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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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2287話 延長戦Part1

アクセスありがとうございます。

 あの後もしばらく戦い方の考察をして、明日の訓練についてどうやっておこなうのか話を詰めていた。子どもたちの自由にやらせる予定なので、訓練方法についてはこちから指示することはしない。聞かれたら分かる範囲で答えるし、手伝ってほしい事があれば家族全員で協力するつもりだ。


 子どもたちが決めた明日のメニューが、前半は今日と同じように投げてもらって、受け身の練習と投げられても何とか回避する方法の模索。後半は、今日とは違う装備で模擬戦をお願いされた。


 前半の投げに関しては、俺だけではなく妻たちにも協力してもらい、違う人の投げも体験したいとのことだ。妻たちはそこまで投げ技ができるわけじゃないので、今日も夕食後に少し投げ技の練習をしないといけなそうだ。


 子どもたちは、ヤル気に満ちた表情でクールダウンを始めた。


 ヤル気なのにクールダウンとは……


 本人たちが頑張る気でいるのだから、水を差すことはしないようにしないとな。俺もクールダウンしておこうかな。最近はアップはしてもクールダウンはしてなかったな。疲れを溜めないためにも、やっておくべきだろう。


 子どもたちの後ろについて、軽く走ることに……地球だったら、長距離選手がキープするであろう速度を、3人で楽しそうに話しながらクールダウンをしている。


 総合格闘技で筋肉ダルマの医者が言っていた、ギアをマックスにするために常人では考えられないほどの運動量を必要とする……といったシーンがある。それと同じで、そこまで上げたギアを落とすためにも、ある程度の運動量が必要なのかもしれない。


 子どもたちとの模擬戦なんかでは、本気を出すこともないので低いギアで回している感じなのだろう。それでもエンストをすることもなく、しっかりと走っていたから気付かなかったが、ここまでやっておかないと体に良くないのかもしれない。


 妻たちとの模擬戦の時は、しっかりとアップもクールダウンもするから、なおさら気付き難い事だったのだと思う。


 後半は少し熱くなっていたので、ギアが上がっている気がする。しっかりと落としておかないとな。


 徐々にスピードが下がっていき、心拍数も落ち着いてきた気がする。そこまで上がっていたつもりはないが、思ったよりは体のギアが上がっていたようだ。慣れない武器を使って縛った戦い方をしたからかな?


 夕食まではまだあるがお風呂入るほどの時間は無い。ということは、シャワーだな。


 ササッとシャワーを浴びてから、少し火照った体を冷やしていると、娘たちと一緒に妻たちもシャワーから上がったようだ。娘たちの話をシャワーで聞いたのか、今日も夕食後に少し訓練をすると言われた。


 俺も教えるほど上手いってわけじゃないけど、1対1なら俺がやっているような空気投げや隅落しといった技でなくてもいい。足や腰をひっかけて投げる技の方が、柔道には多いのでそちらの方を妻たちに頼もうかな。


 経験は子どもたちとどっこいどっこいでも、子どもたちより長い時間訓練や戦闘をしてきているので、スキルに馴染むのは妻たちの方が断然早いから、簡単な投げ技くらいなら問題なくできるようになると思う。


 夕食を食べると子どもたちはすぐにお風呂へ向かった。今度はシャワーではなく湯舟に浸かって体をしっかりとほぐすみたいだな。ただお風呂に入るだけじゃないみたいだ。シンラたちは、その後のゲームが待ち遠しくてさっさと入りに行ったんだと思う。


 子どもたちの相手は、訓練に参加していない妻たちに任せて、俺たちは食休みの後にまた訓練場へ戻ってきた。


 俺は改めて妻たちと、明日の訓練についてのすり合わせをする。


 子どもたちから聞いた話で、俺と妻たちはそのことについて一切話していないので、情報に齟齬がないか確認する必要があったのだ。


 その結果、少し内容は変わっていたが、概ねやることは変わらないと分かったので、明日の準備をすることにした。


 まずは基本的な投げ技の体落しと背負い投げを覚えてもらうことにした。


 技術的には使えるようになっているのだが、どれが何の投げ技なのか分かっていないので、そこの説明から始める。


 知識もスキルのおかげである程度把握できているので、次に実戦へ移っていく。


 まずは俺が妻たちを投げていき、体験してもらうところから始める。2・3度投げられると、スキルのおかげで大体の事は把握できたようだ。


 スライムたちを呼んで、妻たちによる乱取りが始まる前に指示を出しておく。危険が有る無しに関わりなく、投げられたら地面との間に入って、安全を確保するように指示する。


 ある程度熟練者との相手であれば、ここまでの気遣いは必要ないが、今回は初心者に毛が生えた程度の実力なので、不慮の事故が無い様にするためだ。もしものためにエリクサーの最高品質も準備している。


 有り余るDPが無ければできない安全策だ。


 理論上で言えば、全身が一瞬でバラバラにでもならない限り、すぐに死ぬことは無い。許容範囲を超えた痛みによる、ショック死とかは俺には良く分からないのだが、多分エリクサーを体内に入れられれば息を吹き返すだろう。


 いざ妻たちが乱取りを始めようとしたときに、


『あんたさ、なんでエリクサーなんて用意してんの? その道場みたいなところを、闘技場と同じ仕様にすればいいじゃない』


 と、チビ神から声がしたのだ……


 先に畳の道場を作ってしまったので、闘技場の事が頭からすっぽ抜けていた。あれなら、保護シールを使ってダメージをなかったことにできるんだった。設定を少しいじって、ある程度の負傷の可能性があったら保護シールが発動するようにしておけば、もしもということは無くなる。


 チビ神にしては、良くやったと言いたい!


『言葉じゃなくて、物で感謝してほしいわね!』


 とのことだったので、ブラウニーに伝言して、チビ神の好きな物を好きなだけ送るようにお願いしておく。タイムリミットは……明日の朝くらいまででいいかな?


 そういうと、チビ神は「うっほ~」と神らしからぬ声を出してどっかに消えていった。


 妻たちに簡単に説明してから、保護シールを身につけさせて、乱取りが始まった。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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