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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1977/2519

1977話 昼食はアレ!

アクセスありがとうございます。

 下の娘たちに噛まれ、痛いな~なんてのんびり思いながら、攻撃を受けていた。そこでふと思う。


 この子たちの歯が抜けたらどうするんだ?


 俺はじゃれあってくる娘たちに合わせて動かしていた足を、ピタッと止めた。その行動が不自然だったのか、近くにいたシェリル・イリア・ネルの3人が気付いて、どうかしたのか声をかけてきた。


「下の子たちが俺の足にじゃれついてるだろ? で、攻撃の内の1つに噛み付きがあるから、あまり激しく動かしたら歯が抜けるかもしれないって思って、こんな感じになっちまったんだよ」


 なるほど! と納得した3人は、シンラを含めて下の子たちを回収してくれた。シェリルたち3人は、子どもができるまでは一番下だったが、子どもたちができてからは、お姉ちゃんなのか母親なのか分からないが、自覚が出てきて一気に大人になった気がするな。


 思い返せば、まだ小さかった3人だが、今では立派な女性だな。成人を過ぎて大人びて……大人なのに大人びるはおかしいな。女性っぽくなって、寿命を延ばす丸薬を飲んでいる年長組の妻たちと、変わらない位に成長しているな。


 シンラを救出できて安心したのか、プラムとシオンは疲れたようで寝てしまっているな。先ほどまでくすぐられていたシンラは、シェリルの腕の中からこっちを睨みつけている。先に手を出してきたのは、そっちだからな。俺のせいじゃないぞ!


 そんな様子を見ていた他の妻たちは、全員苦笑している。


 上の子たちが寝ているから、特に何もすることがなく、ブッ君で本を読んでいるだけだった。


 昼食の時間になると、シルキーが呼びに来て「準備が終わりました」と報告がある。


 さて、今日のお昼は俺がオーダーした、庭での食事だ。ピザを自分たちでトッピングして、それを焼いてもらう、ピザバイキングとでも呼べばいいのだろうか? 100種類以上集められたトッピングに、思い思いに具材を乗せてアレンジできる。


 妻たちとも子どもたちとも話しながら、ワイワイと食事ができると思って、シルキーたちに準備を依頼していたのだ。


 食事の時間だと分かり、ミーシャたちが目を覚まし、俺にへばりつく。会場まで連れていけと、俺にしがみついているようだ。落ちないように3人を抱きかかえて、庭に足を運ぶ。


 後ろからついてくる妻たちに、ミーシャたちの靴をお願いしている。


 一番かなと思ったが、既にシェリルたちが来ており、シンラはプラムとシオンの間で、トッピングのメニュー表に「んっ!」と言いながら指を指していた。


 こいつ、自分で食べるピザを自分で作る気か!? この歳にしては賢すぎるんじゃないか? と、シュウは思っているが実のところ、シンラは雰囲気で指を指しているので、理解しているわけではない。


 御付きのブラウニーも分かっているようで、シンラの指したメニューでメインを選び、栄養バランスを考えてトッピングしてくれている。


 その左右で、プラムとシオンもシンラの真似をしている。シュウは、こっちも天才か! なんて思っているが、実際は適当に指を指しているだけだ。気を付けてみていればすぐに分かるのだが、プラムは照り焼きチキン、シオンはサラミだけを何度も指さしている。ブラウニーたちは、微笑ましそうに見ている。


 さて、俺は……やはりクワトロフォルマッジだな。トッピングもいいんだけど、俺の中でシルキーたちが作ってくれるピザで最強は、4種のチーズがバランスよく散りばめられ、2~3種類のチーズが混ざり合っている場所、1つのチーズが主張している場所、1枚で何種類もの顔を持っているピザだ。


 最初はチーズだけ? とか思っていたけど、このクワトロフォルマッジは、作り手の技量がダイレクトに反映される一品なのだ。


 前に教わった通りに作ってみたことがあったのだが、食べる前から違いが分かるくらいには、俺とシルキーたちのクワトロフォルマッジには差があったな。


 何がどうとかじゃなく、全体の雰囲気になるのだろうか? 全然違ったね。勝手な想像だけど、これが美味しい店は、他のピザも最高に美味いんじゃないかって勝手に思っている。


 個人的にクワトロフォルマッジの生地は、あまり厚みは無いがちょっともちもちとしているタイプが好きだ。マルゲリータの様なシンプルなのは、サクサク生地が好きだったりする。日本でアレンジされたデリバリーピザは、フワフワ生地がいいな。


 そんなことをみんなの前で言った事があるのだが、贅沢と突っ込まれてしまったな。でもいいじゃない! シルキーたちが喜んで作ってくれるんだからさ!


 注文しなくても、1枚目はこれを出してくれるので、席に着き娘たちが選び始める前に俺の前にピザが到着する。


 さすがに1人でこれを食べたら、これ以外にあまり食べられなくなってしまうので、近くに陣取っていたミーシャたちが一緒に食べてくれるようだ。トッピングが無いので、ちょっとがっかりしていた様子だが、そこへシルキーがミルクポットのようなものを持ってきた。


 そこから、黄金色に光るとろみのある液体がかけられる……王蜜じゃね? それを見た娘たちは、大興奮。王蜜を使った料理はそれなりに出てくるのだが、美味しいこともあるが、基本的には俺に食べてもらいたいとクインハニービーが持ってくるので、最近は俺が一緒の食卓でしか出てこないんだよな。


 今日は俺もいるし、出し惜しみなしなのかね?


 でもさ、王蜜は確かに美味いんだけど、美味すぎて他が負けちまうんだよな。それをクワトロフォルマッジにかけて、大丈夫なのか?


 なんて思っていた時期もありました。シルキーたちが不味くなるような組み合わせをするわけがない。今までクワトロフォルマッジにかけたことは無かったのだが、研究の成果でかけても味が負けずに、相乗効果で美味しくなるチーズを作り出したんだとさ。


 気が付いたら、ミーシャたちと一緒にシルキーたちを拝んでいたよ。


 それを見たシンラが興味を示し、プラムとシオンも食べたいと騒ぎ出したので、食べさせている。美味しかったみたいで、お替りを要求していたな。


 ハチミツって、小さい頃は食べさせない方がいいんじゃないっけ?


 なんて考えていたら、ハニービーが作っているハチミツはこの蜂の特性なのか、蜜には全く影響がないのに、体に悪い影響を及ぼす何かは、全て排除されているんだってさ。前にも聞いた覚えがあるな……

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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