2431話 特に何もなさそうだ
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飯を食べ始めたので、話をする状況でもないな。
粗野という感じはしないが、マナーがいいとも言い難いような気がする。まぁ、最低限のマナーは、そういうことがうるさい貴族の前でできてれば問題ないだろうから、今はマナーとか関係ないんだろうな。
貴族たちは、マナーにうるさいくせに、平気で犯罪を犯すんだから変な話だよな。しゃべり方や食べ方、会話の仕方を注意する前に、横領や着服なんかはするなと言いたい。マナーが悪いより、よっぽど質が悪い。
俺と綾乃も飯を食べようとしたら、バザールも食べたいといって、元の姿に戻っていた。こうなると少しアンデッドとしての能力が下がるため、意識を共有して動かせる数が減るそうだ。
食事はがっつりとした、焼き肉弁当のようなものが運ばれてきた。みそ味でいつもと違った味わいの食事だったな。日本人として考えれば、慣れ親しんだ味ではあるが、焼き肉というと珍しい気がするんだよな。
あれ? 焼き肉のたれって、基本的に何味だ? 醤油がベースかな? 焼き肉のたれは焼き肉のたれだから、何味とか関係ないよな!
焼き肉に白飯……最高だな。
賛否はあるだろうけど、焼き肉って白飯を食うためのおかずだと思うんだよね。部位はどこでも肉に合うんだから、本当にすごい料理だよな。焼き肉で白飯を食べないなんて信じられないけど、量を食べれない人もいるし、お肉だけ食べた言って人もいるのは知ってる。
綾乃は、白飯の量は少ないけど食べる派なようだな。バザールは、俺と同じで白飯を大量に食べる派だな。
でもバーベキューでは、あんまり白飯は食べないな。食べるものは似ているのに、不思議だよな。
そういえば、小さいころにどこかの山奥の食事屋で、甘しょっぱい焼肉定食が美味かったのを思い出した。豚肉の薄切りを照り焼きのような味付けだった気がするけど、あれも美味かったな~
ブラウニーたちが運んできてくれた、みそ味の焼き肉弁当が不味いわけじゃないぞ。これも美味いから、昔食べたのを思い出してしまっただけだ。
食事を食べ終わり、少し食休みを入れた後、やっと話し合いが始まる。
レイリーが、こちらの持っている情報を提供し、対策用として万能薬とポーションの提供を行う。
情報に関しては、拷問した兵士たちから聞いた話と、収納の腕輪に入れられている道具を使って実験していると伝えた。情報を得る際に、それなりの数が死んでしまったと、情報に信ぴょう性を持たせるように話している。
実際には誰も死んでいないし、マップ先生で調べた内容も離している。拷問で当た情報より、こっちの情報のほうが重要だから、拷問などで情報を得たことにして話している。
追加でポーションがあれば買い取りたいと申し出てきたので、レイリーに許可している分は売っている。
「まぁ、よこせとは普通言ってこないわよね。仮にもSSランク冒険者なんだから、冒険者の見本でないとギルドとしても、面子がたたないわよね」
冒険者ギルドが誇る最強戦力の一角が、横暴とかなれば評価は下がるよな。SにもSSSにも頭のいかれたのはいるが、上位の冒険者は見本たれ、みたいな感じで冒険者の手引きみたいなのに書かれてたっけな。
特に問題らしい問題は起こらずに、冒険者たちへの情報提供が行われた。
急ぐこともないと分かった冒険者たちは、この街で休んでから明日準備を整えてからダンジョンへ向かうようだ。
こちらから提供する必要もなかったが、それなりのグレートの宿を紹介して、レイリーが料金はこちら持ちということにしたようだ。
「そのまま出発してくれれば、ガッツリ休めたのにね。問題はなさそうだけど、最後まで気を抜けないのは分かってるから、ほどほどに緊張感を保って監視しようかな」
「そうだな。でも綾乃は少し休んでもいいぞ。俺はさっきまでゆっくりしていたし、監視はバザールがいてくれれば、俺たちは本来必要ないからな」
それでも2人以上で監視するのは、ヒューマンエラーをなくすためでもあるので、俺か綾乃がいれば問題なかったりする。
「わかったわ。バザールには悪いけど、先に休ませてもらうわね。お風呂にも入りたいし、ベッドでも寝たいからゆっくりさせてもらうわ」
「今が20時だから……7時間後の3時くらいに起きてきてくれればいいぞ。俺はさっき寝たからちょっと仮眠ができれば、明日くらいは問題ないから少し長めに休んでくれてかまわんぞ」
交換で俺が休むことになるが、俺は3時間くらいの睡眠をして起きて、食事をとりながら冒険者たちの行動を監視して、ダンジョンへ入っていけば、しばらくはゆっくりできる予定だからな。
SSランク冒険者たちは、宿で2~3杯のお酒を飲むと、部屋へ戻ってすぐに眠りについたな。
バザールは俺にも休んでいいというが、さすがに任せっきりになるのはよくないので、気分転換に小説を読みながら監視するとバザールも言っているので、俺たち2人は小説を読みながら監視することにした。
大きな動きがあれば、アラームが鳴るようにしているし、スプリガンの皆さんにも協力してもらっているので、問題があれば分かるだろう。
最近新刊を読んでなかったから、かなり読んでない小説がたまってるんだよな。新しく出た小説で、読んでみたいのも増えていたので、何から読み始めるか迷うな……
新作を読むか、続きの新しい奴を読むか……
ここは続きからだな。新しいのも読みたいが、続きのほうが気になるのでそちらを読もう。
軽く前巻を読み返して内容を思い出してから、小説に入り込んでいく。5~10分に一回問題がないかを確認して、また小説に戻るといった感じだ。
1時を回ったころだろうか? 光点の1つが大きく動き出したので、アラームが鳴る。
何事かと思い様子を見ることになった。
「何がしたいのでござるかね? 窓から外に出たでござるな」
「スキル的には、3人の中で一番隠密行動に長けているやつだったな。悪さをするにしては中途半端すぎるけど、何がしたいんだろうな?」
部屋の窓から外に出て行ったのだが、特に何をするわけでもなく、近くの道を歩き回ったら部屋へ戻っていった。
「夢遊病か?」
思わずそんなことを口走っていた。
状況的にそれしかないんじゃないかと思える状況だったので、思わずな。
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