表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
183/2519

183話 緊急事態発生

アクセスありがとうございます。

 魚人の人達がディストピアに来てから5日が経った。興味を持ったものはやはりというべきか畑というか農業だった。自分達でできない事だから興味が大きいのだろう、農奴に色々聞いていた。


 二日目の会談が終わったあたりから表情が柔らかくなり、今では特に心配のない顔をしている。あまり時間もたっていないのになじんできてるな。同じ境遇の人たちがいるからであろうか?


 魚人たちにはひとまず街の事はあらかた紹介し終わり、ここで体験したことを伝えに村へ帰るとの事だった。魚人の青年には予定していた、収納の腕輪に海で使いやすい武器・食材・調理済みの料理をいれたものを渡す。


 最後にこの街で感じたことを村の人たちにそのまま伝えてほしい事をお伝えする。ただ移住の話をここまで持ってくるのは大変だろうとのことで、娘たちはまた海へ行くことを提案してきた。俺も海は嫌いじゃないからもちろんOKを出して楽しみにいこう。


 娘たちは行くのに丸一日かかるこの工程と海の上でののんびりした時間で、俺と交流がいつもより持てることを喜んでいるのだが、それをシュウが知ることはなかった。


 今回はゲーム大会ではなくみんなが思い思いゲームをしているようだった。俺はクロに体を預けてブッ君で新しく購入した小説をのんびり読んでいた。時々娘たちの悲鳴が聞こえたり、喜ぶ声が聞こえたりと一喜一憂しているようだった。


 そういえば最近映画見てないな、アニメ化された小説の映画とか何かないかな? 最近アニメも見てないし、ちょっと探してみるかな。


 ふむふむ、知らない洋画とかも増えたな~そういえばこの世界に来てどのくらいの時間がたってるんだろ? 気にしてなかったから覚えてないけど、そろそろ一年くらいたったのかな? おっと、この小説の映画完成したんだ。


 この世界とは違う魔法のある世界の話だけど、娘たちにもこの小説が好きな娘がいたからアニメも見せてるんだよね。この世界では魔法を使うのに道具は必要なく拡張するのに杖や魔道具をもちいると教唆されるのに対して、あの世界では機械を魔法の補助具としてボタンを押して発動するのだ。


 初めのうちは文化が違い理解できていなかったが、最近はそういう世界だと理解して小説を楽しめているようなのだ。アニメとかも同じで最近はDVDが増えてきているが、アクション映画だけはよくわからず理解してもらえていない。


 小説の映画があることを伝えると半数ほどが見たいといってきたので、メガヨットで見れるように機材を召喚することを約束する。


 年少組はまだ小説やアニメはよく楽しさがわからないようで、もっぱら戦闘系のゲームを楽しんでいる。特に一狩り行こうぜの人気は高い。RPGも話が難しくないものは楽しんでやっている感じだな。


 海について以前待っていた場所に到着してのんびりしていると、海の上に何か浮かんでいるのを発見した。何だろこれ? 近付いて回収してみたが樽だった。中身の入っている樽だが何が入っているかも見当がつかない。


 アリスが近づいてクンクンにおいをかいでいる。シアンスロープは犬だけあって他の獣人より嗅覚に優れているスキルが先天的にあるため、においでかぎ分けられるのだろうか?


「ご主人様、この樽ですが多分お酒の類が入っていると思われます。アルコールの臭いがかすかにしますのでおそらく間違いないかと。海水に長く浸かっていたわけではないと思われます。樽の木からするにおいや金具の部分が全くさびていませんね、長く保管されていた感じは見受けますが、どうなさいますか?」


「料理に使えるお酒なら、そのままシルキーたちに渡すんだけどな。使えないようならドワーフたちにお土産でもっていけばいいか? でも、なんでそんな樽がこんなところを浮いていたんだろうな? 商船か何かが近くで沈んだのかな? 飲めるお酒ならいくらあっても困らないからもっとないかな~」


「そうですね。ですが視認できる範囲には木片も見えませんので、流されてきたんじゃないですか? 怪しいものがあったらまた報告しますね」


 今回一緒に来ているスカーレットと樽の中身を確認する。樽を開けて中身を少し取り出すと、見た目は赤ワインだった。鑑定結果も赤ワインだからまごう事なきお酒だ。毒も入っていない事が確認できたので、何かの罠という線も恐らくないだろう。


 不運にも船が沈められただけだろう。どこの国の船だったんだろうな……国とは限らんな、お酒を積んでたんだから商船の可能性の方が高いか?


 その日の夕方には、街に滞在していた魚人の人達が挨拶をしに来た。それにしてもちょっと早くないか?二八〇〇キロメートル弱を一日半ほどで泳ぎ切ったのか?


 見た目は人間とあまり変わらないのにそれだけ早く泳げる意味が分からん。足ヒレつけて泳いでもありえないスピードだな。こればっかりは種族特性っていうのかな?


 一応荷物が漂流していたので船があるかもしれないから、注意するように伝えておく。今回は、そこまで時間はかからずに戻ってくるとの事だった。


 何か嫌な予感がしたが、所詮予感なので魚人の人たちには伝えるすべがなかったので何もない事を祈ろう。


 約束していた映画上映会を開催する。幼女三人も一緒に見ると言い出したので、全員分のソファーを準備してみ始めることにした。三十分後暗くしての映画鑑賞だったためか寝おちていた。


 気持ちよさそうに俺の膝枕やだっこされた状態で寝ている。ロリコンに見られたら殺されるな『YESロリータ、NOタッチ』の精神はどうした! とぶん殴られるであろう。家族みたいなものだからやましい事はないんだ! って釈明じみたことしてると反対に怪しく思われるな。


 今日の映画のお供は、フライドポテトだ。マッ〇風のフライドポテトで、シルキーアレンジの加わった逸品だ。もちろん召喚でコーラも出してある。なんでかわからないけど、こういう時に思いつく飲み物っていうとコーラなんだよな。


 なぜか眠くなかったので、夜釣りでも楽しむために甲板へ出て糸を垂らしてみた。釣りのお供はニコとハクだ。釣り方がよくわからないので時間を楽しんでいるとでもいえばいいのかな? ニコは相変わらず俺の頭の上が好きなようで、帽子のように鎮座している。突っつくと喜んでいるのかプルプル震えるのだ。


 波の音とは違うバシャバシャといった音が聞こえてきた。正体がわからなかったため警戒態勢に入るよう船内放送が入る。俺が甲板にいたことが普段とは違う対応になったのだ。


 ザッパーン!


「突然すいません。この大きなものはシュウ様の船でしょうか? どうか私たちの村をお助けください!」


 何が起きたんだ?

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ