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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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2513/2519

2513話 よくやった!

アクセスありがとうございます。

 コアルーム前の水浸しの事を聞くために、食堂にいたピーチに話を聞いてみた。


「一緒に召喚されたメンバーは、ダンジョンの中に入れないと聞いたので、ダンジョンに入らなくても何かできないかと思い、今日は色々実験していました。その成果の1つで、体だけが出れないだけで、魔法の効果などはコアルームから外に出すことが可能でした」


「となると、あの水はシリウス君が外に向かって水をぶちまけたってことか……生み出した水を操作することは可能だったのかな?」


「それなのですが、コアルームから押し出すこそしかできず、コアルームの外の水は操れませんでした。何かに使えないかと思い考えていたのですが、そこまではまだ思いついていません」


「シリウス君が生み出した水は、どのくらいで吸収されたか分かるか?」


「水の操作は出来ませんでしたが、魔法的な繋がり……水にシリウス君がふれていれば、吸収される様子はありませんでした。触れていないと、1時間ほどで吸収されるため、普通のダンジョンより物の吸収が早いと思われます」


 シリウス君は、水に触れていれば操れないが魔法的な干渉は残しているようで、ダンジョンに吸収されることはないか……かなり有用な事実だ。


 創造神の爺さんが言っていたことも、これに近い内容だったのかもしれないな。これは俺たちにとって福音となるな。


 この気付きがダンジョンバトルの期間を半分近くにまで短縮できることを、シュウたちはまだ気づいていないが、ベストではないベターな選択肢を掴むことに成功する。


「いい情報を感謝する。シリウス君、ちょっと実験したいことがあるから、こっちに来てくれ」


 子どもたちとくつろいでいたシリウス君を呼んで、少し実験を始める。


「こっちの水とこっちの水、どっちが干渉しにくいとかあるか?」


 俺は俺の水魔法で生み出した水と、DPで生み出した水をシリウス君の前に並べて、干渉してもらった。


 シリウス君の話だと、やはり他人の魔力が混ざっていると、多少操作しにくいとのことだ。


 実験としてやらせておいてなんだが、本来なら他人の魔力が混ざっている物は操作の難易度が跳ね上がる。相手が魔法に長けていれば長けているほど、その難易度は高くなる。


 人類の中ではトップクラスだと自負しているが、そんな俺の水魔法でもシリウス君にとっては、多少操作しにくいという程度になってしまうようだ。


 水というジャンルにおいては、まず間違いなくリバイアサンに勝てるモノはいないだろう。


 同じ属性のダゴンでも、自分の水の支配権の1割しか守り通せないらしい。そのダゴンからしても、妻たちの魔力がこもっていた所で、苦労することは苦労するが、簡単に制御を奪っていくようなので、俺でも相手にはならないだろう。


 同じ属性ということを限定しなければ、その限りではないんだけどね。


 リバイアサンには質量で負けるだろうが、ダゴンなら何とかなるはず……


 っと、なぜこんな実験をしたかというと、DPで召喚した水もダンジョンに吸収されないのかという実験がしたかったのだ。


 魔力で生み出した水だけが吸収されないのか、魔力を使っていない水でも吸収されないのか、その部分が知りたかったのだ。


 シリウス君に確認してもらったところ、DPで生み出した水も問題ないそうだ。吸収されるような感覚はなく、ずっとパスが繋がっている状態だと確認ができた。


 となれば……


「バザール、そっちで用意してほしいものがある。ダンジョンの中で海水とDPで生み出したプランクトンを大量に放置しておいてほしい」


 以前は従魔でなくても、俺が召喚したものであればマッピングができていたのだが、今は魔力を持っていない従魔ではマッピングができなくなっている。


 いつからそうなったのかは分からないが、そういうルールになってしまったので、大量に死ぬことを前提に20桁近いプランクトンを召喚してもらい、魔物化したものをこちらに呼び寄せて、マッピングに使ってやろうという魂胆だ。


 以前にもつかった事がある作戦だが妻たちの検討にあがらなかったのは、小さな魔物の確保ができると考えていなかったからだ。俺はそれを、力技で解決する。魔力の濃度が高ければ、そこに住んでいる生き物が魔物化するのだ。


 うちの猫たちも全員魔物化したしな。濃度によって進行度に差があるが、体が小さければ小さいほど、早く魔物化する傾向にあることは実験で分かっている。


 その応用で、俺は大量の微生物の魔物を手に入れ、ダンジョンの下半分をマッピングするつもりだ。魔物になれば、海水でも真水でも関係が無くなるので、シリウス君に水を吐き出させた状態で、海水に混じった魔物化したプランクトンを混ぜ込む予定だ。


 夕食の時間になるので、俺は子どもたちと食事を食べ一緒にお風呂へ入り、一緒にゲームをして遊んだ。妻たちはその間、関係各所に連絡を入れ、色々な案を出させていた。昏倒無稽の意見でもいいからと、多くの意見を集めてくれているようだ。


 バザールから話を聞いた四大精霊たちも、プランクトンの準備を手伝ってくれているようで、予定していたより大量の魔物化したプランクトンを用意できそうだ。


 今日の夜には、第一陣でプランクトンを流し込めると思うとのこと。


 DBSを搭載した部屋で育てているので、こちらの時間とリンクしている。もし通常のエリアだった場合、6倍の時間がかかっていただろう。こっちでやると大事でも、ディストピアでやる分には大して消耗もしないからな。


 子どもたちが寝てしまったところで、妻たちにすべてを任せ、俺はコアルームの横に準備した中学のプール位の箱を準備して、その中に魔物化したプランクトンの集団を召喚していく。


 プランクトンのように細かい魔物の場合、範囲指定して召喚できるから、本当に便利だな。10000匹で1DPとかだから、ある程度指定して召喚できないと、面倒もあるためこういうシステムになっているらしい。


 消防車のホースをプールに突っ込み、水の噴出口はシリウス君の生み出す水の中に突っ込む。


 俺は水魔法を発動して、プールの水を汲み上げて混ぜ込んでいく。


 しばらくすると……魔物化したプランクトンが通った先は、マッピングされていく。


 10分過ぎるころには、俺が到達した壁までプランクトンかが辿り着き、その形をあらわにしてくれる。


 やはり、俺のコアルームを中心に、半球状の壁が存在している。その半球状の壁に30ヶ所ほどの通路があり、そこから外へ流れ出ているのが分かる。


 明日の朝までずっとやっていれば、ダンジョンの半分はマッピングできそうだな。


 シリウス君の生み出す水の量が多すぎる。30ヶ所ある出口から水があふれるより大量の水を、シリウス君が作り出すため、中心の壁中上半分も次第にマッピングされていくのが分かる……本当に水に関して言えば、規格外もいいところだな。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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