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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1890/2519

1890話 対策が進む

アクセスありがとうございます。

 上の子たちは、勉強中みたいなので、俺は部屋に戻った。


「さて、今回の宗教がらみは、本当の神が関わっているから、放っておいたら面倒になることは目に見えてるよな。気付いたら、俺の街以外全部が……いや、聖国は大丈夫な気がする。神じゃないけど、一応あがめられている奴がいるしな」


 自分が思っていることを口に出して、自分がどんなことを考えているか、どういう風にしたいか、考えてみることにした。


「そもそも宗教って、良く分からんからな……心の支えになる物かね? 仏教も神教も宗教か。こっちに迷惑をかけないなら、何でもいいんだけどな。勧誘とか意味が分からんな」


 俺の宗教観念などこんなもんである。他人に迷惑をかけないなら、どうでもいいと思っている。戦争したり、同じ宗教内でも問題を起こしたり、他人に迷惑をかける奴らが多いから、そう感じるのかもしれんな。


「さて、一応対策を取ったつもりだけど、十分か心配になってくるな。街の中では、一切の宗教活動を禁止しているので、何かあればすぐに住民が報告してくれるだろう。自分だけのプライベートスペースで、御祈りとかなら問題ないので、配慮をしたつもりだしな」


 ミューズで行ったことを、全ての街で行う感じである。外から入り込んでくる、宗教家をしっかりとシャットアウトすれば、ある程度は問題ないと思う。他の街に行っていた住人が、汚染されて戻ってくることだよな……


 汚染というのは語弊があるが、宗教に染まって帰ってきてしまった場合、問題がある。その住人のプライベートスペースで家族が染まって、それがどんどん拡大していく可能性が……ん~家族まではセーフだけど、それより先はアウトかな?


 家族ならプライベートスペースと言い切れるが、家族以外の住人となれば、プライベートスペース以外で宗教活動を行ったことになる。本人にとっては家の中はプライベートスペースでも、家の住人以外はプライベートスペースじゃないからな! という、屁理屈じみた考えだな。


 よし、これはグリエルに伝えて、徹底してもらおう。宗教活動を行う際は、プライベートスペースでなくてはならない! みたいな感じでどうだ?


 っと、そもそもプライベートスペースって、どういう意味だろうか?


 辞書を引いて笑ってしまった。


「プライベートスペースって、個人の部屋、つまり個室や寝室のことを指すんだな。リビング・ダイニング・バス、トイレなど家族全員が共通で使用するのは、パブリックスペースって言うんだ。じゃぁ、家族に広がるのもアウトだな。しっかりと通達しておいてもらおう」


 家族がいなければ、家の中はプライベートスペースになるだろうけど、家族がいるなら自分の部屋……個室だけなんだな。思った以上に範囲が狭くて、ビックリしたわ。雑魚寝の冒険者たちには個室なんてないだろうから、祈ることも出来ないけど、そう言った人間は狙われんだろうしな。


 後、問題になってくるのは、街の外で壁までのエリアだよな。俺の領地ではあるけど、街の外になると行動は縛れなくなるからな。盗賊行為や犯罪行為は、もちろん処罰対象だけど、勧誘を処罰対象にするのは難しいって言ってたもんな。


 あ~バザールはどうせ付き合わされているだけだから、俺の話を聞いてもらっても良かったか?


 時計を確認すると、おやつの時間になりそうなので、子どもたちと少しふれあったら、骨の所に行ってみるか。バザールの事を骨と呼んだことには、特に意味はない。


 ミーシャたちは、今日やった事を3人で話すもんだから、半分くらい何をしたか分からなかったわ。シンラは、プラムとシオンの好物のおやつが出たため、2人からおやつを死守しながら食べてたな。プラムとシオンって、おやつを奪おうとするんだな、知らなかったわ。


 子どもたちとちょっと遊んで、工房へ戻ってくると……綾乃がソファーで寝ていた。理由を聞いてみたら、新型を作るのに徹夜をしていて、新しく作り始めたのはいいが、ブレーカーが落ちたようなので、ソファーに放り投げたらしい。


「で、何か用事でござるか? 宗教問題? 特に何も聞いていないでござるよ」


「やっぱりそうだよな。かくかくしかじかうまうまで、ちょちょいのちょいだったわけよ」


「さっぱりわからんでござる。かくかくしかじかで分かるのは、漫画やアニメの中だけでござるよ」


「だよな……まぁ、神が神託を誰かに降ろして、その宗教が広がっているらしいんだわ。で、勢力拡大もしているみたいなんだけど、俺の事も狙っている動きがあるわけよ。だから、いろんな対策を考えているけど、備えが足りるか分からんから、お前にもアイディアを貰いに来たわけだ」


「なるほどでござる。ちなみに、今の対策はどんなもんでござるか?」


 バザールに、先日の事と対応についてザックリと説明する。


「パッと思いつく対策はしていると思うでござるな。それ以上となるとでござる……暗部が動いて闇から闇に葬り去るか、街に入ってくる人間に真偽判定の魔道具を使わせて、宗教に入っているか確認するくらいでござるかね?


 入っているって分かれば、家族にも知り合いにも広めることは、犯罪行為だと念を押して後日家族に話を聞く……みたいな感じで、対応するのはどうでござるかね?」


「忘れてたけど、真偽判定の魔道具なら、はいって言ってもらえばいいだけだもんな。ごまかしようがないからな。早めに街へ公告してもらう必要があるな。家族にも誰かが宗教の事を話し始めたら、止めるように言っておかないとな。聞くのは犯罪にはならないが、聞いてしまえば話した人間は犯罪だからな」


「そうでござるね。色々と問題は出ると思うでござるが、神が関わってくるとなれば、そこまで徹底しないと何が起こるか分からないでござる。主殿の配下であれば、そんな些末なことに惑わされることは無いでござるが、普通の住民まで浸透させるのは難しいでござるよ」


 問題の多い方法ではあるが、徹底しておかないと足元をすくわれかねんからな。もともと中立地帯だった場所はおそらく問題ないと思う。独自に頑張ってきていた街だしな。特にミューズは、宗教アレルギーみたいなのもあるしな。まぁ、ヴローツマインも問題ないだろう。


 ジャルジャンは……フェピーにも今回の事話しておくか。


 グリエルの所へ行ったら、何しに来たんですか? みたいな顔をされたけど、めげない! 公告を早めにするようにお願いし、真偽判定の魔道具を各街の門に2つは設置するように、通達を出してもらう。俺は、ドッペルに乗り換えて、ゲートで各街へ行って魔道具を召喚した。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

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