357話 馬鹿は状況が理解できない
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さて残りの馬鹿どもを捕えに行きますか。
不意打ちを警戒して慎重に部屋の中へ進んでいくと、女性の鳴き声や、口を押えられた叫び声が聞こえてきた。
男たちの聞くに堪えない言葉も聞こえてきた。中に入ると、すでに行為に及んでいる最中だったのだ。ゆっくりしていたつもりはなかったけど、間にあわなかったか。
次の瞬間には力尽くで引きはがされて、仰向けに倒れ粗末な一物を丸出しにしていた。妻たちが女のパーティーのメンバーをかばっていると、反り返った一物を隠す様子もなく、むしろ見てくれと言わんばかりに自己主張している。きたない。
「なんだ? 弟者のやつ何してんだ? こんな美人がいるのに素通りさせるなんて馬鹿か? ん? 余計な奴までいんじゃねえか、男は殺して女は犯してやるか」
さすがに汚い物をさらけ出してこっちを見ている男が五人、下の妻たちに悪影響なのでサクッと倒してしまおうと前に出ると、先程と若干音の違う発砲音が聞こえた。無視して距離を詰めていると突然五人が、へっぴり腰になって一物をおさえていた。
振り返るとストッパーをもって年少組がガッツポーズをしていた。導き出される答えは、股間ショットしたのね、一番見てほしくないメンバーがガッツリ見て銃を撃っていたのだから頭が痛いな。
一物をおさえているやつらは俺が対応しよう、妻たちには女冒険者たちの介助をしてもらおう。とりあえず尻を天井に突き出して突っ伏してる男五人を蹴飛ばして部屋の隅まで転がしていく。うめいているが俺には関係ないので放置だ。
それにしても股間ショット。いたそうだな、想像しただけで縮み上がっちまうよ!
とりあえず、汚い物をしまってもらわないと困るので、
「痛がってる暇はないぞ! 十秒以内にその汚い一物をしまわないと切り落とす! 十……九……八……」
そういって自分で打った日本刀を地面に突き刺した。そういえば、自分で玉鋼から造って刀を打とうとしていたの忘れてたな。そんなことを考えている間にもカウントは止めていない。
ニに差し掛かるころには全員が何とか一物を隠すことに成功していた。まだまともに動ける感じはしないな。まだ股間をおさえている男五人の腕にミスリル製の手錠を後ろ手にはめていく。もちろん手袋をつけて作業しているよ!
「そっちは大丈夫か?」
女性たちの様子を聞くと、命に別状はないようだった。樹海に来るだけあって強いパーティーだったみたいだが、一人ひとりが同じくらいの強さで倍の数もいればどうにもならないか。男たちが十ニ人に対して女たちは六人だったのだ。
この世界では、レイプは日常茶飯事だからそこまで心配する必要はないと言われたが、心境的にそういうわけにもいかないよな。
「あああ! なんかムカムカしてきた!」
ピーチたちが捕えていた男たちを起こしてから、ストッパーを取り出して股間ショットを決めていく。武器でたたくことも考えたが、武器が汚れてしまうのでストッパーを使う事にしたのだ。
部屋にいた五人と同じく天井に穴を突き上げて突っ伏す形になったが、一つだけ違う点があった。後ろ手に縛られていたので、股間をおさえられずにもがいていた。
ちょっとはすっきりしたな、女冒険者たちからしたらもう会いたくない奴らだと思うけど、一応牢屋に放り込んでおいて、復讐や殺したいといった時のために生かしておこう。最終的に公開処刑にする予定だからこの娘たちが殺しても問題ない。
とりあえず、地上に連れて帰らないとな。女冒険者たちはたくましいな。自分で立って歩けてるんだからな。
それに対して男共は、股間ショット食らったとはいえ、もう十分は経ってるのに歩こうとする気配がないな。まぁ見た感じ股間の痛みで歩こうとしてないんじゃなくて、連れてかれないように必死になってる感じかな?
だけど、幼女たちに引きずられる大男たちの図ってシュールだな。出番のなかった三幼女がお手伝いをしたいといったので、ロープに繋がれている男たちを引きずっていく役目に任命したのだ。
ステータスの強化された三幼女達の筋力は、大人五人を引きずっていくことくらい簡単だったのだ。足を踏ん張って抗おうとしている男たちは、三幼女にグッと引っ張られると、その抵抗もむなしく地面に倒れてしまう形だ。
そのままでこぼこの道を引きずられていくので、男たちの聞きたくない悲鳴が聞こえてしまう。痛いのが嫌だったから引きずられる前に歩けばいいのにな。三幼女も『倒れても引きずるからね』って忠告しているのに話を聞かん奴らだ。
現在いる階層が三階なので結構降りてきてたんだな。ここら辺なら襲ってもばれないとか思ってたのかな? 俺の監視しているダンジョンじゃなければ、この中の誰かが逃げ出して報告しない限りはばれないか?
ニ階に上がってしばらく進んでいると、通路の先から冒険者の声が聞こえてきた。それが分かると今までうめき声や悲鳴をあげていた男共が、
『助けてくれ! 急に他のパーティーに襲われた!』
『何もしてないのに急に攻撃されたんだよ、助けてくれ!』
『助けてくれ!』
などなど、色々叫んでいた。その言葉を信じたのか、冒険者達の足音が近づいてくる。
『獣人共か? こいつらが急に襲ってきたんだ、女冒険者が魔物に襲われたのを助けていたのに、俺たちが襲ったとか言い出してこの通りだ!』
男パーティーのリーダーらしき人物が、獣人と呼ばれたパーティーに必死に訴えている。もしかして戦闘になるか? ちょっと身構えたが、
「あれ? シュウ様じゃないですか? なんでこのダンジョンに潜っているんですか?」
「ん? あれ? お前たちってディストピアで見たことある気がするな? それにその装備って老ドワーフたちの作品だよな? 結構稼いでるんだな」
「シュウ様のおかげですよ、何もできなかった僕たちをここまで育ててくれたんですから!」
「俺は何もしてないだろ? 俺はチャンスを与えただけだよ。そのチャンスをものにできたから今があるんだろ?」
『そんなことより助けてくれ! こいつらに急に襲われたんd「黙れ!」……なんだと獣人!』
「この人たちはディストピアを作ったメンバーだよ。分かると思うけど、ディストピアもこの街ゴーストタウンも、この方たちが支配しているんだから言葉には気を付けなよ? それにそのメンバーに急に襲われたってことは、何か悪いことしたんだろ? あきらめな」
男共が色々騒ぎ出したので蹴飛ばして黙らせておいた。
「で、なんで君たちはここにいるんだ? ディストピアの方が稼げるのに?」
「あ~ディストピア行政府からの依頼で、しばらくこの街のダンジョンに潜ることになったんです。他にも十パーティーほど同じように依頼受けてますよ」
いろいろ話しながら上に向かっていく。
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