2191話 お風呂も一苦労
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夕食も終わり、いつもより遅い時間だったので、ミーシャたちがシンラたちをお風呂に連れていってくれるみたいだ。でも、妻たちはあっちで騒いでいるので、つきそうメンバーがいなかった。土木組は……そう言えばどこにいるんだ?
そんなことを考え辺りを見渡すと、東屋から見て妻たちの向こう側にもう1つバーベキューエリアが作られていた。妻たちとしゃべっている子もいるが、仲間内でまとまっている子たちの方が多いな。
あの子たちも今日は食事を楽しむだろう。となれば、やっぱり俺が一緒に入るか。子どもたちと俺だけってことはほとんどなかったから新鮮だな。
グリエルたちに子どもたちを風呂に入れてくると言ったら、上がったら戻って来いってさ。まだゲームをする気らしい。仕事は大丈夫なのかと思ったが、今日は金曜日に当たる日で、いつもなら別宅へ行く日だったらしい。それがここになっただけの話だとか。
俺の仕事は……明日は午前中休みにしてあるから、昼までに起きれば問題ないとアマレロに報告を受けた。
了解了解。子どもたちの面倒を見終わったら、戻ってくるから酔いすぎんなよ!
シンラたちはお腹いっぱいなので、自分たちの足では歩こうとせずに、スライムで移動を始めようとしたので、俺が3人を抱えて連れていくことにした。ミーシャたちが俺の船頭を指定くれるみたいだ。
ウルは、ブラウニーたちから着替えを受け取ったら、合流することになった。
ディストピアの家なら、ランドリーで働いているブラウニーたちが、入浴中に着替えを準備してくれるのだが、ここでは着替えは自分で持って行くようにしている。それを、ウルにお願いした。
スライムたちは乗らなくても、勝手についてくるので放置しておいて問題ない。他の従魔たちは、ここでは入れないので、シャワーが浴びたかったら、従魔たちのために作ったマイワールドで、水圧の強いシャワーを浴びに行っている。
子どもたちとは入れないなら、お風呂に入らないとか言い出しそうな従魔たちだが、あまり獣臭くなると「くちゃい」と言われるので、こっちに来てから定期的に入りに行っている。
一番最初にくちゃいって言われたクロは、気絶でもしたのかと思うような倒れ方をして、一瞬焦ったんだよな。でも、その気持ちわかるぞ。俺もミーシャたちに臭いって言われた時は、膝の力が抜けて思いっきり強打したからな。
シンラたちはお風呂場についても、自主的に動こうとはしなかった。今日はいつもより多く食べたのかね? デザートを抜くと、大体45分ほどか……ちょっと早いかもしれないけど、この子たちが寝る時間を考えると、今お風呂に入れておかないと、浴槽で寝そうだからな。
うちの子たちは俺に似ず、規則正しい生活を送っているので、今日お風呂から上がるであろう時間の22時には、寝ていることもよくあるのだ。それを考えると、先延ばしにするのも難しいのでこのタイミングである。
シンラの服は俺が脱がせていると、スミレとブルムがプラムとシオンの服を脱がせ始めた。慣れた手つきで、2人の服を脱がせると自分たちも服を脱ぎ始めた。ミーシャは、ウルが持って来てくれた着替えを、みんなに配った後に脱ぎ始めた。
俺も脱ぎ終わり、シンラを抱えてお風呂場へ! プラムたちがいないのは、シンラがいても裸では抱かれたがらないので、スミレとブルムが抱っこしている。身長的にちょっとおかしなことになっているが、力が強いので問題なさそうだ。
普段なら自分で歩くのに、お腹がいっぱいだから歩きたくないみたいだしな。
シンラを洗ってあげようと思ったら、ミーシャたち3人がシンラたち3人の体を洗ってくれるみたいだ。俺はウルが洗ってくれるらしい。
髪の毛は俺が洗うより丁寧に洗うため、いつもより時間がかかった気がする。背中を洗ってもらったら後は自分で……隣にいるシンラを見ると、泡で遊んでいた。全身泡まみれにして何がしたいのか。
ウルたちは、俺がシンラたちを湯舟に入れるために、始めに洗ってくれたみたいだな。
湯舟の補助にはスライムたちがいるので、そこまで心配することは無いが、見守らないという選択肢は無いので一緒に入ることになる。いつもお手伝いをしてくれるスライムを呼んで、そこにシンラたちを乗せていく。
手足をバタバタさせて、何が楽しいのかキャッキャと騒ぎ出した。先ほどまで動く気もないといった様子だったのに、変わり身の早さは凄いな。
自分たちの体を洗い終わったウルたちも、湯舟に浸かりに来た。シンラたちはスライムの活躍で腰から下を基本に、冷えてきたら胸のあたりまでつかるといったように、接している部分でシンラたちの状況を判断して、自主的に動いてくれるので、本当に助かるな。
湯船につかると、4人が俺に今日何をしたか報告をしてくる。みんないっぺんにしてくるので少し困ったが、スキルのおかげかステータスのおかげか、4人くらいなら何とか聞き取ることができる。
聖徳太子が、10人の話を聞き分けた……みたいな逸話があったが、本当に可能なのだろうか?
諸説あるが、一説に、10人同時ではなく語学に秀でており、色々な国の人たちと話すことができたため生まれた逸話とも言われている。人間バイリンガルならぬ、マルチリンガルだったのだろう。今の俺なら同じようなことができるけどな! スキルってやっぱりすげえ。
そもそも、摂政の地位にいる人がいる場所で、10人も同時にしゃべるという状況が意味不明だ。日本の国会みたいに、野次を飛ばしているのであれば、聞き分けたとは言い難い。
状況を考えるに、可能性としてあげられるのは、聖徳太子が出待ちをされてそこで、人の話を聞くくらいしか、10人が同時にしゃべるという状況は無いだろう。ただの雑談をしている時に、他の人たちの会話を聞き分けるということも、立場的に考えると可能性は低いのではないだろうか?
なので個人的には、他ヶ国語を話せたという説に1票入れたいと思う。
っと、適当なことを考えていたら、真面目に聞いて! とミーシャたちに怒られてしまった。シンラが何故か笑っていたので、魔法で小さな水玉を飛ばして額に当ててやったわ!
まぁ、そのことについても怒られたけどね。シンラ、良く分からんがその顔ヤメロ!
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