２３０５話 意外な事実をまた知った
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顔叩かれる感覚で目が覚めた。
左右から叩かれているようだな。でもな、目の位置を叩くのは止めてくれ。目を空けられないからさ。
こんなことするのは下の子たちだと思うので、近くにいる２人を捕まえると、プラムとシオンだった。シンラは？ と思ったら、俺の腹の上でお誰を垂らして寝てた。
プラムとシオンが起きてて、シンラが寝ている状況ってなんだ？
良く分からないまま俺は体を起こすと、ミーシャたちも目が覚めたようで体を起こして目をシパシパさせていた。
シンラが俺の上で寝てしまったから、一緒に寝るためには俺を起こすしかないと判断したから、俺の顔を叩いていたということかな？
２人を解放して、お腹の上で涎を垂らしているシンラを２人の近くにおいてやると、磁石のように見たッとくっ付いてすぐに眠りについた。猫型ロボットの出てくるアニメの主人公もビックリ……って、つい最近も同じ事思った気がするわ。
プラムとシオンが笑顔なのに対して、シンラの表情が少し曇っているが、結構べたべたになったので着替えないといけない事を考えれば、その程度問題ないよな。
ミーシャたちにこの後どうするか聞くと、時計を見てお風呂に入るといったので、お父さんも一緒に入っていいか聞くと、喜んでオーケーがもらえた。うむ、嫌われていないって幸せだな。
時間は午前１時を過ぎていて、お腹の調子も問題なさそうだ。あれだけ食べたら、排泄をしたくなるだろうけど、時間的にまだ早いかもしれないな。明日の朝が大変かもしれないが、ミーシャたちに最低！ とか言われないように、ポーカーフェイスでいないとな。
一緒にお風呂に入るためについて来たのか、ケットシーやスライムたちがいたので、何か感じたらミーシャたちを起こしてやってくれ。
ブラウニーたちも気を使っているだろうから、問題は無いと思うが、分からないことが多い世界だからな。気をつけておいて損は無いと思う。シュリの様子を見る限り、食べた量＝排泄物の量ではなさそうなので、俺の心配性なだけかもしれないけど、念のためな。
夕食の後は、ポッコリとお腹が膨れていたが、今はいつもの状態に戻っているから、お腹の中で何かが怒っているのは間違いなさそうだな。
久しぶりの４人でのお風呂なので、ミーシャたちが甘えてきた。体が冷えないように３人の体にお湯をかけながら、俺は３人の髪の毛を丁寧に洗ってあげる。
シャンプー・リンス・トリートメント、と十分に浸透させるように丁寧に丁寧に……トリートメントは、３０～６０度でキープすると、浸透率がいいらしい。６０度だと熱すぎるので、髪の毛の部分を５０度ほどで保つように魔法を使って、流れ作業のような形でも洗髪をしてあげたら喜んでくれた。
俺が交代交代で髪の毛を洗っている間に、ミーシャたちは体まで洗い終えていたので、先にお風呂に浸かるように言ったのだが、私たちも洗ってあげる！ と言って、背中と頭、腕なんかを洗ってくれた。
体の前面は自分で洗い、シャワーで流してもらって、キレイに拭ってから４人で湯舟へ向かう。
何が楽しいのか、３人は鼻歌を歌っており、機嫌がいいということだけは分かった。
ミーシャとブルムは、髪の毛が長いのは好きではないようで、肩にかかるくらいのボブカットなのだが、スミレはカエデの影響もあってか、ポニーテールのようにしていて、他の２人に比べて髪の毛の手入れに力を入れている気がする。
ほとんど同じ時に生まれたのに、少しずつ違うんだな。スミレだけは髪の毛が湯舟に浸からないように、タオルを頭に巻いて女の子っぽくしている。ミーシャたちは、頭の上にたたんだタオルを乗せていて、なんだかオッサンっぽいな。
砂風呂や岩盤浴だと寝てしまいそうなので、入るなら乾式サウナだろうか？
３人の様子を見ながら次に入りたいと思っている、サウナの事を考えてしまっている。ミーシャたちは一緒に入りたいと言っているから、３人が上がってから楽しむべきか？
悩んでいると、ミーシャたちがミストサウナに入る！ と言い出したので、今日はそっちにはいりますかね。
そういえばサウナって種類に関係なく、暗い場所が多い気がするんだよな。
中には明るい場所もあるが、大半の所は暗い事が多いと思う。スーパー銭湯では浴槽がある場所は明るいが、サウナは暗いみたいなところが多い気がする。
なんでそんなことが分かるかと言えば、定期的に湯舟やサウナを作り変えてるからなんだよね。サウナだけ召喚して交換する形で、色々な場所を楽しんでいるのだ。
その中で感じたのが、サウナの中は暗い事が多いというモノだ。温泉とかになると、湯舟のある場所が少し暗いところもあるが、大半は明るい気がするな。
温泉・銭湯マイスターになれるかもしれん！ って、知識は無いから駄目か。
子どもたちは、乾式サウナにはあまり入らずにミストサウナの方が好きだったな。湿度が１００パーセントに近くて、温度が４０度前後。お風呂と同じか多少温いのだが、お風呂みたいに長い時間はいるのはきつかったりする。
我慢大会ではないので、気持ちがいいと思う所でやめておくことが重要かと思う。
子どもたちとは体の大きさ……体積が違うので、体の芯まで温かくなるのには時間がかかる。その時間差でミーシャたちは水風呂に入りに行ってしまうのだが、すぐに戻ってきてくれるので、なんか幸せな気分だ。
俺が２回はいる間に、子どもたちは３回はいってちょうどいい時間になって、お風呂から上がることになる。
ミーシャとブルムは、お互いに髪の毛をぱっぱと乾かしてササッと着替えてしまったが、スミレは髪の毛が長いので乾かすのに少し時間がかかる。ドライヤーで乾かすと時間がかかりすぎると思ったので、今回は髪の毛についている水分の８割ほどを水魔法で飛ばしてから、乾かしている。
それでも、ミーシャたちより時間がかかるので、髪の毛の長い女性って乾かすのが大変なんだろうな……
そういえば、この世界で髪の毛が長い人って、ある程度稼げている階級の夫人や娘くらいじゃないか？
今更気付いた衝撃の事実。
髪の毛の手入れって大変だから、一般的な女性は比較的短い髪形が多いようだな。
久しぶりに３人をまとめて抱っこと肩車をして子ども部屋まで運んで、そのまま一緒に眠ることにした。
シンラの眉間のしわが少し増えていた気がするが……見なかったことにしよう。
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