放置して、隷属魔法をかけていく。ランクを見れば圧倒的に俺の方が強いのに、ボコボコにされても抗う力があるのか? 恐るべしホモーク……
隷属魔法のきいたホモークと同じ空間にいるのは嫌だったので、ゴーストタウンまで地下通路をひいておいた。向こうにつけばおいしく頂けるあんちゃんたちがいると話すと、走ってゴーストタウンに向かっていった。お前ら……俺はこの一時間ほどでげっそりしてしまった。
新年からホモネタ!自重はしません!
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