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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1937/2519

1937話 謎が増える

アクセスありがとうございます。

 武器が完成した後に、弓についてライガに聞いてもらったが、収納できるアイテムが無いので、それなら弓より投擲武器の方が良いと言われた。麻痺毒などを作れば、接近するより安全に対処できると言われ、その通りだと俺も感じた。


 棒手裏剣みたいなのがいいかな? と思い、棒手裏剣のような物を作って、投げてみることにした。投擲スキルがLv10なのに、思ったように投げれなかった……棒手裏剣って投擲武器じゃないのか? 鹵獲した投げナイフは、思ったところへ刺さる。


 うん、ナイフにしよう。鹵獲したナイフみたいに、刀身から柄まで平べったいタイプのナイフだ。切り合うわけではないので、鋳造でも問題ないだろう。しっかりと焼き入れをして、やれば最低限使える投げナイフができるはずだ。


 自分で形を決めるのが面倒だったので、バザールに頼みリッチ経由で土魔法を使い、投げナイフの砂型を作ってもらう。そこへ鋼材を溶かし、流し込んでいく。一度に50本近く作れるらしく、2セット準備してもらった。


 薄かったりすると、作りにくいと思っていたが、そこらへんは鍛冶スキルが活躍してくれたのか、問題なく作ることができた。


 しっかりと冷え固まったところで砂型を外し、流し込んだ鋼材の確認をする。


「プラモの作る前みたいだな」


 バザールも綾乃も同意見だったのか、頷いてくれた。


 プラモデルっぽいと言ったのは、50本のナイフが全部繋がっているからだ。ナイフとナイフの間に棒が付いており、繋がっているのでそう例えたのだ。


 そこまで太くないので、サクサクと切り離していく。うむ、工具を作っておいてよかった。ニッパーみたいなのがあれば便利だったが、作るのが大変なので作ることは無いだろう。使い方が限定されているしな。


 砂型から外したナイフは、砂の跡が付いているので削らないといけないな。刀を作ったときの回転式砥石を使い、100本分のナイフを研いでいく。


「ん~……」


「何を悩んでいるでござるか?」


「いやね。スキルの恩恵があるとはいえ、このサイズのナイフを荒砥で30秒で研ぎ終わるのは、感覚がおかしくなりそうだなって。刀を作ったときも研いだ時も思ったけど、スキルってやっぱりおかしいなってな」


「某はスキルで加工の速度が上がるより、魔法の方が異常な気がするでござる。手動で研ぐのであれば明らかに異常でござるが、機械を使った加工であるなら疑問にも思わないでござる」


「機械だって1本30秒は無理じゃね?」


「1本ずつやるなら無理だと思うでござるが、機械であれば1本ずつ行う必要は無いでござるよ」


 言われてみて、なるほどと納得してしまった。地球みたいに工場生産が出来ない分、鍛冶スキルによる加工速度上昇は当たり前かもしれないな。地球の武器では、明らかに倒せない魔物とかも多いから、スキルによるブーストが無いと難しいのかもな。


 バザールと会話をしながらでも、手を止めずに1本30秒のスピードで研いでいく。


 100本を3000秒……50分で研ぎ終わらせた。う~む、やはり早いな。


 投げナイフ用のホルスターを作るか。5本1セットで収められるようにするが、毒を塗るので薬液を漏らしにくい構造にしないといけないな。後は、1本取っても残りの4本がはずみで落ちないようにしないと……うむ、こんなもんだろう。


 投げナイフは並べると、刃の部分以外は隙間の無い塊になるので、ホルスターの下側に刃の部分を刃挟むような形で、木造りのストッパーをセットしている。


「綾乃、すまんが麻痺毒用に素材を頼む。即効性を強くしたいから、あのカエルの粘液も一緒に出してくれ」


 俺が言ったのは、パラライズフロッグと呼ばれる、伸びる舌から分泌される麻痺毒の粘液だ。強い毒ではないが、即効性が高く経皮吸収させる毒なので、調合する際に上手く混ぜると効果の強い毒にすることができる。


 調合で作った高い毒性を維持したまま、パラライズフロッグの粘液の特性を引き継ぐ、かなり対処に苦労する毒だ。使うことは無いだろうと思ったいたが、今回はしょうがないよな。後、魔法薬の自白剤も作っている。いちいち拷問や尋問するのが面倒なので、嗅がせるタイプの魔法薬だ。


「上手くできないな……やっぱり粘液でも、漏れそうだな」


 投げナイフ用のホルスターに、調合した麻痺毒より粘度の高い液体を入れて調整しているのだが、どうしても液体が漏れてしまうのだ。


「クリーム状にしたら? 多少効果が落ちるって話だったけど、経皮吸収するのに漏れる液体よりは、効果が落ちても漏れないクリーム状の方が良いでしょ」


 ……確かに、その通りだ。液体に反応して凝固する粉を、少量混ぜ攪拌する。量を調整することで粘度を変えられるので、クリーム状より少し固めにして、投げナイフに塗ってからホルスターに収める。


「後は、解毒薬と言いたいところだけど、何かあったときのために予防薬の方がいいわね。万能薬を調整して、効果時間内であれば無効化できるタイプね」


 万能薬は飲んだ瞬間に効果を発揮するものと、効果時間内に体内に入り込んだ毒などを無効化するものがある。後者は、飲む前に体内にある毒は無効化できないという、謎の仕様だったりする。


 予防薬の万能薬はもちろんだが、専用の解毒薬も作っておくべきだろう。


 毒薬は作るのは簡単だけど、解毒剤は作るのがかなり面倒である。それでも、準備しておかないともしもの時に困るので、3時間ほどかけて作成する。


 地球で考えればあり得ない速度で作られているが、毒が手元にあって解毒薬の作り方も分かっているので、多少時間がかかるだけだ。


 戻ってきたライガのために、ホルスターを調整しあると便利だと思い作った、ポーションバックの調整も行った。剣鉈も喜んでくれているな。


 食事後に綾乃とウルがお風呂に入っている間に、今日の報告を聞く。


 5人に遭遇して、その内1人から結構重要だと思われる情報を手に入れていた。


 地球から送り込まれている人間は、何度も送り込まれているらしいが、記憶がないんだとか。同じ顔で同じ名前の地球人を殺していると、ダンジョンマスターが言っていたらしい。


 1人を複製して送り込んでいるのかね? それだと、地球から召喚されていると言うよりは、無断でクローンを作られていると考えた方がいいか? 肉体の強度を考えると、その方がしっくりくるな。


 となると、ゲームが終了する条件は……地球人の殺された数か、ダンジョンマスターと勇者の生き残っている数にトリガーがありそうか? もう1つあるとすれば、特定のアイテムを見つけるってところか?


 もう少し情報を集めながら、広範囲の人間を狩った方がいいのかね?

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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