2474話 また発見してしまう
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従魔たちが無限に増えることはないということが、判明した。
昨日の様子を見て、従魔が増えすぎることを危惧したため、ブラウニーたちにどうなっているか聞いてみたところ、交配してもいい種族とダメな種族をきめているようだ。
そもそも増えすぎた種族は、子どもを産まなくなるらしい。野生なら巣分けとか群分けをして、1つの集団の数を減らすそうなのだが、ダンマスの支配下にあると、上限に達するとそこで子どもを産まなくなるらしい。
言われてみれば、シンラたちにじゃれついていた子どもたちは、数が多くない従魔たちの子どもが多かったな。
ひとまず安心した俺は、フェンリルたちの事を思い出す……あいつらって、基本一個体か番、多くてもその子どもくらいで動いてるんじゃないのか? そう考えると、50匹もいる状況ってすごくないか?
もしかしたら、ダンマスの支配下になった場合の集団の上限は、100匹とかそういった感じなのかもな。
病気の感染の可能性が無くなったら、俺も従魔のマイワールドに行って、従魔たちの子どもを思う存分モフモフしようかな……親タヌキのあのお腹も魅力的だよな。む~、まぁ元気になってから全部を堪能しよう。
さて、本格的に暇だ。各街や商会の帳簿も昨日ちょっと確認してないので、細かい見落としはあるかもしれないけど、大きなものは排除できたので、大丈夫だと思う。
俺が見つける以外にも、監査の人間が発見している物もあるので、組織は大きくなると大変なんだと思ったよ。大きく稼ぐなら、大きな組織の方が有利ではあるけど、隅々まで目が届かなくなるので不正に注意が必要なんだな。
あ~騎士団の帳簿は見てないな。ん? 騎士団じゃなくて俺の街は、軍って呼んでたか。
あそこは、不正する場所が限られてるから、あれば簡単に見つけ出せるよな。そもそも不正をしようとする大きな部門の1つ、食料関係はブラウニーたちが実権を握っているので、不正はありえない。
次に日常品になるのだが、日常品に関しては俺の商会が仲介に入っているので、昨日確認した時には特に問題なかったので大丈夫だと思う。
となると、装備関係になる。取引相手がドワーフなので、ここが一番心配ではあるんだよな。商売をする気のない老ドワーフたちが相手になるので、金額が適当になりがちなんだよな。定期的に金額を指定しているけど、気付いたら変わっていることもあるから、そこらへんは注意する必要がある。
情報を取り寄せて……ん?
何か現在進行形で、書き換えている奴がいるけど……俺以外にここに納められたデータを書き換えられないはずなのだが……誰だ?
そんなことしても何の得にもならんのに、そんな事をしているのは……ディストピアの人間じゃないな。ゴーストタウンでもないし、どこの人間だ?
ここまでパソコンに詳しいのは、この2つの街の人間だと思うのだが……あっ、もしかしてこれ、記憶持ちの可能性があるな。そこそこ、機械関係に強い人だったかもしれない。
ハッカーみたいに専門知識が無くても何とかなるレベルで、ちょっとパソコンに詳しければ書き換えで切るっぽいんだよな。俺自身そこまでパソコンに詳しくないから、簡単にできる設定的な奴でガードをかけたりしているだけなんだよね。
っと、誰がこんなことをしているんだかな。
その犯人のアクセスしている場所は……無線で繋がっている離れた街の方なので、追うことができないな。
となれば、無線を街1つずつ封鎖して、止まったらその街に犯人がいるってことだろう。
ピッポッパと無線を止めていくと、メギドの街の無線を封鎖したところアクセスが止まり、封鎖を解くと同時にまたアクセスが始まった。
犯人はメギドの街の職員か。
「グリエル~、ちょっとメギドの街に暗部を派遣してくれ。職員の誰かが不正アクセスして、書き換え不能エリアの情報を書き換えている奴がいるから、今の時間にパソコンいじっている奴を捕まえてきてくれ。尋問は妻たちに任せれば、嘘かホントか分かるから大丈夫だ」
グリエルは驚きの声を上げるが、しっかりと指示を出して、犯人の捜索を始めてくれた。
30分もしないうちに犯人が捕まった。鑑定をしても、転生者や転移者ではなく、純粋な現地人だった。
多分頭がいいタイプの人間で、自分で出来ることが楽しく、際限なく突き詰めて犯罪を犯してしまったタイプなのだろう。ただ書き換えて遊んでいただけで、不正をしていたわけではなかった。
仕事中に遊ぶのはどうかと思うが、これも一種の才能ということで、奴隷に落として色々な知識を学ばせる方向で、暗部が管理することになった。
いずれパソコンに慣れたら、今回のようなことが起こるだろうと、先手を打って暗部がデジタルに強い人を育成する形にしたようだ。
何か色々考えてたけど、一仕事できたから今日は満足だな。本でも読んで、子どもたちがゲームをする時間になるのを待つかな。
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