2475話 えっと……
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熱が下がってから1週間、俺が寝込んでから3週間ちょっと……この世界でほぼ1ヶ月。俺は自分の部屋に缶詰めだったな。
ストレッチは続けていたので、体がバキバキいうことはなかった。運動は出来ていなかったので体が鈍った感じはあったけど、動かす分には問題なさそうでよかった。だけど、痩せた俺の体は完全には戻らなかった。
一番痩せていた時は謎パワーで肉に変わっていたが、それ以降はそんなことが無かった。普通の人より戻って入るだろうが、それでも痩せたと分かるくらいには、肉が無くなって細くなっている。
自分の部屋から出た後、念のために体を洗った後に全身をスライムたちにキレイにしてもらい、魔法を使い体中をきれいにして、原因菌が大量にいると思われる部屋をマイワールドごと処分した。
ゲームで声とかを共有しながら遊んでいたりしたが、子どもたちと合うのは約1ヶ月振りだな。
ミーシャたちには、俺が痩せたことを心配して体をペタペタ触られたが、くすぐったいから小さな手で体を触らないでくれ。シンラは、やっと帰ってきたか! みたいな表情をして、何故か腕組をして満足げな表情だ。
でさ、プラムとシオンと同じ姿をしているこの子たちは誰なんだ?
そんなことを考えていたら、頭を思いっきり誰かにどつかれた。後ろを振り向くとカエデだった。
「この子たちも、シュウの事を心配していたのよ。調子が悪い時にお世話をしてもらっていたことも覚えているし、そのせいでシュウに大変な思いをさせたのも分かっているみたいよ。色々な勉強もしているから、自分たちがうつした事を理解しているみたい。
シンちゃんは……別みたいだけど、この子たち2人は平気な顔をしていたけど、内心では心配してたのよ」
うん、ミーシャたちと一緒に心配しているこの子たちは、やっぱりプラムとシオンのそっくりさんではなく、本人たちだったようだ。いつも俺の事を煙たがり、蹴飛ばしたり殴ったりして来ているプラムとシオンのようだ……
あまりにも態度が変わりすぎていて、本当にビビってしまった。
それにしても、この子たちが俺の心配をね……姉たちと俺の事を確認して大丈夫だと分かったのか、シンラの元へ戻っていき、いつものように3人で並んでいる。
これでプラムとシオンのデレ期は終わったのかな?
ミーシャたちは、プラムたちが離れた後もペタペタと触っている。この世界に来るまではお腹は割れていなかったけど、こっちの世界に来てよく動くようになりトレーニングもしていたので、シックスパックになっている。
俺のシックスパックは、少し盛り上がっていたけど、今は筋肉量が減ったのでちょっと元気がない感じだ。大胸筋も盛り上がりが無くなっている。
10分程ペタペタ触って満足したのか、俺もたれるような形でミーシャたち3人が座った。
ん~、体を動かそうかと思ったけど、これは気が済むまでミーシャたちの相手をしないとダメそうだな。
俺の事を背もたれにしている姉たちを背もたれにして、下の子たちが1人ずつ姉たちの股の間におさまった。真ん中にいたミーシャにシンラが、左右にいたスミレとブルムにプラムとシオンが……
なんだろな……ミーシャたちのこういう行動には慣れているけど、シンラを含めた下の子たちのこの行動には、正直戸惑いしかない。
子どもたちで会話をしていると、その内眠たくなったのかそのまま6人とも寝てしまう……
俺はどうすればいいのか周りを見る。
妻たちは、そのままでいるしかないね……といった表情だ。さて腕もまともに動かせない状況なのだが、テレビでもつけてくれるかな? 適当に映画を見るからよろしく。
最近妻たちが見て楽しかったという映画を流してくれた。
大分前の映画で、有人飛行で火星まで行き、施設を作り色々な実験などを繰り返していたが、嵐にあってしまいミッション続行不可能と判断して火星を離れるのだが、その際に1人が気絶してしまい火星に取り残されたところから話が始まる。
自分たちの排泄物から自作の肥料を作り、色々な化学反応を利用して食料の芋を芽吹かせ収穫し、地球との通信を試みたり色々なことをして、最終的には地球へ戻ろうとしていた仲間が迎えに来てくれ、自分たちより前に来ていた人たちの船を使い宇宙に出て、何とか合流……といった内容だな。
大分端折ったけど、おそらく色々な知識を持った人だから生きられたんだろうな。俺だったら、食料が尽きた時点で飢えて死んだだろうな。
今では使われることがないが、昔は日本でも人糞を使って肥料を自作して、畑に使っていた人たちもいるんだよな。とはいえ、微生物の働きやその他諸々の作用で肥料になるのだが、フィクションとはいえ火星であれができると考えた人も凄いよな。
映画が終わったけど、子どもたちが起きる気配がないな……
こんなに長い時間昼寝することなんてなかった気がするんだけど、どういうこと?
妻たちの話だと、俺が元気になったと分かっても姿を見ていなかったので、やはり心配していたようで、昨日はあまり眠れていなかったようだ。そのせいで、今寝てしまっているみたいだな。
しょうがないから、今日は最後まで付き合ってあげましょう。
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