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ダンマス(異端者)  作者: AN@RCHY


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1804/2519

1804話 原因判明

アクセスありがとうございます。

「「「とーたん、ごめんなさい!」」」


 今俺は、娘たちに謝られている。その理由は、最近ディストピアの街で流れている噂の出どころが、この子たちからだったということが判明したのだ。曲解というか伝言ゲームのように、内容は大分変ってしまっていたが、原型は娘たちが友達に話した内容だったのだ。


 娘たちは、近所の友達と遊んでいるときにその子どもたちから、お父さんとお母さんがよくケンカしているから困る! といった愚痴を聞いていたらしい。その時に、家のお父さんとお母さんは仲がいいと言って、羨ましがられていたそうだ。


 尻に敷かれていますが、夫婦仲はすこぶるいいと思います。そんな時に、俺が怒られている姿を思い出して、喧嘩はしないけどたまに俺が悪さをして怒られているよ! と言ったそうだ。


 確かに悪さというか……まぁ色々ありまして、怒られることはままありますが、それを近所の子どもたちが聞いて、仲が良くても一方的に怒られることはあるんだ! とか言っていたそうだ。


 それを聞いた男の子が、うちのお父さんはいつも怒られているけど、あれは喧嘩じゃないのかな? となり、喧嘩だと思っていたのが、大体が父親に何か原因があって怒られているということが分かったのだ。


 ちなみに、俺とその父親の怒られている理由は、まったく違うからな! 俺の場合は、無計画に色々したり、子どもたちをかまい過ぎて怒られたりしているだけだ。それに対して近所の父親は、お酒を飲んでそこらへんで寝てしまい母親が迎えに行って、不甲斐ない旦那の尻拭いをして怒っているのだ。


 どっちが良いとか悪いとか無いけど、俺の怒られている理由は、妻たちにとっては大したことではないが、子どもたちに悪影響が出そうだから、やるなら見えない所でやりなさい! といった感じだ。


 娘たちをかまい過ぎるのは、娘たちは喜ぶのだが甘えさせ過ぎるから、適度なところでやめてほしいという感じだ。


 話は戻るが、そこで話した内容を聞いていた子どもが、親に話したそうだ。だけど子どもの話なので、話があっちこっちに飛んでしまい、聞いていた親が……シュウは、沢山の妻たちに、よく怒られている……と聞き取ったのだとか。


 それが近所のおばちゃんの耳に入り、噂が街中に広まり、おばちゃんたちの


「シュウ様、聞きましたよ。シュウ様も私たちと同じなんですね。何事も完璧にこなすと思っていましたが、家の旦那みたいで親近感があるような、少し残念のような気もしますが……」


 という話や、おっちゃんたちからは、


「シュウの旦那も、苦労しているんですね。俺も男だから分かるぜ! 別嬪さんばかりとはいえ、奥さんが沢山いれば、俺たちの数倍の苦労をしているんじゃないっすか……」


 と言われ、子どもたちには、


「シュウ様、とーちゃんとかーちゃんが言ってたけど、悪いことしたら謝らなきゃいけないんだぜ! 俺も悪戯して、かーちゃんに叱られたときは、素直に謝ってるんだからな!」


 俺がいけないことをして、妻たちに怒られていると思っていたようで、子どもたちにこんなことを言われたのだ。


 話を聞いてみればなんてことは無い、伝言ゲーム式噂拡散で、俺の部分がきちんと伝わっていなかっただけだ。と言っても、怒られているのは事実で、否定しがたい部分もあるので、噂話はこのままでもいいかなと思う。


 妻たちは知っていたようで、俺がどんな反応をするか見守っていたのだとか。妻たちの影でコソコソ笑っていたダマ、お前は後でワシャワシャからのモフモフ、最後にグリグリの刑に処すからな!


 娘たちは、自分たちが話したことが噂話になっているとは思わず、噂話は噂話として聞き流していたようなのだ。噂話と実際は、全然違うことを知っているからな。


 で、自分たちが原因になったことを知って、今謝りにきた感じだ。


「気にするな。別に悪気があったわけでも、子どもたちが俺を貶めようとしたわけでもないんだ、どこにでもある噂話の一つだよ」


「「「でも……」」」


「よし、分かった! 俺に謝罪がしたいと言うなら、明日は1日俺に付き合ってくれ。何するかは決めてないけど、俺はお前たちと遊びたくなったから、一緒に何かをしよう。拒否は許さないぞ! なんたって、罰なんだからな!」


 娘たちには、謝罪として俺に1日付き合うように命令して、罰のような形にする。勢いで言ったのだが、娘たちには罰という風にとらえてもらえたが、娘たちの後ろから俺の方を見ている妻たちの視線が痛い。


 物理的に刺さってるんじゃないかと思うほどだ。この視線の攻撃の理由は、俺が娘たちを甘やかすだろうと考えているからだ。でも、謝罪に対する罰という形を取っているので、口をはさむにもはさめない状況が、視線に物理的力が生まれている気がする原因だろう。


「ウル、君には罰じゃないけど、明日はこの子たちに付き合って、俺と一緒に何かしよう。そうだな……みんな、お姉ちゃんに付き合ってもらうんだから、俺とウルで明日何するか決めていいかい?」


 ミーシャたち3人は、頷いてくれた。


 最近、ウルはミーシャたちと離れて行動することも増えてきて、少し仲間外れな感じがしたので、巻き込むことにした。


 ミーシャたちは、自分たちが悪いことをしたと思っているので、母親たちのところへ行き、罰じゃないが自分たちでも出来ることがないか、お手伝いを探すようだ。


 ウルが最近、ミーシャたちと別に行動しているのは、ミーシャたちとは違う勉強を始めたからだ。学校で習うようなモノではなく、帝王学的なものを学んでいるらしい。指導者は、スカーレットだそうだ。


 自分の意志で始めた勉強なので、嫌になるまで頑張らせようという形で、家族全員で見守っている。スカーレットには、教える時には厳しくてもいいが、他の部分で手を抜くようにお願いしている。


 シルキーたちが全力で物事を教えようとすると、下手な軍隊よりガッチガチな教育になるため、子どもを育てるのには向いていないのだ。


 最近話題にされることすらない、俺の家の隣に作った領主館だが、その中で働いているメイドと執事は、軍人も裸足で逃げ出すような厳しい特訓の末に、残った者だけがそこにいるのだ。


 ちなみに領主館なんだけど、各街へ派遣されるエリートが集められ、教育の場として使われている。何のエリートなのか良く分からないが、ここに放り込まれ卒業した者は、一種の勲章がもらえ関係者に一目置かれる存在になるのだとか。


 使われていない領主館だから、働いている人たちには悪いかな? って思ったが、きちんと利用されているようで、よかったよ。他にも子どもたちで、興味を持った子が職場体験のような形で、マイルドな方を体験できるらしい。


 さて、明日は何をしよっかな。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ブクマや評価をしていただけると幸いです。

これからもよろしくお願いします。

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