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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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2222/2519

2222話 ちょっと待て!

アクセスありがとうございます。

 子どもたちと一緒に寝たので、朝はこうなると思っていた。


 まだ、オムツというかトレーニングパンツをはいているシンラだが、お漏らしすることはほとんどない。夜更かししすぎたり、水分を取り過ぎた時にするくらいで、それ以外はほとんど見られない。たまにあるけど、そのためのトレーニングパンツなので、問題は無いだろう。


 お漏らしの形跡の無い匂いで俺の顔に張り付いているのは、いつもどおりのシンラだ。つい最近もこの起こされ方したのに、またすぐに同じ起こされ方をするとは思ってなかった。


 今日は、両手にミーシャたちが張り付いているので、シンラを動かすすべが俺にはない。


 せめてもの抵抗で、表情筋をフルに使って顔を動かす。シンラがくすぐったくて起きないかと思ったが、反対に手でバシバシ叩かれた。それでも起きていないのだから、困ったもんだ。


 子どもたちが起きていないのは、いつもより夜更かしをしていて、俺がいつもより早く目が覚めたからだ。


 俺の起きた原因は息苦しさだけでなく、昨日ほとんど体を動かしていないからだ。一番動かしたなって思うことでも、ゲームで遊んでいる時にシンラがぐずって、あやしながらゲームしたくらいだな。


 その時の順番だったスミレは、半分寝てたからあてにならなかった。プラムとシオンは、何とかしろよ! みたいな視線で俺を見てきたためあやそうかと思えば、もうすぐで倒せる強敵に手を抜かないでと、ミーシャたちに怒られながら必死になったあの時かな。


 息苦しくはあるが、表情を変えてある程度呼吸のしやすい表情を発見したので、無理に起きる必要もない。それに、少し力を入れて呼吸をすれば空気が吸えるし、誰か起きるのを待とう。


 …………


 寝れないのに目を開けても真っ暗で、呼吸もしづらくて、体も動かせないとなると……体感で30分が限界だった。実際に30分かは分からないが、あまりにも苦痛だったので、右手をゆっくりと動かして起こさないように……


 ダメだった。右で寝ていたのはウルだったらしく、眠気眼を擦って様子を把握している気がする。


 俺が動いた理由が分かったのか、ウルがシンラをそっと抱きかかえて……移動させられなかった。


 俺の顔の左右にプラムとシオンがいることは分かっていたが、その2人がシンラの事を掴んでいるようで、持ち上げることができなかったようだ。


 実際には見えていないので、どんな状況なのかは正確には分からないが、たぶん間違っていないと思う。


 困っている雰囲気がするが、ミーシャたちも起き始めたので状況を説明して、スライムたちにも協力してもらいシンラたちを移動させてくれた。


 俺の顔の代わりに、スライムを置いてそこに張り付かせた状態で、プラムとシオンがシンラの服を掴んでいる状態だな。それにしても、俺の頭の上あたりで寝てはいたけど、何でシンラは頭の上にいて、プラムとシオンは俺の顔の左右にいたんだ?


 お前さんたち、普段は寝相がいいはずなのに、こういう時だけ俺の事をイジメてくるよな……


 それにしても、相変わらずシンラの事が好きな2人だな。


 4人にお礼を言って時間を確認すると、まだ6時前だった……寝て5時間くらいしか経ってない。


 ウルたち4人はもう少し寝るようで、そのまま4人で引っ付くようにして眠り始めた。この子たちも仲がいいな。普通、俺のような地位でこれだけの子どもがいれば、領主の座を巡って……みたいなことがあるかもしれないが、この子たちには全くその様子がないよな。


 一番上のウルは、領主の座には興味なく、俺を補佐するためにいろんな勉強をして、一番の候補であるシンラの手助けをするつもりのようだ。俺的には、ウルが継いでも誰にも文句は言わせないけど、本人にその気がないので保留となっている。


 グリエルやガリアも、後継者はウルでいいのでは? と言っているが、本人が嫌がっては話が進められないな。


 ミーシャ、スミレ、ブルムの3人は、冒険者になると言っているし、そのために従魔としてフェンリルの子どもたちを付けているし、一緒に訓練をしたりしているもんな。今回は連れてきてないけど、今日家に戻ったらすぐに合いに行きそうだな。


 一番の候補のシンラは……現状は良く分かっていない。プラムとシオンは、自分が鳴るとしたら絶対にシンラにさせると思われるので、やっぱりシンラが有力候補だろう。これからも子どもは生まれるだろうし、シンラが後継者になるとは限らないが……なんやかんやで苦労人のシンラが俺の後を継ぎそうだな。


 シンラが領主で、ウルがグリエルたちの立ち位置に来て、プラムとシオンが秘書ってところかな?


 プラムとシオンが大きくなって、シンラから離れたら話は変わるが……今の所その片鱗すら見られない。さすがに兄妹で結婚はできないから、いずれはなれるだろうとは思うけど、いつになるのやら?


『そんなあなたに耳寄りな情ほ「そういうのいいんで、帰ってください」……おうふ、相変わらず容赦のないぶった切りね。でも、今から話すことは聞いておいた方がいいわよ。聞かないで後悔することは無いと思うけど、かなり重要な事よ』


 ……あまり信用できないが、聞いておいた方がいいような気がする。


『信用できないとは失礼ね! まぁいいわ。今兄弟で結婚って言ってたけど、同じ母親から生まれなければ、その子たちは赤の他人と言ってもいいほど、血のつながりは無いわよ』


 ん? 意味が分からん。俺の子なのに何で血のつながりがないんだ? 妻たちが浮気したなんて考えられないし、アホな事言ってんじゃない。


『そういう事じゃないわよ。あんたは、ダンジョンマスターって言う種族なのは話したわよね? 人間でもあるんだけど、本質的には魔物に近いのよ。生まれとか魔石の話じゃなくて、生態がというべきかしらね……行ったら悪いけど、ゴブリンやオークに近いわ』


 はぁ? ぶっ殺すぞ! 誰でも彼でも犯すような外道じゃないんだが?


『とっかえひっかえって意味では、あまり変わらないと思うけどね。でも、そういう訳じゃないの。ゴブリンやオークたちは、血の濃さなんて関係なく交配できるでしょ? 血が濃くなって、障害が出る要素がないのよ。そういう意味で、近いって言ったの』


 ……可能不可能化は置いておいて、俺のクローンを作って男女ができて、人工授精でも何でもいいから代を重ねても、血の濃さで起こる問題が何もないってことか?


『理論上で言えば、そういう事ね。まぁあなたのクローンは、どんなに頑張っても作れないけどね。あなたの血は、なんにでもなることが可能って事よ。でも、片方がダンジョンマスターではないから、極々低確率で子どもが障害を持ってしまうこともあるわね』


 聞けば聞くほど良く分からん存在になってきたな……今までも良く分からん状態だったけど、更に分からなくなったわ。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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