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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1979/2519

1979話 報告と子どもたちの成長

アクセスありがとうございます。

 俺が帰ってきてから6日目、俺がこの世界からいなくなった期間より時間がかかったが、娘たちがやっと俺から離れて勉強をするようになった。嬉しい反面、寂しい気持ちになるのは仕方がないと思う。


 やっと解放された俺は、庁舎へ向かう。


「やっと来られるようになりましたか。お疲れ様です。奥様方から、シュウ様がいなくなっていた期間の報告と、戻ってきてからの報告を受けていましたが、本当にお疲れ様です。こちらに来られたということは、報告ということでしょう。ガリアとゼニスをお呼びしますね」


 庁舎へ入るとグリエルと遭遇し、ガリアとゼニスを呼んでくれるとのことだ。


 15分後には全員が揃い、俺の報告が始まる。


 あの世界で起こった事と、帰ってくる前に手に入れた奴隷にした神たちの話をする。


「バザール様が暗部に連れて行った者たちは、そう言った経緯の人物だったんですね。ですが、元とはいえ神なんですよね? 大丈夫なんですか?」


 俺と同じ心配をしたガリアが、元神たちの安全性について質問してくる。


「俺も気になって確認したんだが、隷属魔法というのは人種にはかからないんだけど、魔物や半魔物にはかかるんだとさ。創造神はいったんは人間にしようと思っていたらしいんだけど、チビ神の存在値を貰って半魔物にして、隷属魔法で縛っているから、何の問題も無いんだとさ。


 強化したとはいっても、神って戦い方も知らない素人なんだよ。同等の強さを持っている暗部の鬼人たちなら、何の問題も無く制圧できるはずだしな。奴らは、ただただ頑丈に改造されているそうだ。多少力も強いだろうけど、それだけだな」


 3人が納得した様子で頷いている。


「あの者たちの事は良く分かっておりませんでしたが、バザール様よりシュウ様に迷惑をかけた張本人たちと聞いていたので、兵士たちの訓練相手や今回の事でとばっちりを受けたメンバーが、回復させながらボコボコにしてますね。それが終わったら、拷問の訓練で暗部と兵士たちの一部が拷問すると言ってましたかね」


 体が頑丈な上に、回復魔法も回復アイテムも潤沢にあるディストピアでの拷問は、常軌を逸している部分があるので、適性のある人間しかできないらしい。比較的グロテスクなことが大丈夫な人間でも、1分で疲弊してしまうほどきついんだとか。


 そう考えると、鬼人たちってすげえな……本人たちに聞けば、自分たちがされたことを考えれば、序の口ですとか言ってたけどな。聖国はどんだけ非道なことをしていたんだか……


 兵士たちの中にも適性者がいるようだが、その数は多くないみたいだな。戦闘での殺しと拷問は全く別物だから、普通は無理な人間が多いはず。


 俺は、覚悟を決めているから、俺たちを脅かす存在であれば、どれだけでも非道になることは出来るな。そうでもなきゃ、数万人単位で殺すことなんてできんわ。それに、部下たちが殺した人間たちへの責任は、最高権力者の俺が持っておくべきだしな。


 一方的に攻めてきた相手や、宗教がらみ、違法行為をしていた人間たちの責任は、自業自得で死んだ者たちがとるべきだが、望まない戦闘で散ってしまった敵兵、俺の命令の最中に死んでしまった者たちは、きちんと墓を作って供養している。


 収納系のアイテムがなければ、死体を持ち帰ることは出来なかったが、収納系のアイテムで持ち帰れるので、墓を作って供養しているのだ。特に、非道な仕打ちを受けて亡くなった人たちの亡骸は、可能な限りキレイにしてから火葬している。


 キレイにする意味は無いとみんなに言われるが、それは俺の気持ちなので、徹底させている。


 っと、最近足を運んでいなかったから、久しぶりに足を運ぶか……


 妻経由で綾乃の報告も来ているし、俺が来られなかった6日間の間に、バザールとライガからも報告が来ているので、俺の報告は確認程度のものとなる。


 3人からの質問も特になく、ここへ来れなかった間の報告があった。


「特に大きな問題はありませんでした」


「ってことは、小さな問題はいくつかあったってことか?」


「問題と言いますか、最近シュウ様を見ないとか、シュウ様の従魔たちがあまり出歩いていないとか、全部がシュウ様に関わっている内容でしたね。それでも、スライムたちは出歩いていたみたいですので、捕まって色々聞かれていたとかいう話です」


 スライムに聞いても、震えたり伸び縮みするだけだろうに……


「それ以外は、特にいつもと変わりのない一日が過ぎていましたね。シュウ様がいない間の裁決が必要な書類は、私たち3人とシュウ様の奥方たち3人以上で話し合い、裁決していたくらいですかね。戻ってきてからはしていませんので、1週間分ほど溜まっています。よろしくお願いしますね」


 1週間分か……結構量があるかもしれないな。


 これ以上報告することも、聞きたいことも無いので解散となる。


 そのまま執務室へ足を運び、書類の束を確認する。


「ん? 思ったより少ないな。厚みがないから……15枚程度かな」


 パラパラと書類をめくると、数が少ない理由が分かった。報告書は全部除外されており、俺が決裁する必要がある物だけが置かれていた。


「なるほどね。おっ? ゴーストタウンでまた武闘祭を行うのか、企画者は……テオたちか? あいつらは、海の近くに作った街の領主しているんじゃなかったっけ? それなのに、ゴーストタウンの武闘祭を企画しているのかな?」


 そう書かれていた書類を見て、首を傾げてしまった。


 グリエルたちの息子が、前の時と同じで武闘祭の企画者となって、またあの祭りをするみたいなのだが、任せている街は大丈夫なのだろうか?


 帰りに聞きに行けばいいか。


 全部の書類に目を通して、可が9、不可が3、保留が2っと。最後の1枚は、武闘祭か。


 グリエルに話を聞きに行ったら、テオたちが担当していた街は、今ちょうど引継ぎをしているようで、それが終わったらいったん戻ってきて、ゴーストタウンに行く形になるのだとか。


 引き継がれたと言ってもあの街は、テオたちの管轄になるので、様子を度々見に行くことになるんだとさ。


 グリエルたちの後任として仕事に慣れさせるために、いくつかの街を受け持つようだ。仕事のランクが上がった感じかね? 順調に成長しているみたいだな。


 武闘祭の許可は問題ないっと、あ、今回は俺参加しないからね!


 そう言うと、グリエルとガリアは苦笑していた。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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