2310話 そこそこ忙しい
アクセスありがとうございます。
指示を出し終わり、今日の分の仕事は一応終了だな。決裁するには担当者に聞く必要があるので、これらのサインについては夕方の会議次第だな。絶対に幹部クラスと担当者は参加させるように! もし参加できない理由があるなら、昼までに理由を書いて提出する事。
ディストピアやゴーストタウンなど、俺と深くかかわっている人間ならこれで分かると思うのだが、生半可な理由では参加できない理由にはならない。
言ってしまえば、怪我全般であればエリクサーを使ってでも治すし、距離が遠いのであればゲートで迎えに行く。会合なんかがあっても、こちらの会議を優先させるべきだと考えている。
相手には申し訳ないが、多額の金を払ってでも後日再度集まってもらうように都合をつけてもらう。それができないようなら、その相手は付き合う相手として不十分であると判断する。
ここらへんは上から目線で、対応も横柄ではあるが、現状で俺が下手に出るような対応をすると、相手がつけあがるので上からお願いではなく、命令形で指示を出すようにグリエルたちから言われているからだ。
下手に出たところ、相手がつけあがるのであれば付き合いを止めてしまえばいいのだが、その場合こちらが悪かったという話になることがあるので、始めから付け入るスキを与えないように命令してほしいんだとさ。
都合をこちらの勝手でキャンセルするのに命令は、付け入るスキにならないのか? と思ったが、圧倒的にこちらの方が立場が上なので、そのくらいの対応をするべきなんだってさ。
俺が直接相手方に言うわけではないが、命令という形で先方に話を通すのも現場の仕事だとか。
俺には分からんがそういう物らしいので、深い事は考えずに言われた通りにしている。
内容を確認する必要があるので、食事をここで摂る必要がありそうだ。秘書も含め10人集まることになったので、ブラウニーたちに連絡しておかないとな。
ゲートを使って訓練場へ移動する。掃除をしていたブラウニーを発見したので、昼食の事を伝えて俺の執務室に10人分の食事を準備してもらうようにお願いした。ゲートを使っていいので、空いているスペースに机を入れて準備をしてもらう。
訓練を始める上で、1つ迷っていることがある。メインの武器の事だ。
現状で言うと、刀と大薙刀の2つが俺のメイン武器の候補である。大薙刀は狭い空間では使い難いが、広い場所では刀とは比べ物にならないほどの威力を発揮する。刀は取り回しが良く、手数の方面で考えれば扱いやすい武器ではあるが、相手が大物になると長さが足りない。
大型の魔物と対峙した場合は、魔法を中心にするのであれば刀でもいいのだが、付与魔法や他の事を考えると大薙刀の方が戦いやすいと考えている。
最終的には、この2つがメインとサブになることを考えると……やっぱり先に来るのは、大薙刀かな?
どちらにも言えることだが、大薙刀がメインになった場合、狭いところ以外ではおそらく刀を使うことは無い。刀がメインになった場合は、大型の魔物を相手にするとき以外には大薙刀の出番は無いだろう。
どっちもどっちなのだが、やはり個人的には大薙刀をメインにしていきたいな。集団戦では使い難い武器ではあるが思い入れがあるからな。大薙刀が満足できるくらい動けるようになったら、刀を訓練しよう。
よし、決めた!
刀の方が連携の面も考えればいいということは頭の中で分かっていたが、一番愛用していた大薙刀を選ぶことにした。理屈じゃなかったんだよな。
カエデ作って、リンドと2人で強化を続けてくれている、俺の相棒『紅孔雀』を取り出した。
色々ある武器の中でも、重量級に分類される重さがある。普通の薙刀であれば、2キログラムから5キログラムほどらしいが、この大薙刀は俺の膂力にも耐えられるように、柄の部分には鉄心が入っているし、大薙刀に比べれば刃の部分もかなり大きため、30キログラムは軽く超えている。
それでも振り回せるのは、この世界に来て手に入れたステータスのおかげだろうな。
まずは中段に構えてみる。次に上段、最後に下段……個人的には、下段が一番構えやすいかな? 足下から登ってくる攻撃、対処し難いよな。
重心の辺りを両手で持って、クルクルと回しながら左右へ動かす。技と言っていいのか分からないが、ある程度の攻撃なら弾くことができるだろう。まぁ、棒じゃないのでバランスが良くないな。
次にイメージしながら武器を振るっていく。長距離、中距離、近距離、超近距離と射程距離を変えながら武器を振るっていく。
相手をイメージして、俺の攻撃に反応して避けていく。特に近距離と超近距離に関しては、取れる行動が多くない。しっかりと間合いを計りながら、足元をすくい止めをさそうとする動きまで行う。
相手は転んでいるので、イメージでは倒せている。そしてすぐに新しい相手がすぐに現れる。
所詮イメージはイメージ、俺に不利になるような動きになのに、自分でイメージしているため対応できてしまう。
刀術だけになった時のような動きはできない……俺の限界を引き出してくれたような動きが……
あの時は、どうやったんだっけ?
刀にだけ集中して、周りの音が消えて、幻覚の俺が現れてシャドーが始まる。俺の攻撃はいけ止められ、幻の俺の攻撃は当たる。そんな事を繰り返して、回避をして攻撃、受けて攻撃、攻撃されないように攻撃。
とにかく攻撃をした。がむしゃらに攻撃をして、俺の限界に近付いていったんだよな。
ん~、やっぱりシャドーはまだ違う気がする。自分のイメージ通りに動けるようになるのが最優先か。
上段からの振り降ろし、下段からの振り上げ、中段からの突き。
動くことはできている。だけど、やっぱりイメージと実際の動きには差異が出る。スキルがあった時も誤差と言えるくらいには差異があったが、今は明らかにズレている。
何が原因だろうか?
俺の重心の所為か? それとも色々な武器に浮気したためか、体の動かし方が変になってしまったとか?
原因は分からないが、イメージに近く動けるようにならないとな。そこから応用が始まるのだと思う。
色々考えるのではなく、ただただひた向きに大薙刀を振るっていく。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
ブクマや評価をしていただけると幸いです。
これからもよろしくお願いします。




