2372話 作業開始
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道路交通法は、私有地なら法律の適用外になるらしい、ということが何かの本に書いてあったのを確認したので、問題ないだろう。
さすがに殺人とかになれば、私有地だろうが関係ないので法律の問題で捕まるが、車の法律である道路交通法であれば、私有地は適用外らしいので、この場合俺のダンジョン内であれば問題ないだろう。
もっといえば、ディストピアだって俺の私有地だし、住人は関係者になるので走っても問題はないだろう。
ディストピアに限って言えば、俺が開拓した場所にみんなを住まわせているから、俺が領主として君臨できるわけだしな。
「法律上問題ないと分かればそれでいいわよ。荷物だって収納系のアイテムがあるから、積んだ状態で走ることがないわけだから、積載量の問題だって問題ないわよね」
確かにその通りかもな。荷物に関しては同じようなこと考えてたし、大丈夫だろう。
「で、私の考えとしては、運転席と後部座席の前列があれば、寝ることは問題ないと思う。だから、後ろの座席を外して、荷物を積む……というか、テレビを設置したいかな。真ん中の座席は回転できるタイプに変更すれば、簡易的なシアタールームみたいになるでしょ? 秘密基地っぽくてよくない?」
寝るときだけフラットにしてエアマットを引けば十分だろう。それ以外はくつろげるように、ランクを上げた座席をつけておけば、テレビを見るときにくつろぎながら見れるよな。あとは、テーブルでも準備すれば飲み物だっておいておけるな。
ゲーム機を置けるようにしておけば、ゲームで遊ぶことだってできるな。横向きはいけないようだが、後ろ向きシートは問題ないみたいだから、走行中に遊ぼうと思えば遊べるか?
バックミラーは使えなくなるけど、最新のカメラの映像を映し出すバックミラーがあれば、問題は解決するな。
問題があるとすれば、テレビやゲーム機などに使う電気をどこから持ってくるかだな。地球ならエンジンを止めているときの電機はかなり困ることになるだろうが、クリエイトゴーレムを使える俺たちには、それを簡単に解決する方法がある。
日本でそれを解決するなら……バッテリーを追加して蓄電器も搭載し、太陽光パネルも導入しないと厳しいかな? とにかく、止まっているときのリソースを増やさないといけないだろうな。
部屋にいるのと同じように電気を使っていたら、電気が足りなくなるだろうな。夏ならクーラーで温度下げるしかないだろうから、エンジンを切ったらどうにもならない気がする。
冬なら室内が狭いから、凍えるほど寒くなるということもないだろうし、温かくすれば問題ないだろう。
もし日本でキャンピングカー生活するなら、夏は北に行って冬は南に行くのが賢いのかね? 気まぐれで天気予報を見ると、北海道なのに35度を超えている日もあるらしいし、車の中ってことを考えると、昼間は厳しいかもしれないな。
昼間は車を走らせて移動するなり、どこかでテントを張って過ごしてもいい気はするな。標高の高い所へ行けば、多少陽が強くても日陰にいれば、そこまで熱くなさそうだしな。
車の電源に関しては、外部にポータブル電源をいくつか用意して、車の屋根にソーラーパネルを固定すれば、日本でも簡単に電源を確保できそうだな。天気の悪い日が続けば、使えなくなるがそれでも車のバッテリーに頼らないのは大きいと思う。
ハイブリット車の蓄電容量を大きくできれば、話は変わってくるだろうか?
と考えていたが、ハイブリット車ってそれだけで結構な値段がした気がする……車のエンジンをまわす際にできた電力をためる仕組みだけを取り込めれば、キャンピングカーの元として使いやすいか?
素人ながらに色々考えたが、結局のところ技術的に日本で作ることが可能なのかは、俺たちにはわからないので、考えを放棄することにした。
結局のところ、ミニバンでもワンボックスでも2トントラックでも、いいものであればあるほど値段は高くなるので、日本で買うのであればかなりのお金がかかるということだな。
そんなことを考えていたら、色々が馬鹿らしくなってきたので、好きなように改造することに決めた。
まず初めに綾乃が選択したミニバンの改造を行う。使うかわからない機能だが、後部座席の前列を回転式にして、後列をサクッと外すことにした。
外した後に、でっぱりなどがあったので、そこらへんはクリエイトゴーレムで、強制的に滑らかにした。綾乃が裸足でもいいようにと、ソフトフローリングのような素材を敷き詰めてほしいというので、その通りにする。
テレビを設置する台の下には、ポータブル電源でも容量の大きいものを3つほど並べて隠してある。敗戦に関しては、後ろのドアを開ければ簡単にいじれるようにしてある。これだと後ろに荷物を積めないが、移動する時は後列の座席があったところに色々積んでおくから問題ないんだとさ。
希望通りに色々設置していく。昼食を少し過ぎたころには綾乃のミニバンを使ったキャンピングカーが完成する。改めてクリエイトゴーレムの反則さと、収納アイテムの便利さと、レベルアップによる身体能力のアップは規格外なんだなと思った。
ほとんどが既存品を流用した形だったとはいえ、素人が3時間足らずでミニバンを改造してしまったのだから、ありえないスピードだろう。
ちなみに見えないところでいうと、燃料の入るタンクやエンジンルームなどはほとんどが外されている。余計な機械がなくても、クリエイトゴーレムでエンジンだけをゴーレム化して、魔核を埋め込めばすべてが解決するからな。
動力と駆動系の連結は、魔導列車の時に学んでいるので、思い出すのに少し時間がかかっただけで、あとは何とかなってしまった。
本当にクリエイトゴーレムは、規格外だと思う。もっと言えば、俺のゲットしたユニークスキルが、ご都合主義すぎて笑えないレベルである。
やりすぎ感は感じているが、完ぺきに仕上がっていると思う。
中をのぞいて思ったことは、キャンピングカーというよりは、旅行先で楽しむゲームや映画の空間というべき感じだったな。
シートも高級品に変えているので、座った状態だと映画館以上の座り心地のシートに、一番時間をかけた音響設備、音漏れをしないように防音材も入れて、窓は音漏れのしにくい真空窓を採用している。
運転席と助手席の背もたれを倒しフラットにすることで、横になりながらゲームや映画を楽しむことが可能だ。
うん、これはキャンピングカーじゃないな。趣味部屋を車に詰め込んだだけなので、移動できる趣味部屋としか言えない。とはいえ、収納の腕輪にしまっておけるサイズなので、綾乃は出先ではこれを使ってのんびりすることを検討し始めた。
それなら、圧倒的に小さめのコンテナを改造して、持ち運んだほうが絶対にいいと思うんだけどな……そっちなら、コンテナのサイズにもよるけど、お風呂場だって備え付け可能である。
綾乃が満足しているみたいだし、飽きるまでは使うだろう。秘密基地っぽいって言ってたkら、そういうのがいいのかもしれないしな。
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