2488話 俺の存在意義は?
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仕事からの帰路……俺はお払い箱になってしまった自分の仕事を考える。明日から何をしよう……
俺の仕事が完璧になくなったわけではない。本当に必要になった時に、必要なだけ働いてくれというのがグリエルたちの話だ。
じゃぁ普段は何をしているといううのだろうか?
答えは、自由にしていろということだ。それは気が赴くままに色々を見回っても良いし、何もせずにどこにも行かないで、のんびりと過ごしていてもいい。本当に自由にしていていいということだ。
良くいなくなるし、仕事をしなくても何とかなるし、必要な時に必要なだけ仕事をしてくれれば、街が回るので可能な限り俺を切り離した形だな。だけど、トップに俺がいないと困るので、絶対に退かせないという徹底ぶり。
代理に任しておけば、全てが上手く回るのだから、余計な見栄を張って邪魔をせずに見守るのが一番だろう。ただ、仕事もしたいので、俺ができそうな物は回してほしいと言っておいた。
こんな俺でも、グリエルたちからすればやってもらいたいことはあるようで、出来ることを……といった次の瞬間から、俺にできることを頭の中で考えていたのか、帰る前に後で資料を送っておきます。だってさ。
一応やってほしい事はあったけど、俺にやらせることではなく、妻たちでも問題なかったので気にしていなかったが、俺がやるならもっと効果的な仕事があるようだからな。
帰り道に考えていたけど、妻たちがしてることって、俺に見てもらう資料の選別と、独自に自分たちが持っている仕事をしているくらいではなかったのだろか? 他に、グリエルたちに頼まれて仕事をしているなんて、聞いた覚えがないのだが……
まぁ、連絡が来れば判明するのだから、それを待とう。
家に帰ると、シンラたちが待っていた。珍しいな、何かあったのだろうか?
シンラを抱きかかえると、いつものように足を蹴られるかと思ったが、蹴らずに足にへばりついてきた。ミーシャたちにもやったことあるし、なんならプラムとシオンにもやったことあったなこの移動方法。
シンラたちが病気にかかってから、やっぱりプラムとシオンの行動が変わってきたな。お父さんとしては嬉しい変化で助かるよ。
まだツンデレのような部分はあるが、デレが増えただけでも嬉しい。
で、今日シンラたちが玄関で待っていた理由は、食事の場所が食堂ではなく庭になったから、俺に教えてくれるために3人で待っていたようだ。シンラが伝言を預かってプラムとシオンが一緒にいただけなんだがな。
今日は何で庭での食事になったのかを聞くと、シンラが教えてくれた。母親たち……妻たちが、久しぶりにお酒を飲みたいとのことで、バーベキューをすることになったんだとさ。
俺もお前たちもみんなで迷惑かけたもんな。妻たちも何も考えずに、飲みたい日もあるか。ブラウニーたちに任せれば、酔うけどひどい事にはならずに楽しめるからな。
俺はお酒は飲まないので、子どもたちの面倒を看る係だな。
庭に出ると、既にドワーフたちも集まっており、早く飲ませろ! と騒いでは、頭を金槌で殴られていた……拳じゃなくて、金槌なんだが大丈夫か?
全員揃ったところで食事が開始となり、お酒を飲まない俺と子どもたちは、専用のスペースで食事をする。
シンラが食べたいものを端から注文して、それを俺やミーシャたちも一緒に食べるという感じだな。まぁ俺には、追加で肉が出されてる。今日はステーキではなく、フランクフルトサイズで、中にチーズを入れたり少しピリ辛だったり、色々なバリエーションが準備されていた。
そのまま食べても美味しい味付けの他に、ディップするためのプレーンなフランクフルトもあり、バーベキューソースやマスタードソースなど、飽きさせない工夫がされていた。
妻たちは、軽くお腹に食べ物を詰め込むと、ソーセージやピザなど、お酒に合うつまみになる物を食べながら、みんなで楽しんでいるようだな。
ピザは、クアトロフォルマッジであり、チーズがたっぷりで隠し味に王蜜を少し垂らしているものだ。王蜜を使っているので、最初の一口は俺が食べたのだが、前に食べた時よりチーズの味が濃厚になっており、ワインに合いそうなピザになっていた。
クアトロフォルマッジを食べている妻たちは、全員がワインを飲んでいるので、ワインに合わせたツマミとして準備されたんだろうな。
ソーセージを食べているメンバーは、比較的に強いお酒、ウィスキーなどを飲んでいるな。
リンドとカエデは、このグループかと思ったのだが違い、この2人と数名が日本酒を飲んでいた。所謂冷酒だな。刺し身をつまみにして、冷酒をカパカパ飲んでいるな。冷酒って、アルコール度数の割にスッと飲めるから、程ほどにしとけよ~。
後は、ドワーフの爺さんどもだな。あいつらは、アルコールなら何でもいいんだろうな、ビールから始まりワインにウィスキーにブランデーに、何でもかんでも蟒蛇のように飲み干していく。つまみはもっぱら、唐揚げのようだな。
シンラたちの食事も済んだので、子どもたちを連れてお風呂へ向かう。今日はウルも一緒だ。
シンラたちは、お風呂だ~といってお風呂場へ走って行ってしまったので、ウルたちに頼んで3人の着替えを準備してもらっている。俺のは、言わなくても風呂場に何セットも用意されているので、準備する必要がない。
先にお風呂に入っていると伝言を残して洗い場へ行くと……
シンラだけでなく、俺の前にはシンラを挟むようにプラムとシオンも座っていた。何だお前たち、俺が髪の毛を洗ってもいいのか?
ミーシャたちが来ても動く様子がないので、シンラの頭は適当に洗って体を洗うタオルを渡した後、プラムとシオンの髪の毛を丁寧に洗う。昔ミーシャたちにやっていたように、丁寧に洗っていく。
シンラは体を洗い終るとお風呂に突撃するかと思ったら、スライムたちに命令をしてどこかから、俺の頭に届くくらいの高さの椅子を持ってきた。そこに座って、俺の頭を洗い出した。
まさかシンラが自ら俺の髪の毛を洗ってくれれうようになるとはな……でも、力が足りず髪の毛を撫でているだけだし、洗い残しもあるから微妙な気分になるが、やってくれるだけで気持ち嬉しい。
シンラが悪戦苦闘していると、ウルがシンラに洗い方を教え始めて、全体をキレイに洗ってくれたよ。
色々あったけど、楽しいお風呂の時間でした。
お風呂の後は、みんなでゲームをして遊んでいる。妻たちが羽目を外しているので、子どもたちも今日はゲームの時間を延長している。
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