表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1978/2519

1978話 意外な事実と子どもたちの動き

アクセスありがとうございます。

 昼食が終わり、することも無くなりのんびりとしている。世界樹の木陰にエアーベッドを並べ、隙間に落ちないように厚手のシーツをを敷いて、お腹いっぱいになったお腹をさすり、大の字になっている。


 俺の近くでは、ミーシャたちが同じような姿で横になっており、そのちょっと先でシンラも同じような姿になっている。プラムとシオンは、大の字になっているシンラの腕を枕にして、スヤスヤと眠っているな。


 この様子だと、しばらくは庁舎に行けそうもないので、伝言だけしておく。子どもたちが落ち着いたら、庁舎に向かう。と、短くメールを送っておいた。


 5分もしないうちに返信がきた。お子様方に何かがあると、メグちゃんとシリウスの御二方が暴れますので、時間をかけてでも落ち着かせてください。だってさ。確かにあの2匹は常軌を逸しているし、子どもたちを溺愛しているので、何かあったときは神界に何としても乗り込みそうだな。


 神ってどのくらい強いのか知らないけど、存在値が低ければ俺でも簡単に倒せそうだな。あの2匹に勝てるのは……創造神のじっちゃんくらいかもな。


『無理無理、あんな規格外に勝てるわけないじゃろうが』


 適当なことを考えていたら、創造神のじっちゃんから念話が飛んできた。


 無理って……あんたが作ったのに、あんたは倒せないのか?


『創造神のわしだって、全知全能ではないのじゃよ。想像しやすいたとえで言うなら、レベル1のダンジョンマスターが、成体のフェンリルとかに勝てると思うかね? わしは作り出すことに特化しておる。戦闘は苦手なのじゃよ』


 それでも、俺をどうにかできるくらいには力があるんだろ? 他の神は知らないけど、十分にじっちゃんだって強いじゃん。


『腐ってもこの世界を作った神じゃからな。存在値を使って強化すれば、お主なら何とかなるだろうな。それをするくらいなら、まだホコを作った方が安上がりなのだがな。ホコは戦う力のない神たち用の兵器じゃからの。言っておくが、わしはガチンコなら、ホコには勝てんぞい。最上位命令権があるから、自爆するように命令は出来るがの』


 マジか。あいつって、そんなに強いのか……俺たちは真正面からじゃなく、搦め手で封印しただけだもんな。1つ気になったんだけど、ホコとリヴァイアサンなら、どっちが強いんだ?


『圧倒的にホコじゃな。ホコに弱点はあるが、リヴァイアサンにはどうにもできないからのう。ホコの武器で切り刻まれて終わりよ。リヴァイアサンが逃げ回れば、勝敗なく引き分けで終わりじゃがの。あ奴らの移動速度が速すぎて、ホコでは追いつけないの』


 ここ数日で、色々なことを知ったな。


 今の話で分かったのは、同じフィールドに立てば俺でも神たちに勝てるということだ。自分たちから出張るようなことはしない神だろうが、守るための力としてのホコみたいだからな。あいつって、本来は守るために作られたんだな。


 でも、条件が揃えば使えるみたいなことを、チビ神だかが言っていた気がするけど……詳しい事を知らなかっただけかね?


 気にするだけ無駄だな。子どもたちと一緒に少し寝るかな。



 苦しくて目が覚める。シンラは何で顔に張り付くんが好きなんだろうな。やっぱり俺を亡き者にして、自分が領主に! あいた!


「まったく、またバカなこと考えて……シンちゃんがそんなこと考えて行動しているわけないでしょ。まだ小さいんだから……多分だけど、その顔に張り付きだけがあなたに対する、有効な攻撃手段だからじゃないのかな?」


 リンドが少し離れた位置で、そう言ってきた。


 そりゃそうだな。プラムとシオンは分からんが、シンラが俺を亡き者にしようと考えているわけないわな。


「プラムちゃんやシオンちゃんも、あなたを亡き者にしたいわけじゃないわよ。シンちゃんの事が好きだから助けたいだけだし、イジメるあなたを倒すために攻撃してくるだけよ」


「イジメてはいないんだけどな……シンラが俺に挑んでくるから、返り討ちにしているだけだぞ」


「この2人からしたら、イジメているように見えてるのよ。やられた振りでもしておいてあげればいいのに」


「いやな、前に1度やられた振りをしたことがあるんだが、その後のプラムとシオンからの攻撃が大変だったんだよ。俺がやられて倒れているのに、追撃で顔とかいろんなところを叩いてきてさ……もうね、それこそいじめにしか見えない状況だったぞ。当のシンラは、知らん顔するしな」


 周りにいた妻たちが、俺の話を聞いて苦笑している。容易に俺の姿を想像できてしまったからだろう。


 そして今も、顔に張り付いたシンラを持ち上げていると、助けるためなのか俺の腕や顔に攻撃をしてきているんだよな。でもな、助けようとしているシンラは、嫌がっているわけじゃなくて楽しんでいるぞ。こんなに

ケラケラ笑っているんだからな。


 何を言っても通じないので、2人の攻撃を止めるためにシンラを生贄にしよう。元々は、お前のせいでこの2人に攻撃されてるんだから、最後まで面倒を看てくれよな。


 そう言って2人の前に降ろそうとすると、シンラが必死の抵抗をして俺の手にしがみついたりしてくる。俺の所に来て悪さするくらいなら、母親の所に行けばいいのにな……必死につかまれている腕だが、軽くお腹をくすぐってやると力が抜けたので、サッと腕を抜き離れる。


 プラムとシオンに抱き着かれたシンラは、仕事に疲れた中年サラリーマンのように疲れた表情をしている。


 2人は、ほんとに飽きずにシンラに抱き着くんだな。歩けるようになってきたんだから、そろそろ離れるかと思ってたんだけど、そんなことはなさそうだ。シンラの苦難はまだまだ続くようだな。


 シンラとじゃれていた時に目が覚めたのか、ミーシャたちが目を覚まし、コロコロと転がって俺の近くに来てぴとっと体に張り付く。こんなにかわいいと、子離れできるか心配である。


 でもしばらくすると体を起こし、黄昏ていたシンラを救出するべく動き始めた。ミーシャに抱っこしてもらったシンラは、生き返ったかのように満面の笑みを浮かべている。


 プラムたち3人は姉たちに捕まり、股の間に座らせら後ろから抱き着かれているな。まるで人形みたいな扱いにも見える。それでもシンラは笑顔なので、姉たちに抱き着かれるのは問題ないのだろう。


 何やら、俺には分からない遊びを始めたので、放置することにした。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ