2216話 空回りするシュウ
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子どもたちの好みは大体把握した。
一番反応が良かったのがマチュピチュ……いわゆる、遺跡のようなものでダンジョンっぽく見えたからだ。この傾向は二番目に反応の良かったピラミッドからも伺える。なので子どもたちには、世界各所のダンジョンっぽく見える景色を並べてみよう。
後は、不思議な色合いをした景色も好きそうだったので、時間でそういう風に見える景色を作ろう。これに関しては、全部ダンジョンマスターのスキルに頼る必要があるので、活躍してもらおう。
後は変わり種で、夜にネオンで作った絵を見せてみよう。っとなれば、日本のイルミネーションの景色を作って見てもいいかもな。前に見た時に、年毎のイルミネーションに区切られて召喚できるようになっていたので、いくつも召喚してみよう。
これなら妻たちも喜ぶかもしれないしな。妻たちは、景色でも楽しむことができるので、紅葉とかもいいかもしれないな。
日本でキレイと有名な景色を、いくつも召喚してみよう。ただ、船の上から見るという条件があるので、少し工夫をしなければならないだろう。
清水寺もあの光景そのものを召喚してもいいかもな。マイワールドのダンジョントンとして召喚するから、建物の維持なんて考えなくてもいいからな。たった1回だけかもしれないけど、妻や子どもたちに楽しんんでもらうために全力を出そう。
休むように言われたけど、俺が好きなことをしているから、休みと変わらんだろう。色々計画を立てた後に、作業を開始することになるかな。
景色を厳選するために、情報誌をいくつか買っておこう。
後は……紅葉の谷を船で通り過ぎるのもいいよな。なんかのテレビで、左右に紅葉のある川を船で下っていくシーン。あの景色は見てみたいと思ったんだよな。
他にも、雪景色もいいな。列車が走っていて、両サイドが銀世界の綺麗な景色。線路を川に変えて船¥が通れるようにするのも悪くないか?
それなら、電車から見てきれいな景色も、いくつか召喚できそうなところもありそうだな。
そういえば子どもたちが離れていったが、どこにいったのだろう? そんなことを思って周りを見ると、ウルとミーシャたちは、4人で集まってタブレットを見ながら何やらお話ししている。シンラたち3人は、スライムで遊んでおり、たれナンチャラみたいになっているな。
可愛いのでいいのだが、日本でそんな光景を見れば、虐待でもしているように見えるような光景だ。
妻たちは……今日は、話し合いで終わりそうなので、帰るのは明日になりそうだ。もし何かあるなら、ゲートで来ても問題ないから適当なところで終わりにしてくれよ。
関係各所に連絡をして、後は基本的にレイリーたちが色々を指示するから、それにしたがうようにお願いしておかないとな。今でも大半はレイリーが指揮をとっているのだが、最優先は俺の命令となっているので、その優先度を変えておく必要がある。
いなくなるので、周りに認識させるためでもあるんだよな。優先度が変わっても、緊急事態になれば俺の命令が優先されるからあまり関係ないのだが、通常時の命令はレイリーが優先されるようになるので、俺が無茶振りすることは出来なくなる。
いくら俺の指示でも、仕事内容に反する場合は、俺の指示より現状の仕事が優先されるようになっている。
軍規でもそういう風になっている。上級士官は、この優先度を叩き込まれており、緊急事態……有事でもない限りは、軍規を優先できるように指導されている。
それに対して、一般兵は優先度が変わったとしても、俺の指示に従ってしまう方が大半だ。このランクの兵士たちは、軍規を覚えていてもそれに従うことができない事が多い。頭でわかっていても、体が自分の指示に従わずに、上の命令に従ってしまう。
軍なら上官の命令に従うのは問題なく、そのまま従えばいいのだが、優先順位が変わった状態で俺の指示に従うのは、よろしくない。
トラブルにしないためにも、優先度を変える必要は無いと思われるが、トップの俺がいないのに最高命令権があるのは、よくない事なのだ。俺の配下にある軍では、現場の最高指揮官に最上級の命令権がある。
現場と言っても、すぐに指示の出せる位置で待機しているのであれば、俺が最上級の命令権があっても問題ない。実際にそういったシーンは何度もある。だけど、今回みたいにすぐに指示ができない位置に行く場合は、これを変えておく必要があるのだ。意味があるないではなく、そうしなければならないという軍規だ。
普段のレイリーには、死を強要するような命令は出せないが、この状態になった時はそういった指示まで出すことができる。できるだけであって、そんな命令を出すことはまずありえないが、本当に緊急事態で多くを生かすために犠牲を必要とするなら、そんな命令を出すことがあるだろう。
大を生かすために小を殺す……大きな集団、国であればそういった命令が出るのは当たり前だ。それは俺の傘下でも同じだ。
ただ、俺には取れる方法が沢山あるので、出す機会がないだけだ。DPで無限ともいえる数の魔物を召喚できるのだ。俺がいれば、犠牲を無くすことも可能である。
そんな俺がすぐに連絡の取れない位置にいるので、しっかりと最上級の命令権を移しておく必要がある。
なんかはやる気持ちを抑えるために準備を始めているのに、反対に色々考えてしまいその様子を見た妻たちに、ゆっくりしておきなさいと怒られてしまった。
後の準備は俺ではなく、妻たちが全て代行してくれた。俺が指示を出せない時や委託している時は、妻たちが俺の代わりになるので、代行することも問題なかったりする。
日本でもアメリカでも国のトップの配偶者にそれほどの力は無い。それはこの世界でも同じなのだが、俺の傘下に限っては、妻たちがナンバー2になるので、そういった事が可能になる。
だって、戦っても勝てる相手ではないし、知識面にしても指導者としても、かなり水準が高いのだ。結果的に物理的に従わせることができるから、逆らう相手がいないというのが現実だったりする。それでも、文句を言う人間は上層部にいないので、問題は無かったりするんだよね。
仕事を取り上げられたので、俺はシンラたちとずっとダラダラしていた。
シンラは俺のお腹の上で、タレなんちゃらみたいになったりして、楽しんでたな。
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