1896話 ダンジョンに行くぞ!
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よし、久々にダンジョンに潜ろう!
最近ダンジョンに潜らず普通に生活していたので、行ってみたくなったのだ。近くにいる妻たちに声をかけ、一緒に行けるメンバーを募った。
昼食後の食堂でやったもんだから、ミーシャたちにも聞こえてしまい、ミリーたちに確認を取って連れていくことになってしまった。レベル的には問題はないのだが、それでも心配な物は心配である。
過保護というなかれ、1人につき5匹のスライムをお供に、ケットシーは必ず背中のリュックへ入れ、もしものためにメグちゃんとシリウス君も同行する。オオカミたちは体がデカくて邪魔なので、居残りだ。
何でケットシーかと言えば、こいつらには回復魔法を覚えさせているので、お守りみたいなものだ。
どのダンジョンへ入ろうか検討を始め、話し合っていたときに、ミリーがポロっとそう言えば亜人の森に、新しくダンジョンが出来たって報告があったっけな? みたいなことを言ってしまったもんだから、娘たちのやる気はどんどん上がってしまい、従魔たちと一緒に押し切られてしまった。
ダンジョンの評価をする人間がいないので、俺たちが冒険者としてその依頼を受け、ある程度評価をする流れになった。
そうなると、しなければいけないことが増えてしまった。自分のダンジョンで、日帰りのつもりだったのだが、依頼として仕事を受けるのだから、しっかりと対応をしなければいけない……グリエルに連絡を入れ、しばらくは俺の仕事は少なくしてほしいことを、お願いする。
妻たちはミリー、カエデ、リンドの3人と年少組のメンバーが行くことになった。年長組と年中組は、こちらに残り仕分けと街の仕事をしてくれるようだ。
準備を始めていると、綾乃とバザールが不意に現れ、自分たちも遊びに行く! 言ってきたので、同行を許可する。綾乃はともかく、バザールは便利だからな。
綾乃は工房に戻って、メンテナンス中だった人造ゴーレム以外を、根こそぎ回収してきたそうだ。その数80体。その中に、全身アダマンタイト製の人造ゴーレムもいた。過剰戦力もいいところだな。
バザールは、S級スケルトンを200体ほど連れてくると、ゴーストタウンの農園へ移動していた。戻ってきた時に手ぶらだったので聞いてみたら、アンデッド限定でスキルで収納できるようになったらしい。ついでに、S級スケルトンの指揮官役で、エルダーリッチも20体ほど連れてきたのだとか。
色々と戦力がやばいな。今回は、何故か生身で行くことが許可されて、仕事をする時だけドッペルに入る形になった。ミリーに聞いてみると、最近子どもたちが調子に乗っているわけじゃないけど、色々危なっかしいので、トラウマにならない程度に怖さや痛さを体験してもらうんだってさ。
娘たちが傷付いても絶対に暴れるな、って念には念を押された。もし約束できないなら、置いていくとまで言われてしまった……我慢できるだろうか? 最初の内はまだいいけど、深く怪我をしそうになった場合、勝手に体が動いてしまいそうだ。
それをミリーたちに相談すると、綾乃からその時はアダマンタイト製の人造ゴーレムに、押さえてもらえばいいんじゃない? と言ってきた。あいつら途轍もなく重いから、物理的に押さえられたらさすがに動けないか……戦闘する前に、押さえてもらえば暴れられなそうだな。
ブラウニーたちの同行はどのくらいになりそうか確認に行くと、スカーレットとアマレロも同行することとなった。今回は、ウルもいくので指導役にスカーレットとアマレロが付くみたいだ。食事の監督ももちろん行うけど、メインはウルの指導らしい。
なんぞや? と思ったら、最近勉強している分野の、指揮についての指導なんだってさ……いや、さすがに早くね!? でも、体験させて実感することに意味があるらしく、絶対に邪魔をしないでください! と念を押された……
これ、邪魔したらマジでヤベー奴だ。暴れようものなら、1ヶ月単位で飯がヤバいことになる……物理的な押さえに加えて、精神的な枷も増えたので留まれそうな気がする。
同行するモノは多いけど、食事や休憩の必要なメンバーは、激しく少ない。ブラウニーたちも10人ほどしかついてこないようだ。ダンジョン用キッチン馬車を少し改造していた。ゴム製のキャタピラにクリエイトゴーレムをかけ、動力も付けたので今まで以上に振動が少なくなっている。
しばらくは、コンテナ野営ではなく、ダンジョン用の休憩方法を体験させるそうだ。ダンジョン内なら、正直なところマントだけでってこともあるからな。近くに水場があるなら、水場に水が戻らない位置へ水を運んで、体を拭いたりするんだとさ。
水場の上から水が沸き出ているなら、水場で沐浴することもありとか。汚い体で入って洗った水なんて、飲食に使える訳ねえもんな……
初めから装備が揃っていたから、そこまでの苦労をしたことがねえな。
他にも準備してもらっている間に、ミリーから追加で教えてもらった。
他の街の冒険者は、大体がそんな感じらしいが、最近は上位の冒険者や大きなグループになれば、休憩のために専属のメンバーを連れて行くらしい。その影響を与えたのが、俺……というか、ジェノサイドキャラバンや、ディストピアの冒険者たちなんだとか。
地上を移動しているジェノサイドキャラバンやディストピアの冒険者たちの、休憩スペースを見たことある人たちは、当然羨ましがるのだ。だけど、ちょっとした工夫でできることを知ると、自分たちでその技術を覚えたり、出来るメンバーを仲間にするんだとさ。
特にダンジョンの中で、美味しい食事は体や精神への負担を激しく減らす。そのためパフォーマンスが高くなり、生存率も上がるいいことずくめらしい。そう言う冒険者たちは、マナーもいいので頼りにされるし、強いから充実させられるのだ。休憩エリアの秩序の維持もしてくれるので、ギルドは助かっているとか。
マナーの悪い奴らはどこにでもいるからな。大体は、集団でボコられて魔物たちに食い殺されるけどな。ちなみに俺のダンジョンで、そんなことをしているクズは、ダンジョンに派遣されている精鋭によって、すぐに拉致られ殺されている。
サイレントアサシンやシャドウたちが、休憩エリア付近に待機しているので、発見すると速攻で引き剥がし見えない所で処刑されるんだってさ。あ、中には連れ帰って、人体実験に使われたりすることもあるって、言ってたな。
そんなことを話していると、準備が終わったので出発することになった。
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