2335話 時間をどう使う?
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スライムクッションの背もたれにもたれながら温泉に足を突っ込み、太ももの上に饅頭になっているニコを乗せくつろいでいる。ハクはさすがに大きくなりすぎたので、俺に寄り添う形で寝ている。
幸せ空間がここにはあるな。もちもちのプルプルスライムと、モフモフのドラゴン……異世界に来たら手に入れたいトップ3に入っていたからな。モフモフの生物、可愛い系のスライム、ドラゴンの3つがトップを独占していたからな。
その3つを、ニコとハクの2匹でまかなえているから、お得感があるな。
ハクのモフモフ枠は、こいつだけじゃないもんな。クロもギンもいるし、ソウやコウもいるんだよな。そういえば、ウルフ系はダンジョン農園の中を走っているのをよく見かけるけど、ソウとコウはこいつらと一緒で、最近は見ていないきがするな。
もともと自由な奴らだったから、時々いなくなっていたから気にならなかったけど、ハクとニコは小さかったから一緒にいる時間が長かったんだよな。今そのポジションにいるのは、ダマなんだよな。
俺の監視と護衛を兼ねているから、従魔たちの中で押し付けられて、俺の近くにいるんだよな……あれ? 俺の近くにいられるのに、押し付けられているってと表現すると、悪い方向に振り切っている感じになるのだが!?
もちもちを堪能していると、飲み物の準備ができたので、ブラウニーたちが運んできてくれた。
今日も食事をできるようにしていると言われているので、昨日みたいに食べたいと思えばすぐに準備してくれるようだな。
今朝は昨日ほどの食事量ではなかったが、それでも普段の2倍近く朝食を食べたんだよな。魔力が枯渇すると食事量が増えるってことはさ、よくよく考えると、体内で魔力を生成している可能性があるということだな。
前に大気中の魔力をうんたらかんたらって話していた気がするけど、魔力は体の中で生成している可能性が高いということだよな。
普段は大気中の魔力を取り込んでいるが、魔力が枯渇すると魔力生成臓器が稼働を始めて、エネルギーを大量に必要とする……っていう可能性もあるか?
普段使うことのない臓器だから、上手く稼働できずに亡くなってしまう人もいるって可能性もあるか……? 解剖したとしても、そんな臓器は何処にもないので、一般的には魔力生成臓器は無いと考えられている。
俺は魔力枯渇で死ぬことは無いので、気にする必要は特にないかな? 妻たちの誰かが魔力を枯渇した時のために、何かしらの対策はたてておく方がいいよな。今度、バザールたちと色々実験してみるか。
久々の死刑囚や銃犯罪者たちを使った、人体実験が再開されるかもしれん。
物騒なことを考えるのはここまで、気持ち良い暖かさに包まれながら、何をしようか考えることに。
普段からすることが沢山あるわけじゃないが、こうやってドンッ! と休みをもらうとさらに擦ることが無くなって、なんかしなければという気になっちゃうんだよな。
別に休みだから何かをしなければならないのではなく、自分なりに有意義に過ごせるなら、どんな方法でもいいんだよな。
このままボーっとして、ゆっくりと時間が流れる音を聞いているのもいいかもな。
うん、それがいい気がしてきた。ブラウニーたちに食事の時間になったら、肩を叩いたりして起こしてもらうようにお願いした。
昨日は夜空を眺めていたが、今日は流れる雲を眺めながら、特に何も考えずに昼食まで過ごした。
無理に思考しないようにしていたから、精神的に疲れた気がするな。
昼食はコッソリとお願いしておいた、ラーメンずくしだ。
醤油に豚骨、塩に牛骨などのスープが準備されていて、何でもござれ! と言った感じだ。
インパクトが強かったのは、牛骨スープだな。豚骨より濃厚なのは作り方の所為か、材料の所為か分からないが、味がガツン! と口のを蹂躙したんだよな。スープまで飲むには味が濃すぎるので残してしまったが、豚骨と同じくらい好きかもしれない。
変わり種ではないが、海鮮系のさっぱりとしたスープなはずなのに、濃厚なエビなんかの味がする意表を突くようなラーメンもいくつかあったな。
心行くまでラーメンを食べ、スライムたちを使ってベッドになってもらい、寝ることにした。何かね、お腹がいっぱいになると眠くなるんだよな。
時間を無意味に消費する……なんとも贅沢な時間の使い方なんだろうな。することもないし、あっても小説を読むかゲームをするかくらいだから、どちらも贅沢は贅沢だよな。
どうでもいい事を考えていると、いつの間にか眠っており、フワフワとした感じがする……って、あれ? 何で夢なのに意識があるんだ?
夢とは違い、自分の意思で自分を動かし、自分の世界の中を自由にしているのか?
何か、不思議な感覚だ。夢だとある程度流れが決まっており、一貫性や連続性は無い。でも今の俺は、夢の中を自由に動いている。何か物語があるわけではなく本当に自由に動き回れるのだが、空を飛んだりするのではなく、両足で地面を歩いている。
自分にできないことを夢の中ではできる! というのが、夢の良い所ではあるけど、今は空を飛ぶことも無理だな。
俺が自由に移動しているのは、ディストピアの中だな。
街の中心にあるロータリーでは、誰一人いなくて作った当初より人が少ない不思議な光景をみた。
いろんな場面やシチュエーションがあり、どれだけ堪能しても終わりが見えなかった。
いくつかを楽しんでいると、肩を叩かれる感覚で振り返った。
誰もいないのだが、後ろから何度も何度も肩を叩かれる……新手のホラーゲーム化と思ったが、現実世界の感覚がそのままこの世界の俺に影響を与えていたみたいで、目が覚めた。
ガバッと俺が起きたため、周囲にいた従魔たちがびくりとしておもろかったな。
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