2344話 俺たち頑張った
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お昼をはさみ、エリアの作成は完成した。地球産の調理器具の追加とかもあり、器具に合わせてレイアウトを変えていたりしたら、思った以上に時間がかかってしまった。
ステータスで少しなら簡単に移動させられるし、収納のカバンなどを使えば、持ち上げなくても大型の業務用の調理機器を簡単に運べるので、むしろこの程度で済んで早い方だな。
DPで内装も変え放題なので、レイアウトを変えても数分で済んでしまう所は驚異的な速さだ。
最終的には、ドワーフたちの作った刃物のエリアと調理器具のエリアを分けて、業務用調理機器・刃物・調理器具・便利道具っぽい物と4つのエリアを作った。
始めは刃物と便利道具っぽい物は、ホームセンターみたいに縦長になっていたのだが、試すのが大変だろうということで、とにかく広くなるが平面にした。高い位置でも3メートルほどしかない。俺たちだと届かないので踏み台が必要になるが、シルキーやブラウニーたちなら飛んでいるので問題ないな。
ちなみに包丁の飾り方は、床まで落ちないようにL字のショーケースで、上から取れるような形になっている。刃の部分が見えるように、例えがあっているか分からないが、靴屋さんで靴が壁に並べてある感じで、刃の部分が床側を向いている状態でおかれている。
フックのようなモノでひっかけられるようになっており、落ちないような工夫も一応してあるが、更に透明なショーケースで下側を覆っているので、安全確保と下からでも刃物を見やすいようになっている。
俺たち3人が一番気になっている包丁は、やっぱりマグロの解体包丁というのだろうか? 細身で長い包丁だ。俺がこの包丁を見て連想したのは、直刃の日本刀って感じだな。テレビでは見たことあったけど、実物を見ることなんてなかったから、正直こんなに綺麗な刃物だとは思ってなかった。
それと、とにかく長いな。俺が知っている包丁は、刃渡りが長くても20センチメートルくらいだけど、このマグロの解体包丁は、1.5メートルくらいは刃渡りがある。もちろんもっと短いのも長いのもあるけど、多いのはこのくらいの長さだな。
たださ、何でマグロの解体にしか使わない包丁が、数十本もあるのかを聞かせてもらいたいところだけどな。
気になったので、日本で売っているマグロ包丁を探してみたら、思ったよりやすい物も多かった。スタンダードと言っていいのか分からないが、通販などで売られている物で、60~80DPなので6~8万円あたりが多い感じだな。
ただ、中にはずば抜けて高いモノもあった。誰が作ったのかは分からないが、100万円を超えるマグロ包丁があった。
日本刀を作る人間国宝とかの人が作った、マグロの解体包丁だったりするのかな?
ドワーフたちの作ったマグロの解体包丁の値段が気になったので、還元リストに入れてみたら、老ドワーフたちが作ったものは、驚きの2000DPを叩きだした。日本円換算で2~400万円くらいだろうか? 名匠による作品だからか、このくらいの値段なんだろうな。
この世界で売ったところで、大した価値にならないけどね。
マグロのような大きな魚は、あまり手に入らないし、手に入っても解体やが手持ちのナイフなどを器用に使って解体するから、この包丁に需要がないんだよね。あるとすれば、刃物マニアくらいの道楽で集めているような奴位だろう。
包丁で気になったのはマグロ包丁なのだが、ナイフを含めて一番興味を示したのが、解体ナイフのセットだな。
一つひとつは見たことあるけど、セットで複数の解体ナイフを同時に見る事ってあまりなかったんだよね。普通のナイフと違って、面白い形をしていたりするので、興味津々だったりするのだ。
しかもさ、それが専用の収納ベルト? みたいなのにおさめられるんだよ。解体屋ではないので、俺たちには必要ないのだが、なんかかっこよく感じるのは何でだろうな。
使う人がシルキーやブラウニーたちだと、この専用の収納を身につけるには大きすぎるけど、その辺も考慮して、ナイフを収めた状態で収納ベルトを丸めるとコンパクトになって、簡単に持ち運びができるようになっている。
解体用のナイフは、家畜エリアで働いている子たちに人気が出そうだな。地球から取り寄せたモノや、注文して作ってもらった物などがあるが、実際に使ってみないと分からないことが多いので、なら使い慣れた道具でいいかな? って思ってしまうらしい。
多少苦労はするが、使い慣れないものを使って時間をかけるくらいなら……とか。実際にある物を使うのと、作ってもらうのでは違うようで、そこにあるなら使おうかな? って気になると、昨日俺の世話をしてくれていたブラウニーがいっていた。
実際に手に取って使うこともできるから、良ければ使えばいいし、悪ければドワーフたちにどの辺がダメか言えばいいだけなので、問題はないだろう。
昼に食堂へ戻った際、追加で渡された調理器具だが……何に使うのか良く分からん形をしている物がいくつもあった。こっちの世界ではポピュラーではあるが、俺たちの知らない調理器具だな。
用途を聞いてみても意味不明なのだが、ブラウニーたちに言わせると、地球の道具も悪くないですが、こっちの方が使いやすい料理は多いですね、だってさ。
うん、全然わからん。説明されても、炒め物をするなら、土器のような形をした鍋のようなモノより、フライパンの方が良くね?
あれはあれでいいのだが、料理に適した道具なんだとか。
君たちが満足するなら、何でもいいんだけどね。でもね、熱く語られても良く分からないんだよ。勘弁してください。
ナイフの種類にも驚いたが、やっぱり異世界……地球の知識を得たドワーフたちの作る、包丁の数はエグイな。さっきのマグロ包丁で数十本あったのだが、全体でみるとほんの一握りでしかないんだよな。
自由に作り過ぎだと思うんだよな。依頼のあったモノを作っていれば、基本的には自由なのだが、それでも限度があるんじゃないかな? 軽く4桁は包丁があったのだ。しかも1000とか前半ではなく、5000は超えているであろう数があったのだ。
やりすぎかもしれないが、シルキーとブラウニーたちのために頑張ったよ。バザールはスケルトンたちを使い、綾乃は人造ゴーレムたちを使って、手分けして飾っていった。俺は、飾るところを作成していました。細かいところは、手数の多い2人に任せた感じだね。
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