表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2205/2519

2205話 俺は俺で頑張る

アクセスありがとうございます。

 話し合いが終わるのはいつだろうか? そんなことを考えて、2日目を過ごしている。


 レイリーにも特にすることは無いと言われていたので、完全に暇な時間になってしまっている。子どもたちの相手でもしていようかとか考えたが、話し合いをしているはずの妻たちが、しっかりと面倒を看ていたため俺の出番は無かった。


 今日面倒を看ているのは、年少組の子たちと土木組のみんなで、教師と生徒の比率がすごい事になってるな。そんな事もあってか、臨時で魔法教室のようになっている。


 ダンジョンでもないので、1日で魔法が使えるようになるわけではないのだが、勉強することには意味があるんだよな。魔法には知識が重要になってくる場面もあり、疎かにできない部分だ。その中でも基礎は本当に大切なので、興味のある子たちにしっかりと教えている。


 俺が行くと邪魔になるので、俺は拠点を離れた。妻たちの監視は無いが、しっかりと聖獣たちは連れている。


 俺が目指すのは、レイリーの所だ。


 仕事は無いのに来られたら迷惑だろうが、拠点にいてもすることが無いので、司令部に突入するかたちだな。突然やって来て、粗探しする嫌な上司みたいに言えないか心配だが、そんなことをするためじゃないから多分大丈夫!


「押しかけて、すまんな。拠点にいづらくなったからこっちに来た」


「はぁ、シュウ様の仕事は無いと言ったのに、先触れもなしにこんなところに来て……理由がいずらいですか。来たからには、シュウ様は何か目的があっての事ですよね?」


「特に大きな目的は無いけど、空いた時間があるから、駐屯地で困っていることがないか、不満が出ていないかの確認だな。今日中にできる事なら対処してしまいたいなって考えてる。普段使っている街の施設とは全然違うから、改善してほしい所とかあるだろ?」


「ちょっとお待ちください」


 レイリーは少し考えてから、俺に待つように話してきた。その後に副官2名に何か指示を出すと、走って司令部を出ていった。


「一応、不満など上がっている部分はありますが、大半が街ではないためどうしようもないようなことです。それに、ここにきている兵士たちは、それをある程度理解していますので、長期間ここに留まるために出る、愚痴のような物ですね」


 そう言ってレイリーは話し始めた。


 街なら休みの日に買い物に出かけたり遊んだりできるが、ここでは完全な休みはほとんどなく、あっても特に何もできないので、不満が溜まっている感じだとのことだ。


 買い物はともかく息抜きできる場所がないから、その対策はしてあげられないだろうか?


 そんなことを考えていると、副官2名が紙の束を持って帰ってきた。


 紙の束を指令室にいる士官たちが大急ぎで確認していく。


 確認している紙の束は、目安箱のように設置されていて、色々な意見を書いて中に入れておく物から取り出してきた物らしい。


「ん~、やはり確認してみますと、娯楽関係についての不満が多いですかね。今はまだ戦闘などを行っていないので、完全な休みが週に1~2回はありますが、することが無いので結局訓練をしている感じですね」


 地球で考えれば、発散するところが無くて、現地の人間で色々な意味で遊ぶやつらが出てくるんだっけ。軍規によって縛られていたとしても、結局のところ逸脱する兵士が出てしまうんだよな。


 特に戦争中の男たちは、色々と溜まるらしく、現地の女性で発散するとかな。全世界で問題になっている事だな。


 もっと昔の話になれば、女性に人権の無いような時代もあって、物のように扱われていたとか……


 俺の軍でそんなことをすれば、すぐに物理的に首が飛ぶかホモークたちの所に送られるので、逸脱するような兵士はほとんどいない。ほとんどといったのは、過去に数回あったのだ。


 その時は、レイリーが首を飛ばすか、周りの者が取り押さえてボコボコにされた後、ホモークたちの部屋に送られたと報告を受けたな。


 ホモークの部屋に、何人くらい性犯罪者が収監されているんだろうな。あいつらが活動を始めてかなり時間が経ってるし、それでも外部から来た人間のトラブルが減らず、数がどんどん増えていっているはずなんだが……


 俺はそこまで考えて、思考を放棄した。


「やっぱり息抜きできるような場所が必要か……」


「他の軍ならもっと過酷な生活環境ですが、このように街から離れた場所に駐屯地を作って、そこに留まることはありませんからね。こっちは、環境はいいですが街からそれなりの距離がありますからね。それに、軍が街の近くにいると、デメリットもありますからね」


 はて? どういうことだ。


「簡単な話ですよ。戦争になるようなら、万単位の兵士たちが街の近くに集まりますよね。気が大きくなるとは違いますが、軍人が街の人間に手を出したりして、治安が悪くなるんですよ。特に、貴族の子弟なんかは質が悪いですね」


 そこまで聞いて、先の話を聞かなくても理由が良く分かった。


 貴族の子弟は、自分たちが特別であると、何の疑いもなくそう信じているのだ。そして実力が無くても軍の中で上の立場にいることが多い。そのためか横暴な態度をとったり、国民は俺たちに奉仕するべきだ! みたいなアホな考えが沸いてくるのだ。


 その結果、乱暴される女性や、面白半分に半殺しにされる男性。取り締まるにも、軍の人間は取り合わず放置する。さらに行動がエスカレートする場合もあるんだってさ。


 こういった状況になると、街の人間は家に閉じこもり息を殺して生活することも多いのだとか。娼館に行っても、金を払わず乱暴をして、娼婦たちを傷付けるのが当たり前だったりするんだとか。


 締め出され、街でどうにもならなくなった結果、戦争先で爆発させることになり、軍の上層部が毎回頭を抱えるまでが1セットだとか……頭が悪いにもほどがあるな。


 やってることは犯罪なんだから、さっさと捕まえて殺すべきだろ。殺すのがやりすぎなら、軍人の犯罪を罰する施設にでも突っ込んでおけってんだよ。それ以外の問題を起こすのは目に見えてるんだからな。親族に偉い奴がいるとか関係ないだろうに。


「レイリー、ちょっとグリエルたちに相談してくるから、普通に行動しておいてくれ。何かしらの対策は練ってくる」


 俺が勝手に決めて実行するには、問題の多い内容を思いついたので、グリエルたちに相談しに行くことにした。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ