353話 ゴーストタウンの整備開始
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ゴーストタウン城を中心に周りの整備を行っていく。
俺の偏見と独断だが、城の回りには堀が欲しかったので幅五メートルほどを準備している。城につながる橋は全部で一つ、城へ入る正面の入口側にしかないのだ。同じ場所に地下からの出入り口もあるため、ここ以外に橋を作る理由はなかったので作っていない。
この橋は、馬車が片道三台と歩行者が四人ほどならんで歩ける歩道があるので、問題ないだろう。
ちなみにお城の人間が逃げるための通路は、もちろん複数用意している。無駄にデザイナーズマンション的な螺旋階段などで、地下に行ってから外に抜ける道を準備している。全部で8本の動線が確保されているので完璧だ。
いつも通りにリビングアーマーを配置した。いたるところに武器もちリビングアーマーを配置しているので、ここに訪れた阿呆が盗もうとしないかだけが心配だ。
素材は大分前にヴローツマインの鉱山ダンジョンで手に入れた、オリハルコンを使用してアダマンタイトコーティングを施している。
重要な扉には、ダンジョンのギミックのカードキーで開けるタイプの物を使っている。カードを多く作るとギミックにかかるDPが減るらしく、多めにカードを作成してだいぶ割安で作ることができた。
イベントアイテム的な扱いのようで、俺の部下以外が触れると使用者固定が勝手にされてしまうそうだ。今でいえば元奴隷組の俺に近い人たちが部下となるようだ。グリエルに渡しておけば問題ないだろう、ここに来る老ドワーフでも問題ないな。
町の中心に出入り口と行政府があるので、重要なものは周辺にかためて作る予定だ。そこに地下通路の出口も作るのでしっかりとした建物も用意しないとな。
しばらく整備していて気付いた! 腹減ったのだ。時間を見てみると夕食の時間を少し回ったところだ。シルキーたちに連絡していないけど、怒っていないといいな。
何だろ、この奥さんにきちんと連絡していないで怒られる、夫の気持ち的なあれだろうか? お腹はみんなも空いていたのでディストピアに戻る事にした。明日からはタイマーでもつけておこう!
帰り道は、今日整備した所の話になっていた。山の中の街なので、石造りの建物が非常に多かったのだ。中には木造建築も存在はしていたが、極一部にそういう所があったというくらいだった。
敷地の広さから考えれば、かなりのお金持ちか力を持っている人が所有していたものだと思う。残念だったのが、メンテナンスもされずに長年放置されていたため、建物がほとんど朽ちていた事だ。
町並みは決まっているけど、道が入り組んでいたので、そこらへんは修正していくつもりだ。簡単に言えば、ゴーストタウンは円状の街なので、お城を中心に八等分する放射状の大通りを作って、お城を中心とした同心円上にも大通りを作る予定だ。
城から離れると大通りへの距離が遠くなってしまうので、城からある程度離れた同心円状の大道路に、城を中心として等分する形でさらに放射状に伸びる大通りをいくつか作った。
本当だったら街を四角にして碁盤みたいに網目状の道を作りたかったんだけどね。それをすると今みたいな街並みとはだいぶ変わってしまう気がしたので採用されなかった。
今日の夕食は、久々のバーベキューだった。俺がシルキーたちに連絡してなかったが、うちのできる妻たちの誰かが連絡しておいてくれたそうだ。いつ帰ってくるか分からないとの事だったので、作り置きよりは新鮮なお肉、魚介、野菜を使ったバーベキューを選んだそうだ。
新鮮とはいえ、最近脂っこいものが続いていたので、脂の少ない部位を準備してくれている。う~~ん、好きなホルモン系が出てこないのは残念だけど、シルキーたちが心配してくれているのだからしょうがない。
それに脂が少なくても、シルキーたちの準備してくれる食事はなんでもうまいから、文句を言えば罰が当たるな。
今日一番食べたのは、オオカミたちだったな。めっちゃでかい肉の塊にかぶりついていた姿を見ると、美味かったんだろうな。
シュリも俺たちに比べれば食べた方だが、燃費が悪すぎる体なので、シルキーたちが作っている栄養やカロリーを考えられた、栄養調整食品をちょこちょこ間食しているので、オオカミたちほど食べることはなかった。たぶん空腹時なら、体長がニメートル半を超えたオオカミたちより食べるだろうけどな。
夜は、お風呂に入ってしっかりストレッチをして、明日の整備計画を簡単に立てていく。まずは生活と交通のインフラ整備からだよな!
帰ってくる時に考えていた大通りの線を、ニ度目の出番のハイスペックノートパソコンとCADで簡単に線を引いていく。ゴーストタウンでスラムは作らせるつもりはないので、目の届きやすい街づくりを心掛けているのでこういう形になったのだ。
捨てられた子供、無理やり連れてこられた人たちには、何かしらの支援をしていくつもりだが、自分で勝手に自滅した物や、ただ甘い汁を吸いたくて来た者たちは、厳しく排除していくつもりだ。俺たちにはそれを実行に移す力も監視する能力もあるのだ、欲の塊のような人間は排除してやる!
可能な限り、頑張れば頑張るだけ報われる街にしてやりたいな。
この世界に来て醜い奴らが多すぎたせいか、能力が高いのに陥れられる人が多いんだよな。特に貴族とか大富豪、大商人等の何かしらの力を持っている人間たちにだ。
まっとうに働いている人間を食い物にするとはな、この街で狼藉を働いたらペナルティをかけて追放か、抵抗するなら物理的に排除してやるか。
明日することの確認が終わったので、みんなと寝ることになった。いつも通りの大きなベッドでの雑魚寝だ……雑魚寝なのか?
今日の睡眠は深かったと思う。気付いたら朝だったんだからな。最近は元の世界の夢を見ることが減ってきていた。この世界を受け入れていることもあるだろうが、一番は元の世界の物を召喚できるところだろう、そのせいで自分の中でもあいまいになっている気がする。
例えれば、ギアナ高地のような隔離された場所で、魔法が使えて日本で売っているものが買える感じだろうか? 今が楽しいんだからいいけどな。みんなとも出会えたし、そのことくらいはチビ神に感謝してもいいな。
『もっと敬いなさい!!』
これがなければ敬ってもいいんだが、これじゃあな。
食事後に朝のストレッチを行った後、今日の作業に向かうことになった。今日明日くらいにはインフラ整備はしてしまいたいな。
ちなみに町の中心が一番高い位置にする予定なので、DPの操作で同心円上の大道路外側を境にピラミッド型にする予定だ。
「さぁ、今日も頑張っていこう!」
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