2156話 戦闘方法の確認
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「……では、シュウ様たちには、ラディッツの方向から敵意を隠した状態で、集団行動してもらうということでよろしいでしょうか? 土木組のメンバーにも手伝ってもらうのは気がひけますが、どうやら乗り気なようなので、協力お願いします」
俺たちがどうやって訓練するか話している時に、土木組の子たちも興味を持ったのか話を聞いており、自分たちも参加したいと手を上げてきたので、参加を許可することとなった。
流れは簡単で、俺と妻たち、土木組が完全武装状態でラディッツから駐屯地へ向かうコースを歩き、軍の斥候か監視している兵士に姿を見せ、そこからの対応をレイリーたちはドローンや無線で確認するそうだ。
対応の速さや、陣形、非戦闘民の誘導など、色々な評価項目を作って全体は部隊毎に評価するつもりらしい。さすがに3人では評価しきれないので、特別にグリエル・ガリア・ゼニス・その他部下たち数名をここに連れてきて、相談しながら評価をするそうだ。
一応、この島に兵士たちも避難してくる人たちについてくるわけなので、地下室を作ってそこに評価する人間が入れるように広く作った。ダンジョンを監視しているスプリガンたちの部屋を模して、複数の映像を同時に映し出せる画面なども準備している。
ドローンに関しては、ゴーレム化して自動で撮影できるようにしている。口頭支持でもコントローラーによる操作でも問題ないように調整し、兵士たちが確認できないような距離からの撮影となっている。
魔改造による望遠性能の上昇が本当にヤバい。そこそこの値段のドローンのカメラを魔改造してみた所、天体望遠鏡かと思うほどの性能を発揮して、ビックリしたわ! そのおかげで、ドローンでの監視ができるようになったのだから、良しとするべきだろう。
開始は、昼食後の14時頃を目安に移動を開始する。理由は昼食前だと、昼食の準備にも夕食の準備にも問題が出るからだ。この時間であれば、夕食の準備を早めに済ませておけば、訓練をしても問題なく夕食をて帰京できるという、ブラウニーたちの助言によるものだ。
兵士たちだけだったら、思い付いてすぐに! というのも問題ないのだが、今回は訓練に突き合わせてしまう一般人もいるので、そこら辺をしっかりと考慮しなければならない。後は、ケガ人が出ることを想定して、適切な場所に治療師たちを配置できるかも、今回の訓練のミソになってくる。
前線に出すのはまずありえないが、後ろすぎるのも問題がある。バランスが問題だが、いつでも移動できるようにして、戦闘区域に入る少し手前をしっかりと選択できるか、結構重要になってくる。
前線に出るのは、軍の衛生兵だ。この中には治療師もいれば、応急手当しかできない者もいる。だけど、後方に運ぶまでに死なないように、適切に対応することが求められるので、かなり度胸のある部隊ではあるらしい。
人の生死を前にして、的確に動ける人間はそう多くない。場数もそうだと思うが、対応できるという自信がなければ、どんなにレベルが高くても意味をなさない場所だ。
俺なんかは、魔法でも問題ないし、魔法薬だって持っているので、自信があるないではなく、死んでいなければ助けられるという事実で動くことが可能なので、ノーカンである。正直なところ、この2つが無ければ現場でオロオロするだけだろう。
監視体制も整い、こちらの攻める計画も問題ない。後は明日の14時になってからだな。
途中で迷惑をかけないように、夜にやるのはどうかという話も出た。訓練としては夜襲を想定できていいものではあるが、それなら今回出なくても行う方法はいくらでもあるので、一般人に協力してもらってできる今回は、可能な限り兵士たちに負担をかける方向で作戦が建てられた。
最後に、
「どこまで戦闘をするつもりなのかを考えないといけないですね。訓練で死亡者はありえませんが、絶対ではないですからね。どうしますか?」
「こっちからの魔法は、質量系で即死するような魔法は使わないようにして、こちらの武器を非殺傷武器にしておけば大丈夫じゃないかな? そうすると……土木組のできることが減っちゃうけど、大丈夫か?」
「そこらへんは気にしなくでも、大丈夫です。私たちも、土魔法しか使えないわけではないので、火も水も風も問題ないですよ。土に比べれば練度は低いですが、威力を落とすのは簡単なので、指示してもらえれば適役をこなしてみせます」
土木組も成長しているんだな。土だけじゃなく、他の魔法も勉強しているんだな。それに相棒のウルフたちが前衛を務めるから、この子たちは守りに集中して、隙があれば攻撃できるように訓練はしたからな。戦い方のバリエーションが多くなってそうだ。
っと、また脱線しているな。
全員が魔法を使える集団というのも変だが、少人数で駐屯地へ攻め込むつもりなのだから、ある程度強くないといけないよな……かといって弓だと、当たり所が悪ければ死んじまうしな。鏃に細工をすれば、それが刺さらないかこうだとバレたら、訓練としての緊張感がなくなる。
こう考えると、攻め手ってかなり制限されるんだよな……
もう少し時間があるから、戦い方も考える必要があるな。
とりあえず、ブラウニーたちには、明日内密に調理関係の人たちに話をしてもらって、治療師の人たちには妻たちから話をしてもらおう。
俺は今からお風呂に入るから、みんなも何か方法考えてみてほしい。俺が出てきたら意見を聞かせてくれよな。
さて、俺はお風呂に入ろう。
問題は、遠距離攻撃方法の仕方なんだよな。近接攻撃は、非殺傷の武器を使えば問題ないからいいが、遠距離攻撃には非殺傷をつけても、矢には効果が乗らないし、矢には非殺傷が付かないからな。矢を加工するしかないんだよな。
威力が下がる方法か……ん?
そういえば、銃は全体的に威力が下がるんだったな。火薬で矢を撃ち出したら、弾あつかいになって威力が下がらないかな? 銃と判定されれば、兵士たちを殺すことはまず無理だからな。
そこらへんの街の兵士なら、ワンチャン死ぬやつがいるけど、レイリーに鍛えられている兵士たちに、死ぬやつはいないだろう。それなら問題ないけど……弓みたいに微調整は無理だな。
最低でも普通の兵士が矢を放つ速度で連射をできないと、武器としては成立しないよな。弾は先が平らな物を用意して、矢を銃身に自分で装填するか? でもそれだと、矢の羽根が逆立って使い物にならなくなるか……
それなら、クリエイトゴーレムで、弾頭を矢に付け替えたものを自動装填できるようにするか? そうすれば、矢の打つ速度は何とかなるけど……弾の準備が大変か?
バザールに任せればいいんじゃね?
なんか疲れてきたから、思考が適当になってきたな。
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