2117話 少しトラブルはあったが平和だ
アクセスありがとうございます。
ブラウニーたちが呼びに来た時間は、俺たちがシャワーを浴びてから朝食に行くと、ちょうどいい時間だった。こういう気配りを見せてくれるブラウニーさん、マジで優秀過ぎる。着替えも準備されていて、至れり尽くせりである。
ただ、何で俺の服の上にシンラが座っているのだろうか? ふくれっ面をして、こっちを見ている。
あやそうにも汗をかいているので、抱きかかえれば全力で嫌がるだろう。人には、オムツの中に漏らした状態で、顔にへばりつく癖にな……あ、オムツなら匂い以外の被害はないか。汗だと、色々つくから一緒にはできないな。
ふくれっ面になっていても、両サイドにプラムとシオンがいるので、何か様にならないな。でも、シンラにしがみついてないと思ったら、俺の服で遊んでるんだが……しわくちゃになるから止めてくれよ。
あの子たちの力では破けないだろうが、ガッチリ握りしめてぐいぐいやってたから、正直シャワー浴びて戻ってきた時の服が心配だ。
軽く汗を流してサッと体を洗う。さっぱりしたところで、体を拭いて外に出ると……シンラたちの姿が無くなっていた。妻の誰かが連れて行ったのだろう。そして、俺の服は……やっぱりしわくちゃになっていた。
どうしようか悩んでいると、ブラウニーの1人が変えの服を持って来てくれた。この予想をしていたようで、少し古くなった着ていない服をここに置いていたそうだ。言われてみれば、少し前に着てた服な気がするけど、言われても混乱するレベルには分からん。
そんな服を何故持っていたのか疑問はあるが、突っ込んだところで教えてもらえるとは思わなかったので、無視することに決めた。
朝食は、ビュッフェ形式のいつものパターンだった。メニューは、何故か中華が多めだった。俺は朝からヘビーな物でも食べれるけど、無理な妻たちもいるけど、大丈夫なのだろうか?
中華が中心でも、全部が中華ではないので問題ないとさ。個人の注文で時間のかからないものであれば、さくっと作ってくれるのが、ブラウニービュッフェのいいところだ。
俺は朝からガッツリコッテリで行きますかね!
白米に麻婆豆腐、青椒肉絲、酢豚、中華スープとヘビーな物を選んだ。待機していたブラウニーに、サラダをお盆に乗せられた。ドレッシングは……青じそドレッシングでよろしく。
席について、サラダから食べていく。うむ、ドレッシングが美味いからサラダもすすむね。おかずの味が濃くてごはんもすすむ。朝からなんか幸せな気分だな。
朝食に幸せを感じながらゆっくりと食べていると、シンラたちがいつものようにおかずの取り合いを始めた。盛られている物は一緒なのに、何でプラムとシオンは、シンラの皿からおかずを取ろうとするのかね? 隣の芝生は青いってか?
「味はまったく同じだから、それはさすがにそれは違うんじゃないかしら? ただ大好きなシンラのおかずが、食べたいだけなんじゃないかしら?」
近くにいたピーチが、そう言ってきた。
プラムの母親のピーチには、何か分かるものがあるのだろうか? そんなことを考えていると、首を左右に振った。さすがに子どもの考えていることは分からないとさ。でも、こだわりを見せることから、何かしらの魅力を感じているのだろう……という話になった。
初めの頃はシンラが防いでいたが、最近になって取られる回数が増えてきたな。プラムとシオンが連携を取り始めたせいかね。取られたら、その分2人の皿から取り返しているのだから、行儀は悪いけど食べる量は変わってないんだよな。
プラムとシオンは、自分のおかずに無関心なのか、シンラがとろうとしても防ごうとしない。むしろ、自分の取ったおかずは、シンラ側に寄せて取りやすくしているな……わざわざ、そんなことをする意味があるのかね?
疑問に思うが、プラムとシオンはそれで満足しているし、シンラも自分の分を取り返せて満足しているので、問題はないという事でいいのかな?
ミーシャたちの方は……朝からしっかり動いたからか、いつもより多めに食事を食べてるかな? ブラウニーが頷いているので、量は多めらしい。この3人は自分で食事を選べるので、自分の食べたいものと野菜のバランスを考えて盛り付けているな。
バランスが悪ければ、ブラウニーから助言が入るので、それに合わせて自分の食べたいものを選んでいるみたいなので、健康面の問題は無いだろう。
のんびりとしていると、ブラウニーたちが何やら運んでいる。そして机の上に、ポンと置かれた。なんだこれ? 野菜スティックなのはわかるけど、何で俺の前に置くんだ? 朝はしっかり食べたけど……もう少し食べておけってことか?
「ご主人様は、このままここで待機してもらいますので、何か食べたくなったら、これをつまんでください」
ん? 俺の予定が決まっているってことか?
理由は教えてもらっていないが、ここで待っているように言われたので、ニンジンスティックをパクつく。
視線を感じて横を向くと、シンラたち3人がこっちを見ていた。珍しいな、プラムとシオンが俺の食べている物に興味を持つなんて、キュウリ3人の目の前にだして、左右にゆっくりと動かすと、3人が子猫の動画みたいに視線を動かした。
こういう姿は本当にかわいいんだよな。
よし、俺の好きな味噌マヨネーズにディップした物をあげようじゃないか! 初めにシンラの前に出すと、すごい勢いでかぶりついてモグモグしている。次に両手でプラムとシオンの前に出すと、シンラと同じようにかぶりつく。
まだ欲しそうにしているが、食べさせ過ぎるとお腹を壊してしまうので、ブラウニーたちの許可を得てからだぞ。
朝食を多めに食べたので、しばらくは食事は控えるように言われてしまった。俺の足に当たるのは止めてくれ。文句を言うならブラウニーにするんだ!
それで動きを止めるのは、どうかと思うぞ……
しばらく、下の子たちと戯れていると、ガチャガチャと音が近付いて来た。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
ブクマや評価をしていただけると幸いです。
これからもよろしくお願いします。




